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キツリフネ・2~蒴果

 指で触れると弾けて種子を飛ばす「キツリフネ(黄吊舟・黄釣舟)」の蒴果。右側の鞘が “ビフォー” で、これに触ると、莢の皮が勢い良く丸まって、中の種子が弾き飛ばされる。左側のものが “アフター” の姿で、莢にはもう一粒の種子も残っていない。ひっつき虫のタネのように、何キロも離れて旅をすることは無いだろうが、この “爆発” のお陰で生育環境の良い場所では、群生になり易い。属名の Impatiens は “我慢できない” “気短か” の意味で、種小名の noli-tagere は “私に触れるな” という意味。英名も Touch-me-not と表記されている。キツリフネはツリフネソウ科ツリフネソウ属の一年草。
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アイ

 タデ科イヌタデ属の「アイ(藍)」。古くから藍染めの原料として利用されていて、別名は「タデアイ(蓼藍)」や「アイタデ(藍蓼)」。故事成語の “出藍の誉れ” は、このアイに由来し、 “藍は藍より出でて藍より青し” となる。
 先月、NHK朝の連続テレビ小説の 『梅ちゃん先生』 が好評のうちに終わったが、昭和47年には 『藍より青く』 というドラマがあった。朝の連続テレビ小説は、私は通学や通勤時間に重なるので、あまり見られなかったはずだが、何故か何作かはしっかり記憶がある。過去の作品で印象深いのは 『おはなはん』(昭和41年) 『鳩子の海』(昭和49年) 『雲のじゅうたん』(昭和51年) 『ちりとてちん』(平成19年) 『ゲゲゲの女房』(平成22年) あたりか。大ヒット作の 『おしん』(昭和58年) はタイミングが合わなかった。 
 アイの話でもうひとつ。
♪♪藍より青き大空に大空に たちまち開く百千の~
  見よ落下傘 空に降り 見よ落下傘 空を征く~
という軍歌があった。今さら軍国主義を引っ張り出すわけではないのでご了承いただきたいが、これは昭和17年の映画 『空の神兵』 の主題歌。戦後の懐メロ番組を亡父がよく見ていたので、灰田勝彦さんの歌を何となく覚えている。実はこの作曲者の高木東六先生が、私の卒業した高校(高木先生は旧制中学)の大先輩。私達が歌っていた校歌も高木先生の編曲によるもので、誇りを持てる格調高いそのメロディは、今でもきちんと歌うことができる。

『横浜翠嵐高等学校 校歌』
(JASRAC許諾期間終了のため歌詞省略)
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