◆あごだし麺 五島軒◆

2019年3月閉店 回想録レシピなどを公開します

自転車にまつわる面倒くさい話し パートⅢ

2011年10月16日 | ■店長の独り言
J君の一件から3年後の春

私は
前にかごが付いて後ろには荷台がある量販店で買った
安物の(ママちゃりと言うか、パパちゃりと言うのか?)自転車で
風を切って走る毎日でした。

そんな自転車には必ず輪っかのカギが付属していますが、
出かけた先でロックしたままキーを無くしました。

歩いて家に帰り合い鍵を探したけど
見つかりません。

しょうが無いので家にあった金属切り用の
のこぎりでカギの爪の部分を切断しました。



すでに4~5年前に買った古い自転車だったので、
壊したカギの本体はそのままに
こんな自転車、
盗む奴はいないと言う思いで、カギなどかける事無く乗っていました。



それから何ヶ月か経ってカギの事など忘れていたある日
出先から自転車に乗って帰る途中

後ろから声をかけられた。

「ご主人。
  ちょっと良いですか?」・・・・と。


振り返ると若い警察官が2人
自転車で私の後ろにピッタリ付いていた。

私が止まると
一人は私の自転車の前に横付けした。

後ろを再び振り返ると
少し離れてはいるけど、もう一人の警官の自転車が、
完全に
“あなたの逃げ場はありませんよ。”
と言わんばかりに止まっている。

2人の顔はにこやかだけど
頭のてっぺんからつま先まで見られているのが気配で解る。

「自転車のカギが壊れてますけど、どうされました?」

「この自転車はご主人の物ですか?」


矢継ぎ早の質問の後、

一人の警察官は防犯登録の番号を控えて
本部に連絡して照会手続きをしている。

その間もう一人が、
わたしの身元や職業を確かめるため質問をしてきた。

その質問に答えながら
何故カギが壊れているのかも説明した。


「自分の自転車のカギを自分で壊したけど
何が悪い?」と、
言いたかったけど私も良い大人なので、
グッとこらえて
「店の開店に間に合わないので早く終わらせてくれとだけ伝えた。


20分後くらいに解放されたので、
急いで店に帰って開店準備をしていると、
入り口のドアのむこう側からこちらをのぞき込む
2人の姿が見えた。



そんな事もあって
この前自転車を拾った時、防犯登録の変更だけは
しっかりしておこうと思った。


前々回のブログで書いた粗大ゴミのシールが貼られた自転車の
持ち主から3日後に連絡があり、
「差し上げますからどうぞ使ってください」快い返事をいただいた。

「後々そちらにご迷惑があってはいけないので、
防犯登録の変更をしたいので“自転車譲渡証明書”に
記入してもらいませんか?」

・・・と、お願いした。



私とはなんの面識も無い方でしたが、
そんなお願いにも快く応じていただき感謝感激です。


間一髪で粗大ゴミになる所だった自転車件でしたが、
世の中まんざら捨てた物では無い・・と、思いました。

それから直ぐに自転車屋で壊れた所を修理した。

次に“自転車譲渡証明書”持参で、
その自転車にまたがって、近くの当番に登録変更の手続きをしにいった。


手続きに少々手間取りましたが、やっと自分の物に。


苦労した分お金で買った自転車とは違う
特別な愛着が生まれました。






これが、 私の新しい相棒です。









乗り心地は抜群で、
こいつとならどこへでも行けそうな気になってきます。







かっこ良いやろ!



男には解るよね





「自転車にまつわる面倒くさい話し」    ―完― 

























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