なんとなくはじめました(つれづれなるままに)

日々のよしなしごとをそこはかとなく書きつくります。

8/22三田落語会夜席@三田 2009.8.22 その2

2010年08月16日 14時06分45秒 | なんとなくの落語
続きです。


③柳家さん喬 「死神」


扇遊師匠の師匠である入船亭扇橋師匠の話を。

「前座のころ、師匠の小さんから『おう!お前ら落語会やれ!』と言われ、前座の落語会を催したことがありました。

小さんの家に剣道の道場があって、10坪ぐらいでしょうかね、お客さんが30~40人ぐらい入る・・・、そこで落語会をやりました。

2回で終わっちゃいましたが・・・(笑)。

誰かゲストを呼ぼうというので、呼んだのが扇橋師匠でした。当時はさん八という名前でした。

『これはお祝いだよ』と、赤飯を差し入れてくれまして、本当にやさしい師匠でして・・・、

おしい人を亡くしました・・・(笑)、あ、いえいえ、死んでないですね。

まあ、同じようなものですが・・・(笑)。


小さん師匠のお宅のそばにアパートがあって、いつも雨戸が閉まっている部屋があるんです。

夜、おかみさんが、あたしに(手をお化けのようにして)、

『出るんだよ~~』

またこの顔が怖いのなんの・・・(笑)

さんざん脅かしておいて、自分は夜になると2階に行っちゃうんです・・・(笑)。

あたしは1階の仏壇がある部屋で寝るんですが、おかみさんの顔が浮かんできて・・・(笑)。


さて、「死神」でした。

6月にさん喬師匠と喬太郎師匠の親子会に行き、喬太郎師匠の「死神」を聞きました。

さん喬師匠の「死神」は初めてです。さて、喬太郎師匠との違いはどうでしょう。


さん喬師匠の死神は、やや高い声、不気味に高笑いを繰り返し、八五郎に話しかけます。

これに対して、喬太郎師匠の死神は低い声、やや前かがみで杖にみたてた扇子に体重をかけるような姿勢で話しかけます。

喬太郎師匠はしきりにくすぐりを入れ、あくまでも「これは落語だよ」という姿勢で演じているように感じましたが、さん喬師匠は「これは怪談噺」という考えなのでしょうか。あくまで凄みをきかせ、怖い死神を描きます。


個人的にハッとしたのは、八五郎がろうそくのある洞窟に連れて行かれ、自分が他人の命と自分の命をを取り換えたことを知り、死神に、

「はめやがったな!」

「俺にとりついてやがったな!」

と叫ぶところです。


死神に「お前はまだ寿命がある」と言われ、医者になれ、と言われ、呪文まで教わりながら、なぜかだんだん金に困るようになる・・・。

で、ついに金に目がくらんで、布団をひっくり返すという手を使ってしまう・・・。

死神に見込まれたはずの八五郎がどうして落ちぶれてしまったのか、どうしてそんな手を使ったのか、その疑問をさん喬師匠はきちんと描いておりました。


噺が終わり、会場全体が大きく呼吸をしたように感じました。


(すみません。続きます)
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8/22三田落語会夜席@三田 2009.8.22 その1

2010年08月16日 14時04分55秒 | なんとなくの落語
昔、ミクシィにせっせと落語鑑賞記を書いていたことがありました。

ミクシィの日記だと、ジャンルごとにまとめられないこともあり、こちらに転記してみます。


古いものもあるので、ここに書かれていることは、現在の印象とは違っているかもしれませんが、まあ、そこはお許しを願って・・・。



8月22日、三田・仏教伝道センターで行われた「三田落語会」の夜席に行ってきました。

以下は演者、ネタとワタクシの拙い感想。


それとおことわり。

ワタクシ、メモをとってはおりましたが、前列のほうにいたため噺家さんに配慮し、噺の途中で書くことはせず、一席ずつ噺が終わってから思い出し思い出しし、メモをとりました。

このため、噺の一字一句を違わずお伝えする、というよりは「まあ、こんな感じのことを言っていました」という感じで書いています。どうぞご了承ください。



①柳家小んぶ 開口一番 「寿限無」


パンチパーマ、なんとなくその筋の方とも思える風貌(失礼)。

噺は「寿限無」でした。

教わる師匠によるのでしょう。出てくる寿限無の名前が微妙に違いますね。

「五劫のすりきれ」は「五劫のすりきり」と言い、

「雲行末、水行末、風来末(あれ?順番はこの通りだったかな?)」の「末」を「ばつ」と言い、

「ぱいぽぱいぽ」は「ぱいぽ」1回だけ、

これが柳家の「寿限無」なのでしょうね。

落語協会のHPを見ると30歳、前座歴も2年半、落ち着いて話しておられました。


②入船亭扇遊 「青菜」


「待ってました!」の声がかかり、高座へ。


「今日も暑いですね。体感温度は50度ぐらいあります(笑)。

薬でもやりたくなるような・・・(笑)」


本日の夜席は、柳家さん喬師匠との二人会となっています。そこで、さん喬師匠について触れます。


「あたくしが前座で楽屋に入った頃、さん喬兄さんは二つ目で・・・、ですから楽屋で一緒に仕事をしたことはないんですが、

当時、落語の仕事以外に余興の仕事がありまして・・・、そこでさん喬師匠からいろいろ教わりましたよ。

もっとも落語じゃないので教わるといっても向かい合わせじゃありません。(さん喬兄さんが)余興をしているのを脇から見ていて、そういう形で覚えたんですが、落語の上手い人は余興も上手いんですね・・・。

昔、上野の本牧亭で『若手花形落語会』というのがありまして、あたくしが一番下でしたが、その中にさん喬兄さんもいらっしゃいましたよ。

そういうわけで、今日はあたくしは『添えもん』でございます(笑)。

『宗右衛門町ブルース』というわけで・・・(笑)」


さて、「青菜」でした。

もちろんのことですが、「添えもん」はご謙遜。

特にどこに技巧をほどこす、というわけでもないのですが(そう感じさせるところが上手いんでしょうね)、噺が始まると、確実にわれわれをするりと落語の世界へといざなってくれます。

ご隠居の真似をしたくて、渋うちわで涼をとりながら(この仕草がいいんですよ・・・)、建具屋の半公に青菜をすすめようとする植木屋の粗忽ぶりがよく伝わりました。


(長くなったので続きは次回へ持ち越します)
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新宿末廣亭8月上席・夜の部初日 2009.8.1

2010年08月15日 18時33分27秒 | なんとなくの落語
昔、ミクシィにせっせと落語鑑賞記を書いていたことがありました。

ミクシィの日記だと、ジャンルごとにまとめられないこともあり、こちらに転記してみます。


古いものもあるので、ここに書かれていることは、現在の印象とは違っているかもしれませんが、まあ、そこはお許しを願って・・・。




8月1日、新宿末廣亭の上席・夜の部の初日に行ってきました。

土曜日ということに加え、昨今の落語ブーム、ということで、かなりのお客さんが来ておりました。

入れ替えなし、ということで、昼の部から引き続き座っている方も多くいらっしゃったようで、4時50分ごろに入場しますと、

「1階の桟敷席か、お2階になります」

ということで、たまにはいいか、と2階席に上がりました。

畳敷きに座布団が適当に置かれ、中には横になりながら観ている人もおります。

1階よりは適度に他のお客さんとの間が空いていて、ゆったり見ることができました(足が疲れますが・・・)。

少し高座から離れておりますが、といって、遠い、と感じるほどではありません。


さて、この日のネタは・・・、

(メモを取るのを忘れ、一部わからなくなりました・・・)

開口一番 柳家花いち 「狸の札」

柳家花ん謝 「湯屋番」

伊藤夢葉 手品

桃月庵白酒 「つる」

※声に張りがありますね。前座噺でも、上手い人が演るとこうも面白いのか、と思います。

柳家さん吉 漫談

昭和のいる・こいる 漫才

柳家さん喬 「天狗裁き」

※上手い!

川柳川柳 「ガーコン」

※いつも通り

柳家小菊 小唄

柳亭市馬 「芋俵」

※安定しています

三遊亭金馬 「麻のれん」

(仲入り)

古今亭菊春 「替り目」

ひびきわたる 漫談

三遊亭歌武蔵 「新作」

※「ただ今の協議についてご説明申し上げます(笑)」といういつも通りの始まり。
意外にも新作落語でした。
選挙の立候補者と、その秘書のやり取り。
さすが歌武蔵、この日一番の収穫でした。

橘家圓太郎 「たがや」

※先月行った鈴本演芸場でも同じ噺でした。
マクラ、くすぐりもほぼ同じ。とはいえ、面白いことには変わりはありません。
殿様とたがやの喧嘩に割って入ったのが、社民党の福島瑞穂(笑)。「喧嘩はいけません!戦争反対!」と叫びますが、見物人から「引っこんでろ!」と言われます。
ところが、馬上の殿様が馬を降り、たがやに向かっていくと、ふたたび福島瑞穂が現れ、殿様の後頭部を殴ります。
見物人「なんだい?戦争反対じゃねえのかい?」
福島瑞穂「後方支援はいいのです!(爆笑)」

仙三郎社中 太神楽

柳家花緑 「二階ぞめき」

※まくらでは「鶴瓶の家族に乾杯」に出演した、という話から、「ぶらり途中下車の旅」「田舎に泊まろう」などのロケ番組の裏話を。
で、「二階ぞめき」。
花緑師匠は、翌日の2日がお誕生日ということで(プログラム情報より)、この日が37歳最後の高座です。
若いですね。噺に出てくる若旦那を脚色することなくストレートに演じておりました。
三三師匠が、噺に出てくる人物を、歳相応に見えるよう工夫しているのとは(私の感じ方ですが)違って、あまり時代とか出てくる人物にこだわらず演じているように感じました。
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ニッポン代表だからね! 2009.7.5

2010年08月15日 18時32分15秒 | なんとなくの落語
寄席でしか見られない、というと失礼でしょうかねえ・・・。

太田家元九郎という津軽三味線漫談の師匠がおります。

ワタクシは寄席でしか見たことがありません。



毎回、演られる話は同じ(?)です。

元九郎師匠が、世界の音楽が一堂に会する、という、海外の音楽大会に呼ばれ、津軽三味線を演奏する、というものです。


※「三味線というニッポンの楽器で・・・、韓国の音楽、演ってもらえませんかと、注文きた」

「断ることができねえんだ」

「なーにしろニッポン・・・・・だーいひょう(代表)だがらね!(笑)」


で、韓国の「アリラン」を三味線で演奏します。


この調子で、ペルー、イギリス、と続きます。

(この間、※のフレーズがリフレインされます・・・笑)


あんまり書いちゃうと、営業妨害になるので、やめますが・・・。

(でも、すっかり寄席ではお馴染みのネタなので、お客さんが一緒に「ニッポン、だーいひょうだからね!」と叫んでいます・・・笑)


一度、寄席で生で見ると、なんかネタがわかっていながら、じわじわとおかしくなる芸人さんであります。
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たまにゃサボるのもいいもんだ(?) 2009.6.28

2010年08月15日 18時30分34秒 | なんとなくの落語
さて、以前、仕事をさぼり、阿修羅展に赴き、そのあまりの混雑ぶりに驚き、

軽々しく仕事をさぼってしまったことを深く深く反省しましたが・・・、

やれやれ・・・(村上春樹風)。

また仕事をさぼってしまいました。


その日は神保町におりました。

暑い日で、歩き詰めで、ちと一休み、ということで、とあるカフェに入りました。


ここです。

http://rakugocafe.exblog.jp/

「カフェ」といっても、そこは「らくごカフェ」という名のカフェ。

神田古書センターの5階の奥にひっそりとある喫茶店です。


「らくごカフェ」と名乗るには理由があり、

フツーの喫茶店と違うのは、店内へ入ると右手には高座がしつらえてあり、

一角には、店内閲覧自由の、落語に関する本がずらりと並んでいます。

別な壁には、これから行われようという、落語会のチラシ、

別な一角には、販売用の落語のCDやDVDが並んでいます。

ビルの5階ということで、フツーに一休みしようと立ち寄るお客さんは皆無でありまして、

そういう意味で、まことにコアな喫茶店であります。


ワタクシ、コーヒーを頼み、それらを眺めながら、BGMで流れる寄席のお囃子をながら聞き、
しばし、至福の時間を楽しんでいるのでした。


さて、この日も(・・・と書くと、「いつもさぼってんじゃねえか!」と突っ込まれそうですが、いえ、たまあに、です。たまあに・・・)、

らくごカフェでコーヒーを飲もうと訪れますと・・・、


なんと立川談春師匠が目の前に!


マスターの青木さんと打ち合わせのようで、いろいろと話しておられました。

そのうち小腹が空いた、とかで、お店の外へ。

驚いているワタクシに、親切にマスターの青木さんが声をかけてくれました。

「初めて来たんですよ。こんなこと珍しいです」

もしそうだとしたら、なんてグッド・タイミング!


コーヒーを飲みながら、のんびりと落語本を読んでいると、そのうち談春師匠が戻ってきます。

で、少し離れた所から、マスターの青木さんと、談春師匠のやり取りに聞き耳をたてておりました。

また、なんともその会話がおかしんですよね・・・。

落語本に目を落としながらも、談春師匠の会話が聞こえてきて、ついつい笑っておりました。


しばらくして我に返り、そろそろ仕事に戻ろうと、席を立ちます。

すると、談春師匠が、こちらを向き、声をかけてくれました。

「お騒がせしてすみませんでした。またいらして下さい!」

そのお気づかいに、間髪をいれず「はい!」と即答したワタクシでありました。


たまにはサボるのもいいもんです(開き直り)。


神保町にお越しの際は、らくごカフェへぜし!
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上野・鈴本演芸場 6月下席・昼 2009.6.21

2010年08月15日 18時28分18秒 | なんとなくの落語
昔、ミクシィにせっせと落語鑑賞記を書いていたことがありました。

ミクシィの日記だと、ジャンルごとにまとめられないこともあり、こちらに転記してみます。


古いものもあるので、ここに書かれていることは、現在の印象とは違っているかもしれませんが、まあ、そこはお許しを願って・・・。



本日、鈴本演芸場の昼席に行ってきました。

実は、鈴本演芸場に行くのは初めて。

雨の中でしたが、落語好きの人が行列を作っていて、12時の開場前には30~40人ぐらいが並んでいました。


新宿の末廣亭と違って、お酒がOKなんですね。

なので、周囲でも、缶チューハイとか缶ビールを飲みながら、楽しげに観るお客さんもおりました。


本日の番組は


開口一番 三遊亭多ぼう 「牛ほめ」

春風亭一左 「権助魚」

太田家元九郎 「三味線漫談」

三遊亭歌扇 「桃太郎」

柳家さん生 「替り目」

大瀬うたじ・ゆめじ 漫才

入船亭扇遊 「たらちね」

橘家文左衛門 「道灌」

アサダ二世 奇術

橘家圓太郎 「短命」

大空遊平・かほり 漫才

春風亭百栄 「浮世床」

春風亭一朝 「小言念仏」

翁家和楽社中 太神楽

五明楼玉の輔 「藪入り」


でした。


文左衛門師匠の「道灌」が出色でしたね。

なんで、あんなに面白いんだろう・・・。



さて、小朝師匠のブログでこんな書き込みがありました。

http://ameblo.jp/koasa-blog/day-20090604.html

6月4日の「落語娘」という書き込みです。

ひょっとして、ここに出てくる「歌る多師匠のお弟子さん」って、今日観た開口一番の「三遊亭多ぼう」のことですかね。

なんかね、とぼけた感じで、面白いんですよね・・・。

「牛ほめ」でしたが、ほどよく笑いもとっていました。


左兵衛さんの新築の家をほめに、与太郎が訪れます。

「左兵衛さん、こんにちは」

「おお、偉いなあ・・・。ちゃんとあいさつができるようになったんだな!」

「へへへ・・・。こんにちは」

「うん、偉い偉い・・・」

「こんにちは!」

「ああ・・・、やっぱり馬鹿だ・・・(笑)。そう何度もあいさつをするやるがあるか」


なんか、上手くなってほしい、というより、このキャラを大切にしてほしい噺家さんです。
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8月14日(土)のつぶやき

2010年08月15日 00時53分56秒 | なんとなくのつぶやき
09:45 from web
「王様のブランチ」なう!百田尚樹さんご出演です。
17:57 from web
きのうは13日の金曜日だった。仏教でいえば、キリスト様の命日のようなものじゃないか。なんで、忌み嫌うのだろう、とふと考える。
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8月13日(金)のつぶやき

2010年08月14日 01時07分36秒 | なんとなくのつぶやき
10:28 from web
出勤日。お盆というのは、お年寄りにとってはイベントなのだろうか。通勤時、いつもより元気なオジジ達が赤信号やら一方通行やらをことごとく無視してバシバシ通り過ぎていく・・・。
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さん喬・喬太郎親子会夜席@前進座劇場 2009.6.13 その5

2010年08月13日 12時23分51秒 | なんとなくの落語
続きます。


④柳家喬太郎


仲入り後、引き続き喬太郎師匠です。


「子供のころ、都市伝説というんですか、

『ゾンビが日本に上陸する』というのがありまして、

といっても、あたしの小学校の6年だけに伝わっていたんですが・・・」

「といっても6年2組だけなんですが・・・(笑)」

「といってもヤシロくんの周辺だけだったんですが・・・(笑)」


「口裂け女というのもありましたね。なぜか『ポマード、ポマード』というと逃げていくという・・・、
なんで『ポマード』か気になりますね。『柳家』だから・・・(笑)」



「西武池袋線だったか新宿線だったか、『ラッキーおじさん』『ハッピーおじさん』という人がいて・・・、

小柄で着物姿のおじいちゃんで、電車の中で足を組んでいる人がいると、持っているステッキでパーン、パーンと足をはじいて歩く・・・、

そのおじさんを見ると、1日幸せになれる、と女子高生の間で言われていたそうです」

「調べてみたら、これが芸協の文治師匠だそうでして・・・(ざわめきと笑い)」

「電車が高田馬場に着いて、駅員が『たかだのばば』と言うと、

『たかた』のばばだ!!(笑)

と叫んでいたそうです。言葉にうるさい師匠でしたから・・・」


さて、都市伝説のまくらから、新作「路地裏の伝説」を。


父親の七回忌に集まってくれた友人たちと思い出話をするという噺でした。


「七回忌だと乾杯?献杯?」

「まあ、いいや、献乾杯!!(笑)」


発泡酒を飲み、

「しみねぇ~~(笑)! 発泡酒、しみねえぇ~」


小ネタ満載の楽しい噺でした。


⑤柳家さん喬


短いまくらから「立ち切り」でした。


すいません。ふだんの疲れから、ここで睡魔が・・・。

喬太郎師匠とメリハリを持たせることからか、さん喬師匠、くすぐりもなく、きっちりとした「立ち切り」を。

そのせいか、ワタクシ、ちと緊張が途切れました。

ようやく後半、我に返り、噺に聞き入りますが、ちと辛かった・・・。


後味が悪くてすみません。でも、また聴きたい噺でした。


ということで、長々と引っ張ってしまいました。

おしまいまで、覗いてくださった方、すみませんでした。
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さん喬・喬太郎親子会夜席@前進座劇場 2009.6.13 その4

2010年08月13日 12時22分46秒 | なんとなくの落語
また続きです。


③柳家喬太郎 「死神」


さん喬師匠のリクエスト通り「死神」を。

まくらなし、いきなり噺に入ります。


喬太郎師匠の死神は、前かがみで上目づかい。小三治師匠のように、極端に声色を変えるのではなく、低い声でゆっくりと話し、凄みを見せます。

とはいえ、そこは喬太郎師匠のこと、

「医者をやりな。医者は儲かるぞ~~」

「(客席を指して)こん中にいたらどうするんだ?(笑)」


「きょうは非番で休みなんだ。道楽は人助けだ(笑)」


足元の死神を追い払う呪文の言葉が

「あじゃらかもくれん、西荻窪、きょうは通過します(爆笑)」

(会場が吉祥寺、お隣の西荻窪の駅は、休日はJR中央線が通過します)


瀕死の主人をなんとか助けてほしい、と頼みに来る男が

「横山町のべっこう問屋の文七」

(文七元結の文七は「白銀町」ですね)


私の席からは聞こえなかったのですが、会場の近くで救急車が通ったようで、

「俺が診る前に救急車が通るよ・・・(笑)、

聞こえない人にはわからねえ・・・(笑)」


怖いばかりではない、「ああ、『死神』といっても、やっぱり落語だよな・・・」と、感じさせてくれる「死神」でした。


サゲは正統的な、

死神が「消(け)える・・・、消(け)える・・・」

でした。


(また続きます)
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さん喬・喬太郎親子会夜席@前進座劇場 2009.6.13 その3

2010年08月13日 12時21分37秒 | なんとなくの落語
さて、続きです。


②柳家さん喬


まくらでは、師匠、5代目・柳家小さんのおかみさんの話を。

「師匠の小さんのおかみさんは、生代子(きよこ)というんですが、師匠宅のそばにアパートがあって、いつも雨戸が閉まっている部屋があるんです。

おかみさんが、あたしに(手をお化けのようにして)、

『出るんだよ~~』

さんざん脅かしておいて、自分は夜になると飲みに行っちゃうんです・・・(笑)。

家に残ったのはあたし一人ですよ(笑)」


で、「お菊の皿」を。


麹町の青山鉄山のお屋敷で、最初のころは、ひっそりと出ていた幽霊のお菊さん、

その美貌から、次第に人気が出て、一目見たいと、いろんな人が集まってきます。


「お菊さんの出方が、最近クサくなったねえ・・・(笑)」

「ああ、クサくなった。人気が出て芸が荒れるのはよくあるからな・・・(笑)」


あまりの人に、愛嬌をふりまくお菊さん、皿を数えだしますが、終始笑顔、

「お菊ちゃん、こっち向いて~!」

の声にうれしそうに振り返り、

「4ま~~い!!(笑)」

最後のくだりでは、鳴り物つきで、楽しい「お菊の皿」でした。


さて、客席は、さん喬師匠の噺ですっかりあたたまり、いよいよ喬太郎師匠が「死神」を演じます。

(またまた続きます)
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さん喬・喬太郎親子会夜席@前進座劇場 2009.6.13 その2

2010年08月13日 12時19分43秒 | なんとなくの落語
さて、続きです。


①柳家さん若


さん喬師匠のお弟子さん、二つ目です。

落語協会のプロフィールを見ると、40歳。ただし、入門は2003年5月とあります。

ということは34歳の時に入門?


さて、心なしか固さを見せながら高座へ上がります。

「え~~・・・」

「え~~・・・」

苦笑いしながら、「え~~・・・」を繰り返します。会場からも笑いが漏れます。

「え~~、突然のことで・・・(笑)」

「『悋気の独楽』でも演ろうと思っていたんですが・・・(笑)」

急きょ、怪談噺しばり、となって、少し困っているようです。


で、「野ざらし」でした。


とはいえ、長い噺なので、最後まではいかず、

自分を釣り上げたところでサゲでした。

最初のとまどいからなのか、普段通りの力なのか、噺のテンポが一定しないようにも感じました。



(また続きます。次のさん喬師匠が長くなりそうなので・・・)
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さん喬・喬太郎親子会夜席@前進座劇場 2009.6.13 その1

2010年08月13日 12時17分37秒 | なんとなくの落語
昔、ミクシィにせっせと落語鑑賞記を書いていたことがありました。

ミクシィの日記だと、ジャンルごとにまとめられないこともあり、こちらに転記してみます。


古いものもあるので、ここに書かれていることは、現在の印象とは違っているかもしれませんが、まあ、そこはお許しを願って・・・。



6月13日、吉祥寺・前進座劇場で行われた「梅雨祓落語競演 さん喬・喬太郎親子会」の夜席に行ってきました。

以下は演者・ネタとワタクシの拙い感想、

※それと、おことわり

ワタクシ、メモを取りながら聴いておりましたが、それでも師匠方の一言一句、正確に書きとめるのは不可能です。

なので、読まれる方は、「こういうニュアンスのことを話していたのだな」といった感じで、軽くとらえていただければ、と思います。


さて、緞帳が上がりますと、さん喬師匠、喬太郎師匠が高座でお辞儀をしております。

われわれから見て、左に喬太郎師匠、右手にさん喬師匠、

お二人のフリー・トークで幕開きです。

(ちなみに昼席は、さん若さんが一席終えた後で、フリー・トークとなったそうです)


「久しぶり!」

と、さん喬師匠、

「昼も会ったじゃありませんか」

まぜっかえす喬太郎師匠、

「昼、来てない人もいるんだから・・・(笑)」

漫才のようなやり取りで、ゆるりと進んでいきます。


さん喬師匠「(喬太郎師匠は)最近は新作と、古典落語も力を入れて演ってるんだって?何を演ってるんだ?

(喬太郎師匠を指して)こいつはね、いろいろ教わったのに上がった噺が少ない・・・、あ・・・、上がったというのはですね、師匠から噺を教わったら、その師匠の前で演ってみて、演っていいよ、と、許しが出れば上がった、と言うんですが、こいつは上がった噺が少ないんです」

喬太郎師匠「そんなことはないですよ。6割ぐらい・・・(笑)。

転失気とか演ってます」

さん喬師匠「ああ・・・、新宿だろ?聴いた聴いた・・・、『バカヤロ・・・』(笑)」



さて、夜席の趣向ですが、夏も近い、ということで、急きょ、怪談的なものを演ろう、ということになりました。

さん喬師匠のリクエストで、喬太郎師匠は「死神」を。

高座には姿はありませんが、袖にいる柳家さん若さんにも

「お前もだぞ!(笑)」

と声をかけます。


プログラムでは、

さん若、喬太郎、さん喬、仲入り、喬太郎、さん喬、

という順でしたが、

これも急きょ、

さん若、さん喬、喬太郎、仲入り、喬太郎、さん喬

の順となりました。


(長くなりました。続きは後日)

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8月12日(木)のつぶやき

2010年08月13日 00時59分16秒 | なんとなくのつぶやき
14:53 from web
光文社から出た新刊の新書を買おうと、A書店に行った。店頭にない、というので、注文した。3週間が経ったが、いまだに入荷がない、という。気長に待ったつもりだが、さすがに・・・。で、注文をキャンセルし、全国に支店のあるB書店に行った。本はすぐに見つかった・・・。
14:59 from web
書店関係者ではないが、おそらくこういうことかと・・・。①初版の印刷部数が少ないので、全国にまんべんなく配本するほどの冊数はない②なので、売れそうな大規模書店に、まずは配本してしまう③このため、大規模書店からの返本がないと、在庫がない。とりあえず増刷も考えていない・・・。
15:03 from web
職場の上司と沖縄料理の話になった。「そういえば、『すぬる』ってなんだ?」と上司。反射的に「江川すぬる」と答えてしまった・・・。顰蹙をかうのがわかっていながら、つぶやいてしまうのがおじさんです(恥)。答えは「もずく」でした・・・。
by cokie002 on Twitter
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4・25三田落語会昼席 2009.4.25 その2

2010年08月12日 13時10分10秒 | なんとなくの落語
続きです。

この日の昼席は、瀧川鯉昇師匠、春風亭正朝師匠のお二人が二席づつ話してくれました。


④瀧川鯉昇


「長屋の花見」でした。


番茶を煮出したお酒(お茶け)を取り出し、バツが悪そうに「酒ではない」と説明するご隠居・・・。

その説明が、時折言葉が飛ぶので、

「なんですか?なんかご隠居さんの言ってることが、平壌放送みたいなんですが・・・(笑)」


サゲが違っていました。

ふつうは「酒柱がたっています」というものですが、

鯉昇師匠のサゲは、

長屋の連中が、なかばヤケで踊り出しますが、それが面白いと見物人が集まってきます。

「すごい人だね」

「ええ。これも『サクラ』でございます」


⑤春風亭正朝


なんと「三枚起請」を。

「この噺は志ん朝師匠から教わりました。

あたしが真打になろうという手前に、師匠の柳朝が倒れて、寝たきりになりました。

柳朝と志ん朝師匠は親しかったので、志ん朝師匠が『お前、真打になるんだってな。俺が稽古つけてやるよ』と、直々に言って下さいました。

目上の師匠から『稽古をつけてくれる』というのは、めったにありません。で、『何を教わりたいんだ』というので『三枚起請』をお願いしますと・・・。

志ん朝師匠からは、『しばらく置いとくんだな。時折、取り出しちゃあ自分のものにしていったらいい』と言われましたが、難しいですよ・・・。一生懸命にやらなきゃ、とてもできない」


さて、「三枚起請」。

志ん朝師匠の得意ネタだけに、あまり演る人のいない噺です。

でも、正朝師匠なりに、きちんと消化された「三枚起請」でしたね。


久々の三田落語会(以前は『ビクター落語会』という名前でしたが)でしたが、名称が変わっても、依然として、腕っこきの噺家さんが名を連ね、じっくりと噺が聴けるので、毎回楽しみです。

「ビクター・・・」と違い、以前のように毎月、というわけではなくなりましたが、引き続き、足を運びたい、いい落語会でした。
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