◆あごだし麺 五島軒◆

2019年3月閉店 回想録レシピなどを公開します

五島軒のラーメンに欠かせないネギ油の作り方

2020年08月30日 | ■あごだし麺〔五島軒〕
ダルマに目玉を書いて
魂を入れると云うのがあります。

五島軒のあごだしラーメンはネギ油を垂らして
スープが完成します。


今回はダルマの目ともいうべき
ネギ油の作り方を書いていこうと思います。

決して難しくは無いけど、
家庭ではなかなか作りませんよね。

でもコレ!
作り置きしておくと意外に重宝します。
インスタントラーメンにかけたり、カレーにかけたり、麻婆豆腐
炒め物、などに使うとワンランクUPするかも。

唐辛子を多めに入れればラー油にもなります。


=五島軒風ネギ油材料=
白ネギ   4~5本  ザクザク輪切りにする
ニンニク  2玉    皮をむいてスライス
唐辛子   10本位  数量は季節や好みで調節する
         (みじん切りでもホールのまま)好みで
煮干し   100g
黒ごま油   500㎖ 
サラダ油  1800㎖

これで出来上がりが1800㎖(一升)になると思います
材料が油を吸って減るからです
・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・・

=作り方と説明=
「先ずごま油500㎖ サラダ油1800㎖について」
ごま油100%にするとゴマの香りが強すぎるのと
色が濃くなり過ぎるからです。原価を抑える狙いもあります
「煮干しについて」
これは入れなくても良いと思います。
魚の香ばしさをプラスするために使っていました。

「作り方」アクが出たらすくいながらの作業です
1⃣煮干し以外
 の材料を全て中華フライパンか鍋に入れて
 火にかけます。
2⃣油が高温になる前に火を弱火にします。
 (低温を維持する事)温度を計ったことはありませんが、
 130℃位ではないかと思います。
3⃣低温を保ったまま時々混ぜながら1時間
 (材料を揚げるというより煮る感じです)
4⃣1時経った時ニンニクがうっすら茶色に色ずくのがベスト!
5⃣このタイミングで煮干しを追加する。
6⃣20分程経ったら最後の10分は仕上げ段階です。
7⃣火をやや強めにして目安はニンニクに
 濃いめの色が付き始めたら即、火を止めます。
8⃣油漉し等を使って漉してネギ油完成

作り方や材料はこれが究極のレシピと、いう訳ではありません。
自分好みに自由にアレンジして下さい。

注意= 
濾した直後の材料は化学反応で、
温度が上昇を続けて煙が出る場合があります。
ゴミ箱に捨てる時はくれぐれも油断しないように。




あごだしラーメンの作り方 返しを作る

2020年08月22日 | 五島軒回想録
五島軒のラーメン出汁はラーメンスープの作り方とは
かなりかけ離れています。

他のラーメン店で返しを使っている所が有るのか無いのか
は不明です。

しょうゆダレとか塩ダレと言われるものを
ドンブリの中に小さなレードルで入れて、
そこに麺が仕上がる直前に熱々のスープを注ぐやり方ですね。

あの醤油ダレと同じ役割なのが「かえし」です。

先ずはごとうけんのあごだしラーメン用に作っていた
返しの作り方をここに記載しておきます。


《準備するもの》1⃣

砂糖     300g
味醂     360cc(2合)
「薄口しょうゆ」(福岡県産)1800cc(一升)


《準備するもの》2⃣

砂糖     300g
味醂     360cc(2合)
「濃い口しょうゆ」(福岡県産)1800cc(一升)

*濃い口しょうゆの返しと薄口しょうゆの返しを
2種類作ります。


1⃣まず最初に味醂を360ccを鍋に入れ
 沸かします。
2⃣沸騰したら中火にして軽い沸騰状態をキープ。

3⃣チャッカマン等で湯気に向けて着火します。(アルコールを飛ばします)
 *注意(気化したアルコールに火が付き結構な勢いで炎が出ますので家庭
  ではやらない方がいいです)
4⃣味醂のアルコールが飛んで火が消えたら直ぐに火を止め
 砂糖を300g投入し、竹べら等で砂糖が解けるまで
 軽く混ぜます。
5⃣砂糖が解けたら薄口しょうゆを一升分静かに入れて
 軽くかき混ぜ出来上がりです。

濃い口しょうゆも同じ手順で行います。

出来上がった返しは
醤油の空き瓶などに移して冷蔵庫か常温保存します。
一週間ほど寝かせば角が取れて高級醤油並みの
まろやかな味に変化します。

。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。。
この2種類の返しを
薄口の返し 2対1 濃い口返し
の割合で混ぜた返しをあごだしに使用しますが
続きは次回のお楽しみ😂 

私自身がラーメン修行の経験が無かったからこその
作り方だったと思います。

どちらかと言えばうどんの「すめ」「つゆ」
の作り方に近いです。
(私は生粋の福岡県人ではないので
すめという言い方には不慣れです。)


醤油はこだわれば日本全国様々あります。
五島軒も初期のころは
結構全国のこだわり醤油を求めていましたが、
福岡は福岡の地元の醤油を使った方がいいという考えに
落ち着きました。

地元の食材メーカーが何時でも配達してくれるし
送料や価格面から考えれば必然ですね。

後々ラーメンに使用した材料全ての情報もこのブログに
記載するつもりです。



五島軒のあごだし(飛び魚スープ)の作り方 続編

2020年08月18日 | 五島軒回想録
さてさて 
昨日の続きです。
 昨日は使用していた材料について書きましたが
今日はその材料を使ってどのようにだしを取っていたか?
書きたいと思います。
特別なことでは無いので
経験者の方は読み飛ばして下さい。

私は他店での修行経験はなく全て自己流ですので、

そんな作り方をしてたんだね。

位の気持ちで見て頂ければと思います。

和風だしは本格的な豚骨スープと比べて、短時間で出来上がります。
原価は少々高めだと思われますが、ガス代は安いかもです。
それと何より労力が少なくて済みます。

和風だしといえば和食の世界を想像しがちですが、
私としては和食の経験はないし、
あくまでラーメンのスープを目指していたにすぎません。


五島軒の厨房は基本私一人で回していたので、
どの時間帯にスープを作るかは重要でした。
開業から3~4年経ったころ自家製麺変えたので、
そのころからスープ作りも変わったと記憶しています。


最初のころは営業時間外に作業していたのですが、
効率を考えて昼の営業時間をまたぐ形で翌日営業分のだしを
とったり
当日のスープが足りないようであれば
営業時間前に仕上げたりしました。

まず寸胴に浄水器からの水を25ℓ入れて
材料を計って入れます。
(焼きあご、切り干し大根、根昆布、煮干し、シイタケの足)
材料を入れたら1~2時間そのまま置いて、
他の準備をしたりしながら材料が水を含むのを待ちます。
真冬はやや長め。真夏は短めです。

冷蔵庫に余裕があれば前の日から小さめの寸胴に
材料を漬けて置くというのもありですね。
そのほうが効率的です。

水に浸けた後 スパテラ等で

寸胴の中の材料を下のほうから持ち上げるようにして
ざっくりと天地返しを行います。

その後厨房の大きいほうのコンロに火をつけます。
中火よりやや強めな火加減。
ここからは大事なので油断は禁物です。
目安としては10分おき位にスパテラでゆっくり天地返しをしながら
寸胴中全体の温度を均一にします。

着火から30分程経った頃寸胴の中が65℃前後になったら
火を弱火にして温度を一定に保つよう調節します。
慣れれば寸胴を手のひらで触った感覚で判断できるようになります。

その温度のまま弱火で2時間材料から旨味を出し切ります。
昆布はぬめりが出やすい物があるので早めに
(30分位で)取り出しても良いです。
昆布を取り出すタイミングで
残りの材料(鯖節厚削り、めじか(宗田節)厚削り)を分量を量って
寸胴の中へいれ、天地返しをしてそのまま放置します。

アクはこの時点では浮いて来ないので取り除く必要はありません。

一応2時間を目安にしていますので、
時間が来たら今度は火を中火に変えます。
沸騰させないように気を付けましょう。

寸胴の中がゆっくり対流するのを待ちます。
底の方からゆっくり湧き上がってきたらやや火を弱めて
その状態を保ちながら
ここで、浮いてくるアクを掬い取ります。

20~30分位でアクは出なくなるので、
この時点でだしが蒸発や材料が吸って少なくなった分の水の量を
最初の量になるまで注ぎ調節します。

それを終えたら
だしを目の細かいシノワ(だし濾し器)で濾して、
取り敢えず(あごだし)の出来上がりです。

今回はここまで。
次回の投稿で、うどん屋さんや蕎麦屋などでお馴染みの
アレの作り方とあごだし(スープ)の仕上げ方を
書こうと思います。


五島軒のあごだし(焼きあごスープ)の作り方

2020年08月17日 | 五島軒回想録
今でも
食べたいラーメンは?と聞かれれば、五島軒のラーメンと答えます。
10年間ほとんど毎日食べ続けましたから、
私のDNAにしっかり刻まれています。

ダイエット番組などでは
お決まりのようにラーメンが
悪者扱いですよね。
カロリー高めの代表格みたいな

しかし、私は10年食べ続けましたし、
家族ともども肥満にはなりませんでした。

さて、この度五島軒のあごだし(焼きあごスープ)のレシピを公開することにしました。

あごだし(焼きあごスープ)は五島軒を始める前
喫茶店時代にも作っていました。

その店でもあごだし(スープ)のパスタを出していたので、
かれこれ13年以上になります。
その間試行錯誤しながら閉店まで
作り方は常に変化しています。

言い方を変えれば進化ですね。

最初はレシピ帳も書き換えていたのですが、
後半は面倒になり、
その後は私の頭の中にしか残されていません。

五島軒を閉店して一年以上経ち
そろそろボケも始まる年齢に差し掛かりましたので、
過去の記憶として記載しておきます。

興味を持って訪れた方がどう扱おうと一切関知いたしません。
ただ、このブログからレシピを持ち出す場合には
一言「福岡市にあった五島軒というラーメン屋のレシピ」
だと言う事を付け加えていただければ嬉しいかなと。


さて本題です。
このレシピは家庭用を想定していませんのであしからず。

スープ鍋は25~30リットルの寸胴鍋で
25リットル作ります。
一回で作る量は約70食分です。
同じ材料で多めに作れば当然だしは薄くなります。
材料を多めに使えば原価が上がります。


焼きあごについての詳しい説明は今後ページを
改めてご説明したいとおもいます。

まずは材料から

焼きあご     400g
北海道利尻の根昆布200g
シイタケの足(軸)200g
めじか(宗田節)厚削り150g
鯖節 厚削り  150g
煮干し      200g
五島列島産切り干し大根 300g~500g(記憶があいまいです)

スープの材料は以上です

鯖節 圧削り


根昆布

しいたけの足(軸)



これは五島列島の農家さんに特別に送って頂いた
切り干し大根です。
冬の一番良い時期に収穫した大根をざく切りにして天日干ししたものです。
これを使用したからと言ってスープが美味しくなるわけではありません。
無くても良いですが、私は使っていました。
なぜ使っていたのかはまたの機会にでも・・。


煮干しは焼きあごの良さを消さないように使いますが、
無くてはならない素材です。


めじか厚削り

五島列島産切り干し大根 結構肉厚です。
五島の農家ではこのように厚く切って天日干しして作ります。

長くなりましたので
次の投稿でだしのとり方
実際にスープのつくりかた

その後
・あごだし(五島軒)用かえしの作り方
・だしとかえしを合わせ方
・焼きあごについて
・切り干し大根について・
・ネギ油の作り方
・チャーシュー
・煮卵
・トッピングの海苔について
・五島うどんについて
・他のメニューの作り方についても
順番に記憶をたどりながら
ぼちぼち記録していきます。
 

五島軒の店名に「あごだし麺」を付けた理由

2020年08月07日 | 五島軒回想録
五島軒の五島うどんについての回想録
12年前あごだしのラーメン屋をやろうと決めたとき、
あごだしラーメン五島軒としなかった理由

やりたいのはあくまでもラーメン屋だったんですが、
五島うどんも捨てがたい😏 

なにしろ福岡の地でありながら
スープに豚骨も鶏がらも一切使わないと決めていたので、
ラーメン屋にうどんが有っても良いじゃないか・・・・という思いが強くありました。

実際開店してみると、
お客さんの半数位は看板の「あごだし・五島」というキーワードで
勝ってに
五島うどんのお店だと勘違いしてご来店(´;ω;`)ウゥゥ

分かりやすいように「和風ラーメン」ののぼりを
店の前に何本か立てているにも関わらず・・

今となってはいい思い出ですけどね

最近この動画を見る機会があり久々にブログを更新しました。
まさしく手延べという昔ながらの製法を守り続けている
五島列島・有川の製麺屋さんの動画です。






あ~!
五島軒のあごだしスープで五島うどんを食ってみたいなぁ

今でもこのブログに訪れてくださる方が多いので、
思い出やレシピなど公開していこうかと考えています。
時々気が向いたときに更新します

 
 
 

五島軒メニュー

動物系を一切使わず、魚介と野菜のダシで作るあごだしラーメンとうどんを提供しています。 麺は福岡産ラー麦100%使用の自家製麺です。 ラーメンに完成は有りません。 いつでも進化の途中です。 ※土曜日の夜は休みです