「ん」は日本語の音節(拍)の一つですが、「ん」で始まる言葉はない。
しりとり遊びで、「ん」で終わる単語が禁則にされているのはそのためです。
ただ、外国語にはあるようですね。
アフリカのチャドという国の首都が、ンジャメナ。この地名を知ったとき、「ん」で終わる言葉は一回まではいいことにしよう、とわが家のしりとりのルールが変わりました。
もう一つ、日本語の特殊な音節に「っ」があります。
「っ」で終わる形容詞の用例が現代日本に広がりつつあることは、前回の記事でご紹介しました。
韓国語やタイ語には、「っ」で終わるように聞こえる音節があります。たとえば、「ビビンバッ」。でも、正確には最後にpの音があります。
韓国語は閉音節といって、子音で終わる音節があるのですが、その中でk、t、pで終わる音節は、ほとんど子音が聞こえないので、日本人の耳には聞き取れない。音節の最後に来る子音を末子音といいます。
英語にも末子音があるのですが、子音の後にかすかにあいまい母音がついているので、たとえば「top」は「トップ」というふうに日本人には聞き取れる。
ミャンマー語の場合、やはり末子音があるのですが、ミャンマー語の綴りの中にその痕跡が残っているものの、音声としては消失していて、かつてはk、t、pであったらしき音が「声門閉鎖音」という音に変わっています。それは、日本人の耳には「っ」で終わっているように聞こえます。
一方、韓国語、タイ語、ミャンマー語には無気音というのがあって、発声のときに呼気を伴わない。日本人の苦手とする音です。韓国語では濃音と呼んだりしますね。
これを日本人が発音するときは、「っ」で始まるような感じで発音すればいい。
たとえば「カ」の無気音を出すなら、「サッカー」のサを言わないで「ッカー」というような要領で発声練習をすると、いずれ出せるようになります。
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2 コメント
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- Unknown (元某延世大留学生)
- 2013-04-08 23:41:59
- 昔、濃音を教える時、促音を頭につけるやり方はだいぶ役に立ちました。
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- 濃音 (犬鍋)
- 2013-04-13 08:58:53
- 激音、濃音というのは韓国語学習独特の用語ですが、だれが使い始めたんでしょうね。
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