紫のオルフェ~何でもかんでも気になる音楽、名曲アルバム独り言

ジャズ、ラテン、クラシックを中心として、名曲、アルバム演奏者を紹介します。&私の独り言を…

心地よいサウンドに身を委ねて…gontiti~XO

2007-06-11 23:49:42 | ラテン・インストゥルメンタル
もうすぐ、入梅しそうですね。
今日は不安定な天気模様を、気分だけでもスカっとさせたいと願い、ゴンチチのアルバムを紹介します。

アルバムタイトル…XO

パーソネル…ゴンチチ(ゴンザレス三上、チチ松村)
                        他

曲目…1.Midnight cable car、2.Land at ALOHA〔IPO IPO〕、3.ping-pong song、4.朝のめざめ、5.逃げる男と求める女、6.wind blow ,tree sings、7.豚と卵、8.Lovers、9.Left Side of Happiness、10.Boy’s Song、11.sayang、12.9つの雫

演奏(曲)について…まず、最高のお薦め曲は、9曲目「Left Side of Happiness」です。
まるでアントニオ・カルロス・ジョビン作曲の様な、絵画的な哀愁一杯のボサ・ノヴァの名旋律は、このアルバムの白眉でしょう。
ゴンチチのギターとバックのオーケストラ、ストリングスの甘い調べに酔いしれそうです。

8曲目の「Lovers」も、ゴンチチの叙情性の極みのような、美しい曲の演奏で、9曲目同様に、バックに入るストリングスやフルート等も、この曲のロマンティシズムを全面的にサポートして、最高に気持ち良いです。

3曲目の「ping-pong song」は、このアルバムの中でも随一の「ゴンチチらしいサウンド」の曲調で、メジャーを基調としていて、聴いた人をほのぼのとした優しい気持ちにしてくれます。

12曲目「9つの雫」も個人的にはとてもお気に入り。
同じフレーズの繰り返しなのですが、その美しいマイナー調のメロディは、いつまでも心に染み入ってきます。

6曲目の「wind~」のライトでアンニュイな、ボサ・ノヴァ演奏も、一服の清涼飲料のような「さわやかさ」がとても素敵です。

オープニングの「midnight~」はブラジルサンバと、70年代のサイケデリックな雰囲気の合いの子みたいな曲。
全員の乗りも良くて、このアルバムのこの後の素晴らしさを予見させる。

5曲目「逃げる男と~」は、オープニングがどことなくD・エリントンのジャングルサウンドを連想させて、とてもダンサブルで楽しい曲です。
エレピ、ドラムス、ホーン・セクションと、参加している全員のノリ度は、アルバム中一番でしょう。

7曲目「豚と卵」は、曲名からは想像もつかないほど、ジャジーで幻想的な曲で、それもアシッド・ジャズの様な現代性と、ブラコンの様な洗練もあって、非常に興味深い演奏となっています。
ゴンチチの曲としてはかなり実験的だと思いますが、正直嫌いではないです。

11曲目「sayang」は二人だけのギター・デュオ演奏で、東洋的な郷愁を感じさせるメロディが、懐かしくてそして少し泣けます。