What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

久世 番子 『よちよち文藝部 世界文學篇』(文藝春秋)

2019年12月12日 13時58分53秒 | 漫画

 大変楽しく読めて、しかも自分の読書体験も振り返れて、二度美味しい一冊です。

↓本に挟まれていた12月の新刊チラシの表紙絵、大島郁子さんという方の「Chibita」というイラストなんですが、可愛い。 

 

 ↓第一話がまるまる読めてしまうんですが、良いんでしょうか?宣伝だから良いんだろうけれど、なんだか。

☆「文春オンライン / カタカナ名前アレルギーの漫画家は大作『モンテ・クリスト伯』を読みきることができるのか?」

( https://bunshun.jp/articles/-/18124 )

 

 今作あとがきの「読めない原文より読める訳文」という久世さんのご意見、とてもわかります。訳文で親しんでから原文にいくとか、あらすじ読んでから本文にとりかかるとか、全然OKだと思う本読みな私です。

私の場合、映画を観て原作も読みたい!というとっかかりで読んだ作品が割合多くて(↑今作でも取り上げられてる『風と共に去りぬ』とか)映画ではここの描写はあっさりだったけどこうなんだ!とか、繰り返し文章で読んで初めて理解できた登場人物の気持ちの揺れとか、そもそも作品が書かれた当時の社会情勢とか宗教観とかも理解できたりして、作品を堪能した~という満足感がありました。

 それと「訳される方によって作品の印象が全然違う」という私の最初の体験は、実家にあった世界少年少女文学全集のなかにあった『小公子』や『秘密の花園』です。初めて読んだのが子ども向けの読みやすい文章や言葉のものだったので、次に読んだ大人向け?普通版?に、ここまで違うんだと驚いたものです。(大好きな作品だったので、いろいろ読み比べてみたんですが、残念ながら訳者さんのお名前や出版社までは覚えていません。)

この久世さんの今品を読んで興味が湧いて、紹介された作品を手に取って読んでみようかという方が、大勢出てこられると好いなぁと思いました。


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