日々茫然

猫・本・アート・日常生活などを、つれづれと思いつくままに記録

『沙高楼綺譚』 浅田次郎

2007-01-29 | 本と漫画の話
昨日、深夜に感想などを書いて画像を探してリンク貼ってあと少しで完成、のところで、「あ、これもリンク付けとこう」と、リンク先のページを探すのに、うっかり別ウインドウを開かずに編集画面から他のページに飛んでしまい、今まで書いた記事がぜーんぶ消えてしまいました…
長くなる時は時々保存しなきゃと思いつつ、つい忘れてうっかり…
携帯メールも、電池切れで書きかけの長文が消えたりするし…
そういえば仕事で文書などを作ってる時も、こまめに保存、というのができなくて、突然のフリーズで消えちゃったりしてたなぁ…
何度失敗してもやっちゃうんだ…

というわけで昨日は失意のまま就寝…
あんまり悔しかったので書いちゃいました。

さて、気を取り直して 本題に。
kazumiさんのブログで紹介されていた本です。

 
各界の名士たちが集う「沙高楼」。世の高みに登りつめた人々が、ミステリアスな女装の主人に誘われ、秘密を披露しあう。稀代のストーリーテラーによる息を呑む驚愕の物語。

浅田次郎でした。
気になっていましたが、手を出していなかった作家さんです。
面白そうだし、短編で読みやすそうだし、これ幸いと読んでみました。

『小鍛冶』『糸電話』『立花新兵衛只今罷越候(たちばなしんべえただいままかりこしそうろう)』『百年の庭』『雨の夜の刺客』5編を収録。
特に『小鍛冶』と『立花新兵衛只今罷越候』が良かったです。次が『雨の夜の刺客』。

『小鍛冶』は刀剣の真贋鑑定を巡るミステリー的な話で、ラストもいい終わり方で、かなり好みでした。
『立花新兵衛只今罷越候』は、幕末映画の撮影現場に遅れて現れたエキストラ立花新兵衛、実は…という話。立花新兵衛さん、カッコイイですねぇ
『雨の夜の刺客』は、ヤクザの大親分の出世譚が語られますが、実はそこには…
『糸電話』『百年の庭』は怖かった…女の人の執念が。


ところでこれを読み終わって、岡本綺堂の連作短編『青蛙堂鬼談』を思い出しました。
青蛙堂を名乗る主人のもとに集った人々が、一人ずつ奇妙な体験を語る話です。
確か昔買った岡本綺堂の文庫に収録されていたはず…と検索してみると、『影を踏まれた女』という怪談短編集に入っていました。
そうか、こちらは怪談に近かったかも…久しぶりに読み返したくなりました。捨ててはいないはずなので、探してみよう!

そういえば「複数の人物が集って、奇談・怪談を語る」といえば、“百物語”。
“百物語”をベースにした怪談集『新耳袋』も文庫で集める程好きです。

それに複数の人物の語りではないけれど、「短編」で「綺譚」といえば、梨木香歩『家守綺譚』も文庫買っちゃったっけ。

どれもテイストは全く違いますが、「短編・綺譚」ものでくくれそうです。
コレ、相当私のツボである事を再確認してしまいました。
『沙高楼綺譚』も、続編があるようです。ぜひ読まなければっ
(どうでもいいですが、「綺譚」私のPCではすぐ変換できなくてイライラするので、単語登録しました)

ちなみに浅田次郎さん、厳密には初ではなく、猫のフォトストーリーブック『民子』を立ち読みして泣きそうになったことがあります。

猫好きは絶対泣くと思う…
コメント (6)
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする