SENTIMENTAL JAZZ DIARY

感傷的ジャズ日記 ~私のアルバムコレクションから~

JIM HALL 「CONCIERTO」

2007年02月01日 | Guiter

私の大好きなジャズ・ミュージシャンたちが一同に集まった長年の愛聴盤。
とにかくみんなの波長がピタリと合ったアルバムだといっていい。
遠くで歌を歌っているかのようなトランペットを吹くチェット・ベイカー、アルトで悲しくも美しいフレーズを随所で奏でるポール・デスモンド、硬く締まった小気味よいピアノを弾くローランド・ハナ、目立たないが堅実なベースはロン・カーター、力強く全体を支えるタイトなドラムを叩くスティーヴ・ガット、そして主役は地味ながらいつも暖かく正確無比なギターを弾くジム・ホール。
彼らが哀愁を帯びた「いにしえの都、アランフェス」に連れて行ってくれる。

このアルバムの成功は、何といってもプロデューサーのクリード・テイラーの手腕によるところが大きい。「商業的」といわれつつも時代の感性に合った作品づくりをモットーとしてきた彼は、常に良質の音楽を作り出してきた。

まだ聴いたことのない方がいたら、騙されたと思って買うべし。あまのじゃく以外は感動するはずだ。

HERBIE MANN 「Love and the weather」

2007年02月01日 | Clarinet/Oboe/Flute

これはもう何が何でも欲しかったアルバム。しかもLP版で。
ちょっと大袈裟に言えば「中にレコードが入ってなくてもいい」くらいの気持ちで買った。それくらいこのバート・ゴールドブラットによるジャケットアルバムは魅力的だし価値があると思う。

実際に中身の音はというと、ストリングスをバックにした古い映画音楽のようなムードが全編に漂っている。正直言って、これをジャズアルバムだと思って買った人はかなりがっかりくるはずだ。
それでもいい、このあま~い音楽を聴きながらこのジャケットを見ているだけで幸せだ。

IGNASI TERRAZA TRIO 「IN A SENTIMENTAL GROOVE」

2007年02月01日 | Piano/keyboard

このところは北欧ジャズばかり聴いていたが、このアルバムを手に入れて「どうしてどうして南欧ジャズもなかなかのものだ」と感じるようになった。このアルバムには全編スペインの爽やかな風が吹いている。とにかくリズムが明るい。明るいというか迷いがないという感じ。リズムが明るいと音が乾いて聞こえてくる。だから爽やかなのだ。

スペインというとチック・コリアのような民俗音楽から派生したジャズを連想する人も多いと思う。但しこれはその世界とはちょっと違う。北欧であれ南欧であれ、やっぱり洗練されたヨーロッパジャズには違いない。

タイトルだってそのものずばり。多分にセンチメンタルでいかした演奏だ。このブログタイトルもここからいただいた。
夜でなく昼下がりが似合う最近のお気に入り。