鈴木智彦『ヤクザと原発――福島第一潜入記』文藝春秋,2011年

著者は自称、暴力団専門ライター(本書p.244)。「原発は人間の手に負える代物ではない」(p.258)、「しわ寄せを食らうのは、結局のところ、下請け業者である」(p.259)などが印象的。著者の潜入がまさに身体を張った「危険な行為」(p.245)であったこと、それに基づく本書の内容は貴重。「隠蔽しようと動く」(p.262)のを止めさせるための何らかの手立てが必要に思う。良書。
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アンデシュ・ハンセン『運動脳』サンマーク出版,2022年9月

https://www.sunmark.co.jp/detail.php?csid=4014-2
著者は精神科医。『スマホ脳』の著者。ちょっと運動するだけでも脳に好い影響を与えることができる、というのが本書の主張の根本。本を閉じ、PCを閉じて、屋外へ出て運動しよう! 好書。
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横田増生『ユニクロ潜入一年』文春文庫,2020年

著者はジャーナリスト。本書は大株主でかつCEOである柳井正氏の会社=ユニクロを潜入取材することにより、この会社ユニクロの内部で働くの労働者の立場から書いた本。底辺の労働者のサービス残業などによって利益を生み出していること、多くの中間管理職がトップのイエスマンになり下がり、上司のたんなる操り人形になっている実態がわかる。ユニクロはSLAP訴訟もいとわぬ厚顔無恥の破廉恥な会社であることもわかる。ユニクロは言わば柳井正氏の”独裁”企業だ。著者のジャーナリスト魂を讃(たた)えたい。良書。
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畠中雅子・新美雅也『入院・介護のお金――知らないと損する48のこと』技術評論社,2018年

畠中雅子・新美雅也『入院・介護のお金――知らないと損する48のこと』技術評論社,2018年
https://gihyo.jp/book/2018/978-4-7741-9677-0

本書のような内容を持つ本は、これまでに出版されていそうで、じつは、稀有。だから、きわめて貴重本。

著者のお二人は、ともにフィナンシャルプランナー。
本書のねらいは、本書「はじめに」に書かれているように、
【引用はじめ】
「健康なうちに制度を理解しておくこと=知識武装すること」は、老後に備える確かな方法と言える
【引用おわり】
に絞られている。ざっぱくな”縁側茶飲み談義”ではなく、頻出する具体的な事象について記述されているので、好感がもてる。

介護保険制度が始まって22年半経つ。同時に施行された民法の成年後見制度も22年半経つ。まず、制度を知り、事態が生じたらただちに使えるようにしておくことが大切。制度を使えるようにしておくだけでは、不十分。先立つもの、すなわち、家計から見た高齢者の入院、介護にかかわる”お金”について、あらかじめ知っておき、前もって作戦を立てておくことこそ求められている。その点で本書はきわめつきの良書。ただ、診療報酬は2年ごと、介護報酬は3年ごとに改定され続ける。それにあわせ、版元におかれては。本書の改版を発行し続けてほしい。
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