中国の高速鉄道で悲惨な事故が起こってしまいました。 驚いたのは事故で高架線路から落ちた機関車を直ちに現場に大穴を掘って埋めてしまったことでした。 当局者にしてみれば無かったことにしたかったのでしょうが、これはあまりに露骨で遺族をはじめ多くの批判のなかですぐに掘り出さざるを得なくなったようです。 この高速鉄道に関しては当初より世界の高速列車はじめ鉄道技術の寄せ集めで、安全上の問題が指摘されていたものでいずれ遠からずこのような事故が発生することは各国の技術者が危惧していたものです。
「え~さすが中国、やることが違うわ」 などと笑っている場合ではありません。 同じことがこの日本でも起こっているのですから。 原発震災で福島第一発電所の1~3号機は原発事故では最悪といわれているメルトダウンが起こっていたのに私たちがそのことを知ったのは事故から何十日たっていたでしょう。 もしあのとき水蒸気爆発でもしていたらどんなに悲惨な状態になっていたか知れません。 それこそ何十万人単位の命が危機的状況におかれていたにもかかわらず、政府や東電はだんまりを決め込んで誤った情報を流し続けていたのです。 もちろんマスコミも同様に国民を騙し続けました。 民主主義の国だったはずのこの日本で、未曾有の原発震災に直面しながらその真実を知らされないままに私たちは右往左往せざるを得ませんでした。 避難にもっとも重要な放射能の拡散情報さえ隠されていた事実をみれば中国の当局者の仕業のほうが分かりやすいだけかわいげがあります。 情報も技術も持ちながら国民の生命を省みないその姿勢は結局のところ被曝をどうしようもないほど拡散し、日がたつにつれてますます収集がつかなくなっています。 汚染稲藁による牛肉の汚染は全国規模でひろがり、汚染腐葉土の拡散によって農作物の汚染は広範にひろがってしまいました。 問題の根本的な原因は原発震災への対策が「国民の命をまもる」という本来の大目的を忘れているところにあります。 政府や地方自治体、東電のやっていることはパニック防止の御旗のもといかに国民をだまし、被曝させようかということばかりです。 市や町で除染活動に立ち上がっているのに汚染された土の処分も決められずに足の引っ張り合いの権力闘争にうつつを抜かしています。 諸外国から見たら中国同様に漫画的にみえているにちがいありません。