本郷和人『「失敗」の日本史』中公新書ラクレ,2021年3月10日

取り上げた人物は27人。評者にとって、面白かったのは、春屋妙葩(しゅんおくみょうは)と織田信長。面白い。文庫本になってほしい本。
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宮坂昌之『新型コロナワクチン本当の「真実」』講談社ブルーバックス,2021年8月20日

著者は免疫学者。COVID-19対策のワクチンの現状だけでなく、治療薬の現状にも触れている。それでも心配なことは何かも言及している。良書。
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藤井満・藤井玲子『僕のコーチはがんの妻』KADOKAWA,2020年

著者の藤井満氏は、元・朝日新聞記者。玲子さんは彼の妻、故人。本書中もっともショックだったのは、玲子さんの呼吸がだんだん変わっていき、ついに息を引き取るシーン(pp.157-158)。在宅で看取る実際や広い意味での緩和ケアについて垣間見ることになる。日記を記せ、男も家事を、とのメッセージ(p.174)は有益と思われる。良書。
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ダン・ブラウン著/越前敏弥訳『インフェルノ(上下)』KADOKAWA,2013年

上下2冊、全600ページを超える小説(翻訳本)。
きっかけは、ウイルスが絡む物語、との噂を聞いたこと。本書内のウイルスの特徴についての記述は下巻の279ページ以降にある。その詳細をここに書くと、ネタばらしになってしまうため止めておく。本書の中では、問題のそのウイルスの拡散を防ぐことは、結果としてできなかった、とされる。それが果たして好かったのか悪かったのか、そこが問題だが、その結論は本書内には書かれていない。
本書をもとに映画が作られた由。イタリアのフィレンツェ、ヴェネツィア、トルコのイスタンブールがロケ地になったのであろう、という訳で、その映画もまた面白そう。
本書の読後、昨今流行の「新型コロナウイルス感染症 (2019年)」(COVID-19)は、果たして遺伝子工学により人工的に作られたウイルスが原因の感染症なのか否か、本書を読んで、あらためて関心を持ってしまう。
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手塚治虫『アドルフに告ぐ』(全4巻)文藝春秋,1985年

「著者あとがき」(第4巻末尾)によると、「編集長からのご希望は、徹底的にシリアスな大河ドラマを」ということで、「(著者の)神戸の戦前、戦中の思い出」が「構想」の基になっている由。ヒットラー個人の血筋の件は、あくまでも「説」らしい。詳細はネタばらしになるので、本書をお読みください。「ゾルゲ事件をからませて」いることもあり、興味深く、かつ、全4巻をあっという間に読めた。
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チャップリン『独裁者』米国映画,1940年

出だしから、捧腹絶倒のおもしろいシーン、があるかと思えば、スリルのシーンあり、まじめなスピーチのシーンもある映画。よく動く眉毛と瞳に対して、唇上鼻の下のチョビひげがあまり動かないのが対照的で、これも喜劇のネタか。名作。
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佐藤優『「ズルさ」のすすめ――いまを生き抜く極意』青春新書,2014年

タイトル中の「ズルさ」は、信念に基づく”要領の好さ”と言い替えることが可能と思う。例えば、「直観力」「『違和感』に気づく力」「賢者の時間」「修辞、レトリック――ものの言い方」」「失言しない――教養」「増殖する自己愛型人間」「本物のハニートラップは長期戦」「逃げ方」など、生き抜くヒントが満載。おもしろい内容。
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手塚治虫『ブッダ』(全7巻)講談社(手塚治虫文庫全集),2011年

著者の「あとがき」によると、「(このお釈迦様の伝記は)ほとんどがフィクションで、正確な仏典の漫画化ではありません。」「この作品は、お釈迦様の伝記をかりた、まったくのフィクションといえるでしょう。」「手塚の宗教SF」とされている。
それはそれとして、実在したとされるブッダ(=ガウタマ・シッダールタ=釈迦牟尼)の生涯に触れるきっかけになるのは好いこと。仏教の教祖の生涯を物語る読み物としておもしろい。すなわち、釈迦族の王子として生まれ、16歳で結婚し一男をなしたが、29歳で出家し、35歳で成道(じょうどう)にいたり説法を続け、80歳で入滅した男の一生が描かれている。
この本は評者が住んでいる市立図書館に1冊だけ所蔵されている。何かの縁でこの本に惹かれた人がひとりひとり借り出し予約をして順番に読み継がれている。それ自体が奇跡のよう。合掌。
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久里建人『その病気、市販薬で直せます』新潮新書,2021年6月20日

著者は薬剤師の由。
きっかけは、PR誌『波』2021年7月号p.69の著者によるご自著PR文章「買った薬の成分、言えますか?」を読んだこと。
新型ウイルス対策のワクチン接種後の副反応に対応する目的で、解熱鎮静剤を調べ調達する必要に迫られていたところ、この本に出会い、参考になった。市販薬の見方が変わった。
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本郷和人『壬申の乱と関ケ原の戦い――なぜ同じ場所で戦われたのか』祥伝社新書,2018年

かねてより一度、見学に行きたいと思っている関ケ原。著者は日本中世政治史が専門の歴史学者。著者によると、この場所では過去に3つの戦(いくさ)があった由。壬申の乱(不破)、青野ヶ原の戦い、関ケ原の戦い。さらにそれぞれ戦(いくさ)の結果、日本の歴史が大きく画されることになった。その不思議に迫る。
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