紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

シェリーズ・マン・ホールのミシェル・ルグラン

2007-06-28 23:52:40 | ジャズ・ピアノ・ソロ~トリオ
今日ナオさんからご依頼の当ブログのカテゴリーを変更しました。
手前味噌ですが、以前に比べて少しは検索し易くなったと思います。
これからも宜しくお願い致します。
さて、今日は少し軽めのジャズ・アルバムを紹介しましょう。

いまや映画音楽の超大御所となった、ミシェル・ルグランが若かりし頃、ジャズ・ピアニストとして、ぶいぶい言わせていた時の、ライブ・アルバムです。

アルバムタイトル…シェリーズ・マン・ホールのミシェル・ルグラン

パーソネル…リーダー;ミシェル・ルグラン(p)
      レイ・ブラウン(b)
      シェリー・マン(ds)

曲目…1.ザ・グランド・ブラウン・マン、2.ア・タイム・フォー・ラヴ、3.レイズ・リフ、4.ウォッチ・ホワット・ハップンズ、5.マイ・ファニー・ヴァレンタイン、6.アナザー・ブルース、7.ウィロウ・ウィープ・フォー・ミー、8.ロス・ゲイトス

1968年9月5日 LAシェリーズ・マン・ホールにてライブ録音

演奏(曲)について…4曲目「ウォッチ~」は、「ルグラン」の自作曲である名画「シェルブールの雨傘」からの(挿入)曲で、流石に掌中に修めている曲らしく、ここでの「ルグラン」のピアノ・テクニックは筆舌しがたい程の超絶技巧である。
バックの二人もピアノを際立たせるサポートに徹しており、このアルバム中、白眉の名演でしょう。

多分に好みが入っているのだが、2曲目「ア・タイム~」はとてもロマンティックな曲で、ルグランの演奏技術の確かさが堪能できる。

終曲「ロス・ゲイトス」も個人的に好きなラテン拍子の佳曲で、高速テンポに乗った3人のプレイは驚嘆もの!!

3曲目「レイズ・リフ」は、ブルース・ワルツだが、まずカッチリした音色で、皆を引っ張る名人「レイ・ブラウン」のベースが素晴らしい。
中途でのソロ・プレイも余裕と包容力を醸し出していて更に気持ち良い。
それを追従する、華麗な音色の「ルグラン」と、タイトでシャキっとしたドラムスを奏でる「シェリー・マン」の3人共いずれも好調だ。

6曲目「アナザー・ブルース」も3人のテクニックが充分に活かされた曲で、特に「ルグラン」のハイ・テクに魅了される。
「ブラウン」「マン」のすご腕演奏にもKO昇天寸前になりますよ。

7曲目「ウィロウ~」も3曲目同様「ブラウン」の重厚なベースに終始引っ張られて、所々で「ルグラン」が美麗なピアノ演奏を飾り付ける。
しかし「レイ・ブラウン」は、流石にベース名人として名を馳せるだけの事はあると改めて感じさせる、スーパー・テクニシャンです。

5曲目「マイ・ファニー~」は、何と「ルグラン」のスキャットヴォーカルが聴ける珍曲・珍演で非常に貴重なトラックです。