津波による塩害で休耕田に生えたカヤツリグサ
除草剤の効きも悪く放置すると耕作困難に
放射能に汚染された田んぼ、米は大丈夫?
福島第一原発事故による放射能汚染で30km圏内の水田はすべて休耕を余儀なくされていますが、南相馬市では30kmを超える地区でも休耕としています。
県の水田の放射能測定結果によるとセシウム134と137を合わせた線量が
福島市 2653 Bq/kg
二本松 1837
郡山 2406
白河 843
会津若松 258
南相馬市原町区 1043
いわき 486
という値になっています。 ただしそれぞれの地区でも数箇所で測定されているので詳しくはこちらで確認してください。 私の住む地区は800Bq/kgくらいです。 稲のセシウム吸収率は0,1ほどとされているので、収穫された米の放射線量はこの10%ほどですので、ここに掲載した地区の米は国の規準の500Bq/kgはすべてクリアできることになります。 しかしこの測定値は地表から15cmまでの土を採取して測定しているので地表で測定した値より低く出ているようです。 耕す深さも15cm~20cm程度なので妥当な深さなのかもしれませんが・・・。
私も米は自分で作って食べているので獲れた米の汚染度がどの程度になるのか大変気がかりです。 小さい孫たちにも食べさせているのでこれまで低農薬栽培と有機質を含んだ肥料を使って出来るだけ安全な米をつくってきたのに放射能で汚染されてしまい、苦労して安全な米作りをしてきたこれまでの努力が水泡に帰した思いです。 先日ニュースで酪農家の方が自殺されましたが、「なんで早まって自殺なんか」という思いと長年かかってやっと築き上げたものを奪われた喪失感は共感できるものがあります。 大切な農地を世代を超えて汚染し続ける放射能に奪われてしまった農民はなかなか希望をみいだせるものではありませんし、そうでなくと農業は厳しい状況下でぎりぎりのところで頑張ってきたのです。 福島県のほとんどを放射能で汚染させ大地ばかりか私たちの人生までも壊してしまった原発を決して許すことは出来ません。
このところ伊達市では自前で地域の放射線濃度を細かく測定しています。 また独自に放射能除染チームを立ち上げると報道されました。 他の市町村でも伊達市につづいてもらいたいものです。 もう私たちは放射能から逃れられないのですから、じっくりと腰をすえて詳細に調査し、少しでも放射線被曝を減らし農作物の放射能吸収量を減らすために全力をあげることです。 市町村は「風評被害」などと言って具体的な調査や除染対策から逃げようとしているように見えます。 実際に汚染されていることは明らかなのですから「風評」だとか言って消費者に被曝を要請するようなことはやめて、正しい放射線量を公開しながら徹底的に除染作業を推進しそのための援助を国や国民の皆さんにお願いするほうが建設的で再建への早道だと思いますがどうでしょうか。