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イヌザクラ・2~冬芽

 赤紫色の冬芽が輝いている「イヌザクラ(犬桜)」。バラ科ウワミズザクラ属(←サクラ属)の落葉高木で、ウワミズザクラに似た花を咲かせる。 “イヌ” の名が付いているのはサクラなのにサクラらしくないという意味だが、それはウワミズザクラも同じ。イヌザクラだけ虐げられているようでもある。その花は確かにソメイヨシノなどとは全く異なるが、可愛らしい花ではある。別名は「シロザクラ(白桜)」。
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ウワミズザクラ・2~冬芽

 花の様子は全く異なるが、樹皮や冬芽はヤマザクラに似ている「ウワミズザクラ(上溝桜)」。バラ科ウワミズザクラ属(←サクラ属)の落葉高木で、花期は4月下旬頃。その変わった名前は古代の亀甲占いでこの樹の板の上に溝を彫って使ったことに由来するようだ。ウワミズザクラの材質は軽く粘り強いので彫刻細工や版木に向いているとあり、占いに使われたのはその理由に因るのだろう。私ならわざわざ板を彫らずに、満開時の花序の向きを数えて 『今年は左向きが多いので豊作!』 とでも言う。
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奮闘記・39~視線

 先日、7年振りにウスタビガ(薄手火蛾・薄足袋蛾)の繭を見つけて喜んだが、それ以降、別の場所で3つほど目にした。今年はこれほどたくさん見つかるのに、なぜ長い間、見つからなかったかのかと不思議に思っている。初めてこの繭を見つけた時は、高さ1メートルほどの低木の枝にあり、翌年も同じような高さで見つけた。そのため私は、ずっと低い位置ばかり探していた気がする。最近、見掛けたものはすべて高い枝で、おそらくこれがこの繭の定位置なのだろう。ここ数年は、ランニングをしながらの植物観察が増え、歩道の状況を把握しながら走るので、視線は正面からやや下方になる。そのため高い枝にあるものは盲点になっていたようだ。写真の繭は高さ4メートルほどの高い枝。
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センダン

 山伏がかぶる帽子を “頭襟(ときん)” と呼ぶが、高尾山の天狗像にもこの頭襟が付いている。この頭襟をサルがかぶったように見えるのが「センダン(栴檀)」の葉痕。膨らんだ冬芽が、ちょうど頭襟になっている。センダンは、センダン科センダン属の落葉高木で、初夏に薄紫色の花を咲かせ、秋には樹いっぱいに白い小さな実がぶら下がる。ことわざの 『栴檀は双葉より芳し』 は、発芽の頃から早くも香気があることで、大成する人は幼い時から人並みはずれて優れたところがあるという意味。しかしこのことわざの栴檀は “白檀” のことで写真のセンダンとは別物。ちなみにビャクダンはビャクダン科ビャクダン属。

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ウバメガシ

 ブナ科コナラ属の「ウバメガシ(姥目樫)」。ドングリはクヌギと同じように花が咲いた翌年の秋、つまり約2年掛かって成熟する。艶のある葉はコナラやシラカシよりは小振りで密に付くため、生け垣や庭木として好まれている。雌雄同株で花期は4~5月。雌花の姿を撮っていなかったので、忘れないようにしておこう。これは首都大学の雑木林のもの。
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