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カゼクサ

 野道でよく見られる「カゼクサ(風草)」。イネ科スズメガヤ属の多年草で、背丈は40~50センチほど。居心地の良い場所では集団で生えていることが多い。少々踏みつけられても涼しい顔でやり過ごし、秋風に揺られるさまは、その名に相応しい。
 カゼクサとは全く姿が異なるが、同じイネ科に “風知草(ふうちそう)” という多年草がある。これは山地や渓流沿いに生育する植物で、多数の細長い柔らかい葉が垂れ下がる。この葉が風になびく姿に風情があり、その名を付けられたようだ。この葉は付け根のところで裏返しになっているので “裏葉草(うらはぐさ)” とも呼ばれている。斑入りの園芸種は観賞用にされているものも多い。この風知草をカゼクサと誤認して、そこからカゼクサという名が生まれたという説がある。
 また中国には “知風草(ちふうそう)” という名前もあるようで、それがカゼクサのことだという説がある。その字がひっくり返って、今度は風知草がカゼクサと誤認されていたという記述もある。中国で本物の知風草を見ていないのでわからないが、知風草が風草で、風知草が裏葉草だとすると一件落着だが、やはりややこしい。
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シラゲヒメジソ

 萼片や茎に毛が多い「シラゲヒメジソ(白毛姫紫蘇)」。シソ科イヌコウジュ属の多年草で、半日陰の湿地に生育することから、別名は「ヒカゲヒメジソ(日陰姫紫蘇)」。ヒメジソは変異が多いので区別するのは難しいという見解もあるが、これは今まで見たヒメジソよりは毛深いので、区別しておこう。
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