ポエトリー・デザイン

インハウスデザイナーが思う、日々の機微。

ジャージの二人。

2008年07月27日 | blog

劇場に行くのが久しぶりすぎて、いつ以来かさっぱりわかりません。

わたしは基本的に、ヒトに映画を薦めないことにしています。
あ、勧められた覚えのあるひとは、わたしがそのように決意する以前のことなのでゆるして。どうもすみません。若かったんです。

やっぱりものすごく個人的な体験だとおもうわけです。映画は。
食べ物の好みとか、着るものの好みとか、音楽の好みとか、異性の好みとか、どんなバイクに乗るかとか、そういうことといっしょで、きわめて個人的な嗜好の範疇だとおもうのです。

描かれていた情景や空気感や人は、「いま、ここ」にいるわたしのためのものでした。

軽井沢という土地の空気感、浅間山のゆるい噴煙、高原の霧、紺色のふるいゴルフ、緑とエンジのジャージ、嵐、写真、多すぎたトマト、固定電話と携帯電話、ぼろいファミコン、毛糸のクッション、鮎川誠という存在、BLTサンド、つたないメール。

あまりに個人的すぎて、誰とも共有できないことが確信できますが、
だから誰にも勧めませんが、
わたしにとって、すごく素敵な時間でした。


はぁ。
ジャージ……持ってないなぁ……。