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散歩道・64~鑓水停車場

 8月24日の散歩道・59の記事で、昭和初期に鑓水付近を通る鉄道計画があったというコメントを頂戴したので少し調べてみた。
 これは多摩市一ノ宮(聖蹟桜ヶ丘付近)から由木、鑓水、相原(JR横浜線)を経て、津久井郡城山町まで繋ぎ、更にその先の富士五湖まで延伸するという路線構想。南多摩と津久井の頭文字を取って “南津(なんしん)電気鉄道” と名付けられたようだ。当時は八王子は絹の集積地として大いに栄えており、鑓水界隈には生糸貿易で富を築いた “鑓水商人” が栄華を極めていた。
 写真は “絹の道” から由木街道に出たあたりの大栗川沿い。ここに南津鉄道の “鑓水停車場” が建設される予定だったが、金融恐慌、世界恐慌などの影響で、結局、実現に至らず、幻の鉄道となってしまった。
 左端に写っている道標の正面には 『此方 八王子道』 と彫られ、両側面には 『此方 はし本 津久井 大山』 『此方 はら町田 神奈川 ふじさわ』 とある。不思議なことに 『鑓水停車場』 と彫られた石碑は、なぜかここより400メートル先の庚申塚に設置されている。

『夜明けの停車場』
(JASRAC許諾期間終了のため歌詞省略)
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散歩道・63~水面

 小川に落ちた枯れ葉で広がる波紋。ここは長池公園から続くせせらぎ緑道で、イロハカエデなどの落ち葉が、水面に落ちては流れていく。長池公園の築池から流れた水が鏡池を通り、小さなせせらぎとなって、京王堀之内駅付近まで続いているが、水辺に植えられた樹々や草花が四季の移り変わりを見せてくれる。
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散歩道・62~木の穴

 ボール1個分の穴が開いた部屋の壁に向かって投げた白球が、庭の樹の幹に撥ね返って部屋の中に戻る。星飛雄馬少年が練習していたその球を、外で見ていた川上哲治がバットで打ち返し、球は再び穴を通過して部屋に飛び込む。
 ご存知、『巨人の星』 の一場面だが、作画を担当した漫画家の川崎のぼるさんは、このシーンは、“ボールが止まって見えた” という川上哲治さんだからこそ、成り立ったシーンだと言う。また川崎さんは、原作者の梶原一騎さんが、飛雄馬のライバルである熊本出身の左門豊作を、川上哲治さんをイメージして登場させたと明かしている。
 私がプロ野球に興味を持ち始めた頃は、既に川上さんは背番号77で、永久欠番の16番は星飛雄馬に譲っていた。 “赤バット” は、私の世代ではもう伝説であり、現役時代の活躍は名シーン特集などで見るだけだったが、その弾丸ライナーは印象深い。享年93歳、まさに “巨星逝く”。 心よりご冥福をお祈りしたい。
 写真は、長池公園の築池付近にある “木の穴”。 鳥やトンボや亀の形があり、子供達がときどき覗いては、楽しんでいる。ここにボールを投げ込んだら、その先は池の中。

『行け行け飛雄馬』
(JASRAC許諾期間終了のため歌詞省略)
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散歩道・61~蛹

 東京薬科大の百葉箱に貼りついていたジャコウアゲハ(麝香揚羽)の蛹。すぐ近くには、先日、芋虫を見つけたウマノスズクサがあり、もしかしたらその時の芋虫かも知れない。蛹は暖かい時期であれば、1~2週間で羽化するようだが、今の時期であれば、このまま越冬するようだ。このブログは “植物記” であり、 “昆虫記” ではないが、偶然、ウマノスズクサ観察から、芋虫と蛹が見られたので、やはり次は蝶の姿を撮ってみたい。そうすれば、 “猪鹿蝶” ならぬ “イモ、ヨゥカ(蛹化)、チョウ” が揃うことになる。
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散歩道・60~アメンボ

 東京薬科大の沼でスイスイ泳いでいるアメンボ。子供の頃にも、近所の小川や池でたくさん泳いでいたが、その頃アメンボを捕まえたという記憶はない。見た目が地味なアメンボよりも、ザリガニやフナを捕まえるほうが魅力的だったのだろうか。それともすばしっこすぎてなかなか捕まえられず、諦めていたのかも知れない。
 先日、漫画家のやなせたかしさんが94歳でご逝去された。代表作の “アンパンマン” が生まれたのは昭和48年のことで、やなせさんは50歳近くになられており、私はアンパンマンが大ヒットした頃には既に社会人で、漫画の内容はほとんど知らない。私の少年時代のやなせさんの作品には、アンパンマンのようなスーパースターは無かったが、子供向けの本やテレビ番組には、一目でやなせさんが描いたと思われるキャラクターがたくさん登場していた。テレビ番組のエンドロールで、 “絵:やなせたかし” と流れるのを、たびたび見た記憶がある。作詞家としての才能も素晴らしく、多くの作品を残されている。 『アンパンマンマーチ』 と 『手のひらに太陽を』 からは、やなせさんの強い想いが伝わってくる。心よりご冥福をお祈りしたい。

『アンパンマンのテーマ』
『手のひらを太陽に』
(JASRAC許諾期間終了のため歌詞省略)
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