無精髭

無精者の日記です

プルサーマルを拒否し抹殺された知事佐藤栄作氏の映画が上演されます

2017-03-22 08:42:32 | 日記

 3.11の原発震災が起こる前の2006年当時、佐藤栄佐久知事は収賄事件で告訴され辞任に追い込まれました。この裁判結果は「有罪」でしたが、収賄額0円、実質無罪の判決でした。栄佐久氏がその後に出版した「知事抹殺」には国・東京電力と知事の戦いのあとが詳しく描かれています。

 当時、国(経産省)と東電は高速増殖炉の失敗で行き場を失ったプルトニウムを何とか処分しようと沸騰水型の原子炉で燃やそうとして従来のウラン燃料にプルトニウムを混ぜた混合燃料を使用する計画を県に打診していました。ところが国は使用済み核燃料の県外持ち出しを約束していたにも関わらず何度も引き延ばし、実行せずそのまま原子炉建屋に貯蔵を続けていたこともあって信頼関係が失われてプルサーマルの導入も対立していたわけです。

 3・11の事故で世界的にも問題になったのがこの使用済み核燃料の冷却水喪失による溶融・放射能の大量拡散であったわけで、原子炉のメルトダウンと合わせて東日本喪失の危機を招いたのですから、知事は県民の安全を守るために電力・国と真正面から対峙していたといえるでしょう。この使用済み燃料の保管問題は事故後今日でも緊急を要す危機要因の一つです。

 さて今回上演される映画ですが、当日午前の部では佐藤栄佐久氏本人と安孫子亘監督が舞台挨拶されるようですからぜひ参加してくださいね。