井上章一『京都ぎらい 官能篇』朝日新書,2017年

京都という「みやこ」は「女」と因縁が深いことがわかる。東海道新幹線開通後、京都が変わったという指摘があり、それはあり得るかもしれない。本書を読むと京都のイメージが変わる。おもしろい。
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国立国語研究所編『日本語の大疑問――眠れなくなるほど面白い ことばの世界』幻冬舎新書,2021年

本書「おわりに」(p.248-252)によると、本書は「国立国語研究所の科学的研究の成果の一部」。ちらちらとページをめくるだけでも「言語生活全般を豊かにする」感じが伝わってくる。”むずく”なく、楽しみながら読める。おもしろい。
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魚住昭『出版と権力――講談社と野間家の110年』講談社,2021年

著者の魚住昭氏は共同通信社の司法記者出身のフリージャーナリスト。
本書は、出版界の雄、講談社の初代社長・野間清治(のま・せいじ)から4代社長・野間省一(のま・しょういち)までが中心に描かれたノンフィクション。当代の7代社長・野間省伸(のま・よしのぶ)氏も、本書の終わりのほうで登場する。講談社だけでなく、明治時代からの出版・雑誌流通界の発展、盛衰の様子が、その時々の出版・雑誌流通界の有力者とともに現れる。戦時中の軍部とのかかわりや、敗戦直前直後の様子、GHQ占領の時期の記述が興味深い。本書を通じて、雑誌メディアから見た日本の近現代史を”感じる”ことができる点が好い。一気に読めた。
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