箱根駅伝前に読んで、気分を盛り上げようと、
年末に「箱根駅伝公式ガイドブック」とともに勝っておいたこの2冊を読み終えたのは、
年あけて3週間もたってからになりました。
堂場瞬一さんの作品は初めての体験です。
スポーツ小説を多く書いている方のようで、この2冊はランニング関連です。
ランニングの小説と言うことでまずは私の領域に入り、
さらには「チーム」が、学連選抜のチームが箱根で優勝を競うという天外の浪漫。
「ヒート」が、日本人に世界記録を出させるためのレース作りという奇想の驚異。
あとは共感を呼び込む、鷲づかみ言葉を投げつけるように散らして、
まさしく走るように活字を読ませてしまいます。
しかも。
この2冊は関連小説です。「チーム」で学連選抜の9区を走る孤高の大学生ランナーとして描かれた山城選手が、
「ヒート」では、世界記録をねらわせようとする知事や代議士やらの渦中に巻き込まれます。
小説の中身を書いて分解批評をするべき小説ではありません。
ただ設定を堪能して、導かれるままに活字とともに走れば、気持ちよくゴールに至るという
本の示す道行きを書いておくにとどめましょう。
「チーム」(実業之日本社文庫 686円)
「ヒート」(実業之日本社 1700円)
ちなみにですが、今年の初読書は「レディジョーカー(下)」(高村 薫)で、どろどろでした。
昨年の「阪急電車」「県庁おもてなし課」
以来何冊読んでいることでしょうか。
「シアター」に「図書館戦争シリーズ」・・・多作な作家が好きになると、
はまりこみます。
さあさんのような幅広さがもてません。