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司馬遼太郎『空海の風景 上下』中央公論新社,2024年新版

時代は日本文化史上、天平(てんぴょう)、弘仁貞観(こうにんじょうがん)のころ。讃岐の景観・風土・人々、少年空海が都に出る経緯、大学”中退”のいきさつ、桓武天皇による長岡遷都・平安遷都、遣唐使として命懸けで唐へ向かい幸運にも漂着できた直後の様子、長安での恩師との出会い、帰朝後の雌伏、最澄とのやりとり、国内の仏教宗派間に存在する壁の原因・発端、空海は入滅したのか入定しているのかなど、複数の盛り上がる場面、興味深い記述がある。難読漢字も散見し気にはなるものの、そのまま読み進むことが可能。総じておもしろく読める。お薦め。
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