フォーマルアセスメント(検査具を使った標準化されたアセスメント)に対してネガティブなイメージをもたれる方にであいます。
検査だけやって、所見をださなかったり、専門家の興味関心レベルで終わってるケースがあるので、そのようなイメージを作られるのも仕方ないかも。
レッテルを張っているイメージや点数をつけられているイメージに関しては、間違いで、強みと苦手な部分、認知の違いについて確認することが大切です。
自閉症 / 発達障害者 のフォーマルなアセスメントを私は重視しています。下記のメリットを意識しているからです。
● 非文脈の中での本人の特性をつかむ
日常の行動観察でのインフォーマルアセスメントは、かなり文脈に左右されています。理解していないけど、行動上振舞っている方もいます。
● 発達の偏りを見ることがでる
自閉症/発達障害者は発達に偏りがあります。しかし、一般的な視点では、「このスキルを持っているなら、ここもできる」と間違った評価を受けることがあります。実際、多くの施設、学校で表出コミュニケーションが出ているから理解コミュニケーションも同じに身についていると評価を受けてたり、理解コミュニケーションの発達に気づかづに表出コミュニケーションばかり指導されているケースがあります。
● 一貫化して視点で見ることができる
標準化されているので、ある一定のトレーニングを受ければ、同じ視点でアセスメントすることができます。
● そもそも日本ではインフォーマルアセスメントの専門家育成は進んでない
そもそも日本でフォーマルなアセスメントを否定できるくらい、専門家が一貫化した視点で日常の観察の中でインフォーマルアセスメントをできているか疑問です。
一貫性のあるフォーマルアセスメントに頼る部分は、必要です。
*インフォーマルアセスメントはもちろん重要
フォーマルなアセスメントをおすすめしていますが、やはり現場で重要なのは、インフォーマルなアセスメントだと考えています。
ただ、なんとなくの観察、一貫した視点、フレームワークのないインフォーマルなアセスメントは無駄。やくに立ちません。子どもを見つめていたって成果はでません。軸やフレームワークをもって観察し、書き出していくことが重要です。それがないと、思いつきの出たとこ勝負支援になってしまいます。
私は、フォーマルなアセスメントの中に、インフォーマルなアセスメントのポイント(一貫した視点)を見つけていきます。
*そのほかのフォーマルアセスメントの留意点
・単純に知能指数だけをだす検査は現場では意味を感じない。
(IQは生活づくりはイメージできない。IQが低いから働けないというイメージも私にはない。)
・言語性・動作性の偏り、もしくはさらに細分化された部分の発達のばらつきは参考になる。
・専門家の興味関心、目立ちたいだけの検査は、断固反対です。いるんだよなぁ~。思いつきの検査。はやりで検査。大事なのは目的です。検査の目的は本人のQOLや自立につながる個別支援計画。
・TEACCHのフォーマルな検査(PEP3等)は、自閉症の特性にも考慮されていますし、IEP→ITPと年代に合わせた内容を、幅広く見ることができるので、IEP・ITPの参考になる検査です。
たぶん、もうすぐ私が実践の中で活用できると思っているある検査がでると思います。これはフォーマルな部分も良いのですが、インフォーマルの継続的なアセスメントが組み込まれていて、かなり良いです。(ITP~成人期にむけての検査です。)
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