犬鍋のヨロマル漫談

ヨロマルとは韓国語で諸言語の意。日本語、韓国語、英語、ロシア語などの言葉と酒・食・歴史にまつわるエッセー。

飲み屋の夕食会

2017-04-07 23:03:22 | 大阪暮らし

 日曜日の夜、飲み屋のママからラインがありました。

「今週の水曜の夕方、ママと常連さんと飯行くんやけど来れへん?」

 ここで「ママ」というのは、ママさんのお母さんのこと。

 いつも娘のバーに来ては、常連さんの話し相手になってくれています。

「水曜の夜は空いているけど、何時から?」

「8時にはお店開けなあかんから、開始は6時」

「平日に6時なんて無理でしょう。遅れていくよ」

 ママさんは、昨年、乳ガンが発覚。発見から抗ガン剤治療、手術までの一部始終をお客さんにオープンにして、3月末に無事手術が終わりました。お店のほうは、手術と入院を挟んで、1週間ほど閉めただけ。

(快気祝いか)

 水曜日、7時近くに指定の居酒屋へ行くと、ママさん、そのお母さんのほか、5人の常連さんが来ていました。全員、顔見知りです。

「犬鍋さんが来たところで、もう一度乾杯しましょう」

「今日の趣旨は、快気祝い?」

「うん、それもあるし、Oさんが今度単身赴任終わって帰っちゃうんでその送別会と、お店の13周年記念と、あ、それから犬鍋さんの誕生日も」

(付け足しのように言われて、ありがたみが半減だけど、ままいいか)

「乾杯!」

 ママさんは、34歳の若さで乳ガンに。抗ガン剤で小さくしてから手術ということで、抗ガン剤投与の直後から髪の毛が抜け始め、ずっと毛糸の帽子をかぶっています。

「ちょっと生えてきたけどな、赤ちゃんの産毛みたいや」

 お母さんも心配して、お店も閉めにゃあかん、と言っていましたが、なんとか乗り切れたのは、ここのいる常連さんを始め、お客さんたちの応援があったからでしょう。

 来ていたお客さんは全員単身赴任。いちばん長い人で6年、あとは私と同じくらい。単身赴任者の憩いの場所になっていました。

 居酒屋のご主人もときどきバーに来てくれるそうで、特別サービスもあったようです。

 最後には鍋にうどん入れてシメに。8時半まで居酒屋にいて、バーを8時に開けることはできませんでした。

「貼り紙しといたから大丈夫」

 ここはママさんのママが奢ってくれましたが、予想通り、そのままバーに流れ込む展開となり、夕食代以上のお金を払うはめになったのでした。


コメント    この記事についてブログを書く
  • X
  • Facebookでシェアする
  • はてなブックマークに追加する
  • LINEでシェアする
« クレーマー | トップ | 韓国大統領選挙戦に異変 »
最新の画像もっと見る

コメントを投稿

大阪暮らし」カテゴリの最新記事