What A Wonderful World

毎日の暮らしの中で、心惹かれたことを語ります。

『自分の頭で考えるということ  羽生 善治 茂木 健一郎』 (大和書房)

2010年10月20日 15時31分39秒 | 図書館で借りた本
○第5章 「考える」とは何か より引用

(脳のフロー状態とはどんなものか?という話しから、谷川浩司九段との1990年第三期竜王戦第四局がすごく印象に残っているという羽生さんの話しを受けて)

茂木 どこかで書かれていましたよね、もうちょっとで向こうの、変な世界が見えるような気がする瞬間があるって。やはりその時もそんな感じだったんですか?

羽生 いや、そういう感じではありません。でもそういう時間をずっと続けていると、向こうの世界が見えそうだなという気はします。真っ当な人間に戻れなくなるというか。そこでひとつ世界ができあがってしまって、他のことがどうでもよくなってくるので。

(中略)

茂木 じゃあ、ヤバいと思うことはあるんですね。

羽生 ヤバいというか・・・つまり、いまやっていることの延長線上にそういうものがあるというのは、すごくよくわかるんです。こういうことをやっているその先に、危険な世界があるとか、この世とは違う景色が待っているというのはなんとなく想像できるんです、間違いなく。

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 ここのくだりを読んで鳥肌が立ちました。バレエダンサーの故ニジンスキーの最期を思い出してしまいました。たぶん山岸涼子さんの漫画のせいですね(苦笑)

それにしても、SF作品のような話しが現実にあるのですね。将棋界のトップを走る方ならではだなぁと感心させられました。人間の脳は、一般的に使われているのはごく一部というのは知っていましたが、脳の研究なさっている方なら、羽生さんに「その先」を見て貰って、研究したいでしょうねぇ。羽生さん、どうぞ怪しい研究機関に連れて行かれないで下さいね~(笑)


 ところで、この本の密林のカスタマーレビューが面白いです。まだ四件しか付いてないんですが、星5つ・4つ・3つと1つなんです。その1つの方と5つの方の評価の差が激しくてたまらん!

ネット書店の感想って、「釣り」のレビューあり、激愛のレビューあり、売り込み作為を感じるレビューありのエトセトラで、もうこれもひとつの読み物ですよね~(笑)

Amazon.co.jp: 自分の頭で考えるということ: 羽生 善治, 茂木 健一郎: 本

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