屋久島10日目(口永良部島①)

1月13日(日)



13時太陽丸口永良部島に向け出航
かなり海が荒れるている。
待っている太陽丸を見ているだけで酔いそうだった。

日曜日は港の売店は休み
酔い止めが買えない。

見送りに六角堂のふみこさん
最後まであれやこれやと心配してくれた。

船長さんに言われた通り
直ぐに横になり
頭の上には備え付けのゲロ用洗面器を置いた。
頭は進行方向に

間もなく出航

体が宙に浮く
背中から
不思議な感覚

「高い。たか~い。」
子供を大きく宙に放り投げる
落ちてくる子供を腕で受け止める。

「もう一度ね。
ほーら。たかい。たか~い。」

勢い良く
宙をフワ―ン。

もう一度
高いたか~い。

そして抱かれたまま
右スイング
左スイング
ふわーり
ふわーり

管理人の大きな体が
まるで1歳か2歳の小さな子供のよう
手まりになって誰かの腕の中で
優しさの中で飛び跳ねる

記憶に埋もれている父の腕の用でもあった。
そんな空想で遊んでいたら
とても気持ちよく寝てしまった。

気が付くと口永良部島



雨が降り始めていた
素泊まりの宿「夕景」の主人が迎えに来てくれていて助かった。
館はまたまた広い一軒家
快適そうだが
たった一人の貸切とは申し訳ないですぅ。

荷物を整理して
いざ温泉へ!

少しくらいの雨はなんのその
傘を差して
懐中電灯をもって
『本村温泉』
夕景から坂道下って10分。

目の前の山に風が雨をあおり
雨の布のようなオーロラが姿を出しました。
「ようこそ口永良部島へ」
そんな優しい雨の歓迎のようでもありました。

見とれながら坂を下るともう本村温泉
傘もレインコートも関係ないほど
びっしょりの服を脱ぎ捨て
一番乗りの本村温泉に入ります。
褐色のお湯が体の奥まで沁みて来ました。

帰りは今度は坂をひたすら10分上がります。
たぶん坂を上がるのは15分以上は掛かります。

坂を黙々と上がるのに飽きて
後ろ向きで上がってゆくと
薄暗くなった前方に
あの雨布のオーロラが薄っすら見えました。

なんだか嬉しくなって
クルッと方向転換
レインコートの帽子をかぶり
傘を閉じたら

大きな声で
「歩こ。歩こ。わたしは元気♪
 歩くの大好きどんどん行こう♪」
トトロの歌を歌いながら
傘を振りながら新居まで

家に付くとまたまた水が滴ります。
それでも頭の上からは湯気が出ていそうです。

夕景のオーナーさんご夫婦は
美男美女でのとても感じの良い方々でした。
となりの母屋に4人のお子さんと一緒に暮らします。
「何かあったら何なりと」と言う言葉で先ずは安心いたしました。

とはいえ・・・
今夜は雨・風・・・嵐???
凄い音です。
新しいお家に慣れるまでは時間が掛かります。
やっぱり不安で眠れなくなりました。

初めての家だ。
そんなものだと思いながらも。
外の雨と風の叩きつける音。
管理人は結構恐がりでもあります。

ここ口永良部島は船の欠航が多い為
「夕景」には沢山の本が用意されてありました。

夜中には頭を使わない漫画を選びました。
たぶんこんな機会がないと読むことの無い男の子の漫画本です。
「本気」(まじ)と読むのですが
コレを全巻24?読みました。

意外と夢中になって
外の音に怯えないかわりに
時間も忘れて明るくなるまで読んでいました。

恐い嵐の夜もいつの間にか
一度は行ってみたい憧れの漫画喫茶となりました。

最後の数巻が無かったのにこんなにガッカリするとは思わず
意外と管理人はまっていたのでした。








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