ポーランドの若手トリオ。デビュー当時は全員10代だったというから、よほど才能とチャンスに恵まれた人たちだ。
事実、アルバムの質はかなり高い。かなり真剣に向き合って聴かないといけないアルバムだ。
マルチン・ヴァシレフスキーのピアノは、ちょっと聴いただけではあまり個性的に感じない。ただ一音一音が際立って美しい。おそらくピアノタッチのせいだ。しかし何度も聴いていると、かなり情熱を内に秘めた人だということがわかるようになる。時折聞こえる唸り声からもそれを感じる。
ただ全体を通して聴くとバランスの取れた音の集合体になり、ある種のコンセプトアルバムのような印象さえ感じる。
その名の通りシンプルで美しいアコースティックなトリオだ。
それにしても世界は広い。様々な国から新しい才能が次から次へと生まれてくる。
ジャズファンとしてはとてもおちおちしていられない。