すみません。続きです。
④春風亭正朝 「井戸の茶碗」
私は、柳家権太楼師匠、柳家さん喬師匠で、この噺を聞いたことがあります。
生意気ですが、この噺、私はあまりしっくりきません。
正直者の清兵衛さんの紹介からこの噺は始まりますが、この噺は、清兵衛さん一人がメインの噺ではありません。
途中から高木作左衛門、千代田卜斎という侍が現れ、この三人でもって噺が展開していくのですが、以前、聞いた限りでは、どうも三人が同列に扱われているため、いま一つ焦点がぼやけてしまうように、私は感じておりました。
で、この日の正朝師匠の噺を聞いて、はじめてこの噺の面白さに気がつきました。
清兵衛さんは正直者ではありますが、あまりこの人を真面目に演じてしまっては面白くない。かといって、高木、千代田という侍まで崩してしまうと、なんとも噺の芯が失われてぼやけてしまうのです。
正朝師匠は、清兵衛さんをいささか粗忽、とも思える人柄に仕立てることで、見事に浮き立たせています。正直者三人では、落語になりませんもんね。
⑤柳家喜多八 「死神」
小三治師匠譲りのサゲではありませんでしたね。
かといって、円生師匠のサゲとも違います。「消える・・・、消える・・・」で、サゲ、ではなく、
「へっへっへっ・・・、消えた・・・」
死神に言わせています。
喜多八師匠が考えられたものなのか、どなたかの考えられたサゲなのか、不明にしてわかりませんでした。
途中、会場の近くで何かのアナウンスが数分流れていました。師匠は動じるふうでもなかったのですが、ちと聞いている方は、集中が途切れてしまいました。
主催者のビクターも、せっかく録画していたのに残念です。
今回は運良く最前列で見ることができました。
そこで気がついたのは、高座の両脇に、例のビクターの犬が、神社の狛犬のように、ちょこなんと対をなして置いてあったこと。
なんか主催者のゲンかつぎなのか、シャレなのか・・・。
で、も一つ。
最前列に座っていたとある男性、相当の落語好きと見受けられましたが、噺の途中で、持っていたポリ袋をクシャクシャ。
ペット・ボトルを、いささか耳障りな音とともに取り出してしきりに飲んでいます。で、今度は飴玉を取り出し、包装紙をクシャクシャ・・・。
誰も何も言わなかったけど、いささか野暮な振る舞いでした・・・。
(拙い感想で失礼しました)
④春風亭正朝 「井戸の茶碗」
私は、柳家権太楼師匠、柳家さん喬師匠で、この噺を聞いたことがあります。
生意気ですが、この噺、私はあまりしっくりきません。
正直者の清兵衛さんの紹介からこの噺は始まりますが、この噺は、清兵衛さん一人がメインの噺ではありません。
途中から高木作左衛門、千代田卜斎という侍が現れ、この三人でもって噺が展開していくのですが、以前、聞いた限りでは、どうも三人が同列に扱われているため、いま一つ焦点がぼやけてしまうように、私は感じておりました。
で、この日の正朝師匠の噺を聞いて、はじめてこの噺の面白さに気がつきました。
清兵衛さんは正直者ではありますが、あまりこの人を真面目に演じてしまっては面白くない。かといって、高木、千代田という侍まで崩してしまうと、なんとも噺の芯が失われてぼやけてしまうのです。
正朝師匠は、清兵衛さんをいささか粗忽、とも思える人柄に仕立てることで、見事に浮き立たせています。正直者三人では、落語になりませんもんね。
⑤柳家喜多八 「死神」
小三治師匠譲りのサゲではありませんでしたね。
かといって、円生師匠のサゲとも違います。「消える・・・、消える・・・」で、サゲ、ではなく、
「へっへっへっ・・・、消えた・・・」
死神に言わせています。
喜多八師匠が考えられたものなのか、どなたかの考えられたサゲなのか、不明にしてわかりませんでした。
途中、会場の近くで何かのアナウンスが数分流れていました。師匠は動じるふうでもなかったのですが、ちと聞いている方は、集中が途切れてしまいました。
主催者のビクターも、せっかく録画していたのに残念です。
今回は運良く最前列で見ることができました。
そこで気がついたのは、高座の両脇に、例のビクターの犬が、神社の狛犬のように、ちょこなんと対をなして置いてあったこと。
なんか主催者のゲンかつぎなのか、シャレなのか・・・。
で、も一つ。
最前列に座っていたとある男性、相当の落語好きと見受けられましたが、噺の途中で、持っていたポリ袋をクシャクシャ。
ペット・ボトルを、いささか耳障りな音とともに取り出してしきりに飲んでいます。で、今度は飴玉を取り出し、包装紙をクシャクシャ・・・。
誰も何も言わなかったけど、いささか野暮な振る舞いでした・・・。
(拙い感想で失礼しました)