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カントウヨメナ・3~寒露

 今日は二十四節気の “寒露”。 “秋分” の次の節気で、草花に冷たい露が宿るという意味を表している。今朝は全国的に冷え込んだようで、今シーズン初めて氷点下が観測された地域もあったらしい。
 この二十四節気は中国の黄河中流域発祥だが、そこは日本よりも早く季節が変わるため、日本気象協会が日本の気候に合わせた “日本版二十四節気” を作ろうと取り組んでいた。しかしながら季節のズレは、日本人の繊細な季節感を育んできたものであり、このズレを修正することに、俳句界や日本語研究者から 『歴史的、文化的意義を無視しないで!』 という反発を浴びせられ、結局、日本気象協会は、二十四節気の簡単な解説をつけるだけにしたようだ。
 一方で、日本人の季節感を表わす言葉30個程度からなる “季節の言葉” を新たに編成することになり、このたびその公募が始まった。例としては、菜の花が咲く頃の “菜種梅雨(なたねづゆ)” などが、挙げられるという。さてどんな言葉が揃うか楽しみではある。
 写真は朝露に濡れた「カントウヨメナ(関東嫁菜)」。キク科ヨメナ属の多年草で、野原などで普通に見られる。写真ではわかりにくいが、花の色はやや薄紫色掛かっている。
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セキヤノアキチョウジ・2~言葉

 カミサンに 『これを “ダシッパ” にしないでね。』 と言われて眉をひそめる。出しっ放しを注意されたことではなく、気に入らないのは短縮語のほう。確かに現代社会には短縮語が満ちあふれていて、私も普通に使っているのであまり文句は言えない。 “ブログ” という言葉も “world wide web を log する” という意味の “ウェブログ” を短縮したものだし、ジムでの “筋トレ” もやはり短縮語。 まあ百歩譲って名詞の短縮はやむを得ないとしよう。しかし動詞や形容詞などは、まだまだ抵抗したい。正月に 『あけおめ、ことよろ!』 では、しまりがない。
 植物の名前はいくら長くても短縮されては困るだろう。「セキヤノアキチョウジ(関屋秋丁字)」を “セキアキ” や “セキチョウ” では何とも味気ない。面白がっているわけではないが、長い名前でいくつかやってみると、アキノウナギツカミを “アキウナ”、セイタカアワダチソウを “タカアワ” 、アキノギンリョウソウを “アキギン”。 やはりこれではしっくりこない。
 さて本題に戻るが、写真のセキヤノアキチョウジは、蓮生寺公園の藪の一株。少し離れた所にはもう一株顔を出している。年々、笹に追いやられ、去年はついに姿を見なかったが、何としっかり生き延びていてくれた。セキヤノアキチョウジはシソ科ヤマハッカ属の多年草。
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