大阪に来てすぐに感じたのは、物価が安いこと。
東京勤務時代、昼食はほとんど1000円以上。1000円以下に抑えるためには丼物や麺類にしなければならなかった。
しかし、大阪ではほとんどが800円前後で、ワンコイン(500円)の定食もあります。むしろ1000円以上の店を探すほうが難しい。また、価格表示が税込みなのが嬉しい。東京では「980円」と書いてあっても、税別表示なので、払うときは1000円を越えます。
自動販売機の価格も違う。東京で120円とか130円で買っていた同じ飲み物が大阪ではたいてい100円です。
ときどき、50円とか60円という自販機も見かけます。
(薄利多売か。それで利益が出るってことは、原価がよっぽど安いんだろうなあ)
などと考えたりしていました。
しかし、これで驚いてはいけない。このまえ見つけたのは、なんと
20円!!
50円、60円、70円などの飲み物に混じって、20円のお茶が売られていたのです。
(なぜだ!)
よくよく見ると、理由がありました。
そのお茶には、赤文字で「ごめん値」(ゴメンネと読むんでしょうか)というラベルが貼ってあり、さらにその下に小さな手書きの文字で、
「2月29日に賞味期限が切れています」
と書いてあるのです。
大阪では賞味期限切れの商品を売っているのか!
この自販機の存在を教えてくれた会社の同僚に聞くと、この自販機は賞味期限切れが近づいてる商品を集めて廉価販売しているそうで、賞味期限が近づくに連れて値段が下がっていき、50円ぐらいで売っているものは、賞味期限がかなり近い(同僚が買った缶コーヒーは残り1か月だったとか)。
そして、賞味期限がすでに切れたものを、20円という破格値(ごめん値)で売っているのでした。
私が「ごめん値」を見たのが連休前の4月28日でしたから、そのときすでに賞味期限を2か月近く経過していたことになります。
商品名は「しお生茶」。日本茶に塩が添加されている飲み物のようで、塩には防腐効果もあるから長持ちするという理屈なのかもしれません。
なお、賞味期限は「美味しく食べられる(飲める)期間」ということですから、安全性の面では問題ない。また、それを明示したうえで販売することも、法律的には問題ないそうです。
法的責任はなくとも、道義的にはいかがなものか、と思っちゃいます。
連休が明けてから、問題の自販機を通り掛かったので見てみると、「ごめん値」商品はまだありましたが、「売り切れ」の赤ランプが点灯していた。賞味期限切れでも安けりゃいいというお客さんが買っていき、連休中に売り切れたのだと思われます。
わが家は、これまで生鮮食品についても賞味期限とは関係なく、食べられるかどうかは自分の鼻で判断するという方針でしたので、あまり賞味期限を気にしないほうなのですが、さすがに「ごめん値」を買う気にはなれませんでした。
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