なんとなくはじめました(つれづれなるままに)

日々のよしなしごとをそこはかとなく書きつくります。

2008落語協会圓朝まつり 2008.8.10

2010年08月05日 12時31分50秒 | なんとなくの落語
きょう、千駄木・全生庵で行われた「2008落語協会圓朝まつり」に行って来ました。

ちと、のんびりしすぎて、14時ごろ千駄木駅へ。

駅を出て、さんさき坂を歩くと、同じように会場へ向かう人をちらほら見かけます。

のんびりしていたはずが、ついつい気が急いて、早足になりました。


全生庵は、すでに噺家さんとお客さんでごった返しております(写真)。

まずは、公式ガイドブックを買い(100円)、

芸人さんの屋台をひやかし、


(毎年、屋台の名前が面白いんですよね。

小三治一門「ライスカレーはしゃじで食う」(かぼちゃや?)

三遊亭丈二師匠「柳田カクテル之進」(柳田格之進)

三遊亭金也師匠「半分あわ(ビール)」(半分あか)

つい、ニカニカしてしまうお店がずらりと並んでいます)


ショータイムで、入船亭扇遊師匠や柳亭市馬師匠の歌を聴きました。


すごく暑かった昨年と比べ、今年は曇り空のせいか、いくぶんは涼しかったものの、人いきれで次第に汗が額を伝っていきます。

ただ、見物しているだけではつまらないので、そろそろ目当ての噺家さんに接触を試みます。

で、三遊亭丈二師匠のお店「柳田カクテル之進」でジン・トニックを買い、二言三言、師匠とお話しました。

(丈二師匠、日本バーテンダー協会の会員です)

ワタクシ「(ジン・トニックを作ってくださる師匠に)丈二師匠は、いつもお一人でお店を出されているのですか?」

師匠「最初の1、2年は手伝いを入れていたんですが、結局カクテルを作れないので、私だけになりました(笑)。

氷を砕いたりとか、そんなことしか手伝ってもらえないので・・・」


ジン・トニックを飲みながら歩いていると、

「さあ、風呂敷いかがですか?お稲荷さんもありますよ!

在庫抱えて大変なんです・・・(笑)」

と売り声を上げる柳家さん喬師匠。

思わず「下さい!」と声をかけてしまいました。

「お、言ってみるもんだな・・・」というさん喬師匠にお金を払いながら、サインのおねだり。

傍らの喬太郎師匠にもサインをいただきました。


その隣では、ただ無言で自分の著書を持ち、近くを歩くお客さんを見つめる桂才賀師匠(当然ワタクシも見られました。笑った・・・)。

その先では、エポックの野球盤でお客さんと遊び、ヒットを打ったお客さんには賞品をあげちゃうというお店が・・・。

春風亭栄助さん(9月には真打、現・百栄師匠)が、売り声を上げています。

「さあ、野球盤で(柳亭)こみちと遊んでいきませんか?」

「あなたのバットで、こみちと遊んでやって下さい!(周囲失笑)」

(ついつい笑ってしまうので、下ネタはやめて下さい・・・)


落語中興の祖・三遊亭圓朝の命日である8月11日を機に始まった催しではありますが、今では「ファン感謝デー」となっている「圓朝まつり」。

おかげで、ふだん、見ることのできない噺家さんの素の部分に触れることが出来ます。

ことしも楽しかった・・・。

帰り道、ぶらぶらと歩いた千駄木も、今人気のある場所だけあって、風情のあるいい所ですね。
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7.19ビクター落語会夜席@三田 2008.7.19 その3

2010年08月05日 12時30分28秒 | なんとなくの落語
続きです。

⑤瀧川鯉昇 「御神酒徳利」

再び固い表情で高座に上がり、座布団のやや前の方に座り、扇子を前に置くと、深々とお辞儀をします。

で、顔を上げると、先ほどと同じように、すぐにはしゃべらず、ニコニコと笑っています。

ついついつられて笑ってしまうんですよね。


まくらでは、「瀧川鯉昇」という名をつけた由来を・・・。

「噺家らしくない名前ですが、先代、という人は、まったく売れず(笑)、上州に行ったきり、行方知れずになったという・・・(笑)、

そういう人なら、名前を貰ってもいいだろうという・・・、お墓を調べてもどこにあるのかわかりませんし・・・(笑)」

「上州というと、『かかあ天下にからっ風』といいます。あたくしの生まれた遠州も実は『かかあ天下とからっ風』が有名です。

でも、最近は温暖化ということなんでしょうか、あまり『からっ風』は有名じゃなくなって、『かかあ天下』だけが残ったという・・・(笑)」


さて、御神酒徳利。

御神酒徳利って、こんな面白い噺でしたかね・・・。

もう、贔屓の噺家、というせいもあるのでしょうが、ほかの噺家さんの演じた御神酒徳利と違って、随所に師匠の工夫が生かされているように感じます。

で、サゲがこれまで聴いてきた「御神酒徳利」とは違いました。

瀧川鯉昇師匠のサゲは、

「これも新羽稲荷大明神のおかげだね」

というおかみさんに対し、

「いやあ、かかあ大明神のおかげだ」

というものでした。


瀧川鯉昇師匠、いいですね。あらためて好きになりました。

DVD販売を目的としていて、毎回、会場の後ろに録画用のセットが組まれている、このビクター落語会。

そのせいか、毎回、噺家さんの力の入れ方が違うように感じます。

今回も、「おすわどん」のような、あまり聴けない噺が聴けて面白かったです。

また、来月を楽しみにしています。
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7.19ビクター落語会夜席@三田 2008.7.19 その2

2010年08月05日 12時29分24秒 | なんとなくの落語
続きです。


③立川龍志 「五人廻し」


この噺家さんも初めて観ます。

向島の生まれ、ということで、小さい頃、遊郭に親戚がいて、親戚の家に遊びに行っていたという話を・・・。

(もっとも当時は「遊郭」なんて言い方は誰もしていなくて、「パンパン屋」と呼んでいたそうで・・・)

で、その流れから「五人廻し」。

最初の客が威勢よく啖呵を切るところで、時折つっかえたのが残念。出来はもう一つのように感じました。


(仲入り)


④柳家喜多八 「おすわどん」


いつもながら気だるく登場。

まくらでは、気力が出ない、という話から、行きつけの居酒屋でマムシ酒を飲んだという話。

「マムシ酒ですがね・・・

(小声で)効きます・・・(爆笑)」


でもって、面白い小噺を・・・。


「両国に『四目屋(よつめや)』という店があり、人目をはばかるようなものを売っておりまして・・・。

(調べたら、ネットってすごいですね。こんなお店です)

http://ja.wikipedia.org/wiki/%E5%9B%9B%E7%9B%AE%E5%B1%8B

長命丸という薬が大変評判だった。

ある地方のお店の旦那が、江戸見物の折に土産に買おうと、このお店にやってきます。

「長命丸というのはあるけ?」

「ございます」

「飲んだらいいのけ?」

「いえ、これは塗り薬で・・・」

「どこに塗ったらいいのけ?」

「あの・・・、あなた様のせがれさんの頭に塗ります・・・」

「ほお、そうかね。じゃ、ひとつ貰うべぇ」

意味を間違えた旦那様、お店へ戻りますと跡取りの息子を呼びます。

「なんでも、われの頭に塗ると、わしが長生きをするそうだ。親孝行だと思って塗ってくれろ」

不思議に思いながらも、息子は言うとおりに・・・。

さて、久々に家に戻ったので、親子で枕を並べて床につきます。

すると、夜中に、息子の頭がむっくりと持ち上がったという・・・。



さて、「おすわどん」。珍しい噺ですね。初めて聴きました。

「夏ならではの怖い噺」と断りながら、オチは大爆笑。

まくらはまくら。決して下ネタの噺ではありません。

(この噺に出てくるお侍の名前を「郡山剛蔵(笑)」としておりました。小三治師匠の本名ですね)


(続きます)
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7.19ビクター落語会夜席@三田 2008.7.19 その1

2010年08月05日 12時28分05秒 | なんとなくの落語
昔、ミクシィにせっせと落語鑑賞記を書いていたことがありました。

ミクシィの日記だと、ジャンルごとにまとめられないこともあり、こちらに転記してみます。


古いものもあるので、ここに書かれていることは、現在の印象とは違っているかもしれませんが、まあ、そこはお許しを願って・・・。


7月19日に行われたビクター落語会夜席に行ってきました。

以下は演者、ネタとワタクシの拙い感想。


①開口一番 春風亭一左 「牛ほめ」


春風亭一朝師匠のお弟子さん、前座さんです。はきはきとよく通る声で、気持ちがいいですね。

「牛ほめ」は、比較的よく聴く噺です。でも、ふだんは寄席の中の少ない持ち時間で演っているのを聴いているせいか、こうしてきちんと聴く機会は少なかったです。

家を褒める文句を書付に書いておいて、それをたどたどしく読む与太郎。

書付を持たず、褒めるところでしくじってしまう、という演り方もあったように思いますが、本来はこういう噺なのでしょう。

おじさんの娘さんが帰ってくるというので、娘さんを褒めるのに、

「天角地眼一黒鹿頭耳小歯違・・・」(牛の褒め言葉ですね)

娘さんのくだりは、初めて聴いたので、なんか可笑しかったです。



②瀧川鯉昇 「鰻屋」


ワタクシの本日のお目当てはこの人。

テレビ番組で、何度かこの人の噺を聴いたことはあるけれど、生で観るのは初めて。

やや厳しい顔で高座に上がり、座布団のやや前の方に座り、丁寧に扇子を置き、深々とお辞儀をします。


で、顔を上げると、しばし何も言わずニコニコ笑っているのですが、その様子がなんともおかしいですね。

ついつい、つられて笑ってしまいます。

芸人のもつ、なんともいえないおかしさを指して「フラ」と言いますが、その独特の「フラ」を持つ噺家さんです。


まくらも、この人独特の「たゆたう」ようなまくら。

「最近は、お客様もただでは帰らない、ということなのか、何か記念に、と、噺家から何かもらって帰ろうという方がいらっしゃいます。

羽織とか着物なんてのは、これは差し上げるわけには行きませんし・・・、

手ぬぐいはどうか、と言いますと、これは、噺をしくじった時にかく冷や汗なんかがにじみきっておりますので(笑)、これもとてもお渡しできるものではありません。

じゃあ、扇子はどうか、と言うわけですが、これはもう・・・、『噺家の魂』ですよ。とてもそれをお渡しするわけにはいかない・・・、

すると、お客様もタダでは悪いと思うんでしょうね。財布から1万円札を取り出して『これでどう?』と言うので、『はい、どうぞ』と・・・(爆笑)

安い『魂』だったりするわけですが・・・(爆笑)」


噺は「鰻屋」でした。やはりいいですね。独特の「フラ」のせいもあるけれど、やっぱり上手い噺家さんです。

噺に出てくる人が、どの人も生き生きとしていて、もう何を話していても可笑しいですね。

トリでもう一席演るので、こちらのほうはサラリと演じているように感じました。

小三治師匠のように、まくらが長め。でも、そこからお客さんをグイグイひきつけていきます。


(長くなったので次回へ続きます)
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8月4日(水)のつぶやき

2010年08月05日 01時30分44秒 | なんとなくのつぶやき
09:22 from web
けさの岩手日報朝刊、1面の広告。今さらながら村上春樹・著「1Q84」(新潮社)の広告。しかし、中央に「2010年夏、あなたは見たことのない風景に出会う。」のコピーが・・・。ついに「1Q84」のbook0、もしくはbook4が出るのか?
22:39 from web
バッハなう。アンドラーシュ・シフ「パルティータ全曲」。シフのきらびやかなピアノが美しい。
by cokie002 on Twitter
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