武田雄治『「経理」の本分――部署の存在意義,業務の原則,部員の心得』中央経済社,2019年

著者は、監査法人勤務後に企業内経理マンを体験したことのある公認会計士。本書は上場会社の経理マンが対象の由。
本書の最後の節が面白い。人生の中で数少ないチャンスに出会うか、そのチャンスに賭けることができるか、ということと思う。”手堅い印象の経理マン”とは正反対の資質が、”会計職業人”には必要なことをあることを知って愉快。
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相場英雄『不発弾』新潮文庫,2018年

捜査の動機は、三田電機の粉飾を追及できないでいるのはおかしい、という”庶民感覚”。まことに同感。それはともかく、主人公の金融コンサルタント、古賀遼の生き方は職人気質でかつさわやか”。いっぽうキャリア警察官、小堀秀明のほうがある意味で薄汚れているとも思える。庶民感覚と国の中枢人との倫理感覚のずれが、おもしろい。本書にも書かれているとおり、仕組まれたデリバティブ取引、とくにオプション取引には”引き金”がある。その引き金が”不発弾”を破裂させることになるどうか、そこが”妙”。しかしながら、爆弾を意図して隠したわけなのだから、”騙された””はめられた”と騒ぐほうにも問題あり。某国の国家財政も似たようなもの。放漫財政による”亡国”にならないことを祈る。解説は、磯山友幸氏(経済ジャーナリスト)。
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佐藤優『勉強法――教養講座「情報分析とは何か』角川新書,2018年

本書は、
佐藤優『危機を覆す情報分析 知の実践講義「インテリジェンスとは何か」』KADOKAWA,2016年
に加筆修正し改題したもの。
「少し変わった勉強法」と筆者が書いているとおり(本書の「新書版まえがき」)、少し変わった勉強法の本。
第一講 <情報>とは何か
第二講 スパイとは何か
第三講 勉強とは何か
第四講 教養とは何か
以上
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井上ひさし『青葉繁れる』文春文庫,2008年

冒頭から面白い。女学生は昔も今も変わらない。いっぽう、”チョロ松”校長のような人、昔はそこそこいたが、今は”絶滅危惧”タイプ。男は軟弱になったのは確か。平明でかつユーモアがあり読み易い。
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岸本聡子『水道、再び公営化!――欧州・水の闘いから日本が学ぶこと』集英社新書,2020年3月

著者は、アムステルダムを本拠地とする政策シンクタンクNGO「トランスナショナル研究所」に所属している由。
面白かったのは「日本で私たちができること」(p.186-190)の節。実践的。良書
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黒木亮『トップ・レフト――ウォール街の鷲を撃て』祥伝社,2000年

著者、黒木亮氏のデビュー作品。面白かった。とくにアングロサクソン流の金融ビジネス。p.204,215,216。
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牧野邦昭『経済学者たちの日米開戦――秋丸機関「幻の報告書」の謎を解く』新潮選書,2018年

著者、牧野邦昭(まきの くにあき)氏は1977年生まれ。専攻は近代日本経済思想史。
第7章 戦中から戦後へ、が面白かった。とくに「傾斜生産方式」という言葉の意義。
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