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ナンバンギセル・1~花

 イネ科の植物に寄生する「ナンバンギセル(南蛮煙管)」。ハマウツボ科ナンバンギセル属の一年草で、別名は「オモイグサ(思草)」。やや下向きな姿が、静かに思いふけるように見えたのだろう。万葉集の 『路の辺の尾花がしたの思ひ草 いまさらなどにものか思はむ』 は、このナンバンギセルだと言われている。この歌は読み人知らずだが、それ以降は、和泉式部が 『野辺見れば尾花が本の思ひ草 枯れゆく冬になりにけるかな』 と詠み、平清盛の娘を正室にした藤原隆房(大納言)は、 『人知れぬ憂身にしげき思ひ草 おもへば君ぞ種は蒔きける』 と詠んでいる。ナンバンギセルがススキと仲良しだったのは知られていても、これが寄生だとは思いも寄らなかっただろう。機会があれば、ナンバンギセルの根がススキに繋がっているところを見てみたい。
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ヒメコウライシバ

 夏の間、頑張ってくれた「ヒメコウライシバ(姫高麗芝)」を短めに刈って、その上から今度は西洋芝の種を撒く。いわゆるオーバーシーディングで、夏芝が休眠している冬でも緑色を保つことができる。写真はヒメコウライシバの匍匐茎で、芝は上に伸びると同時に横に匍匐茎を出して広がっていく。
 オーバーシーディングではこのような匍匐茎も綺麗に刈り取り、種を撒いて目土で整地して終了。この目土は洗い砂でも良いが、今年は窒素、リン酸、カリの3大要素を配合したものを使用してみた。ちなみにこの3要素に加えて、カルシウム(石灰)とマグネシウム(苦土)を加えたものが、肥料の5要素になる。
 さていろいろ元素名が出てきたところで最近話題のニュース。 『水兵リーベ、僕の船、そう曲がるシップスクラーク・・・』 懐かしいと感じられる方も多いと思うが、これは高校時代の化学で出てきた元素周期表の覚え方。若い頃に覚えたものは、昨日の晩御飯のおかずを思い出せなくても何故かスラスラと出てくる。
 先日、日本の理化学研究所チームがついに113番目の新元素発見を確実にしたという明るいニュースがあった。文科系の私にはその内容は理解困難だが、日本にその元素の命名権が与えられれば、フランシウム(87番)、アメリシウム(95番)などを追って、ジャポニウムやニッポニウム、或いは発見者の仁科氏に因んだニシナニウムという元素名も夢ではない。
 前述の元素周期の覚え方は、参考書や年代の違いでいろいろなバージョンがあったようだ。 “そう曲がる” は、ナトリウムをソーダと読み替えるのがミソだが、これは “七曲り” のほうが覚え易かったかも知れない。せっかくなので、高校時代の化学の授業に戻って、元素周期表を復習してみよう。
 水素(H)、ヘリウム(He)、リチウム(Li)、ベリリウム(Be)、ホウ素(B)、炭素(C)、窒素(N)、酸素(O)、フッ素(F)、ネオン(Ne)、ナトリウム(Na)、マグネシウム(Mg)、アルミニウム(Al)、ケイ素(Si)、リン(P)、硫黄(S)、塩素(Cl)、アルゴン(Ar)、カリウム(K)、カルシウム(Ca)。このあたりまでの元素記号ならまだわかる。
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