ジョン・ル・カレ著/宇野利泰訳『寒い国から帰ってきたスパイ』早川書房,1964年

スパイ小説の古典。どんでん返しとはこのことか。面白かった。本書に登場する女性は古いタイプ。現代の女性はスパイでなくてももっと怖いらしい。
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『SDGs(持続可能な開発目標)』中公新書,2020年8月

総じて、筆者のSDGsへの”熱さ”が感じられる本。はじめに、と、第7章で現下の新型ウイルス禍についても言及している。第3章で17の「目標」のそれぞれについて敷衍(ふえん)し、さらに、巻末にSDGsの17「目標」と169「ターゲット」の訳が掲載されている。管見では「目標16」とくに「ターゲット16.6」に関心を持った。とくに永田町内某邸の主の説明責任について。

(ご参照)
・「SDGsとターゲット新訳」制作委員会による「SDGsとターゲット新訳」
http://xsdg.jp/pdf/SDGs169TARGETS_200717.pdf
・慶應義塾大学SFC研究所 xSDG・ラボ
http://xsdg.jp/
以上
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谷沢永一『嫉妬の正体』祥伝社新書,2020年10月

本書は、2007年にビジネス社から刊行された単行本を新書版で復刊したもの。
きっかけは、新刊本書店の店頭に平積みされていたのを見たこと。復刊に値する本、と出版社が決断したのはどうしてなのか、と。
「人様(ひとさん)の世の中はな、嫉妬(へんねし)で動いてまんねん。みんな嫉妬の塊やねん。」(p.55)という著者のご母堂様のお言葉は沁みる。
おもしろいし、再読、再再読に堪えそう。本書に著された知恵は、用心深く生き抜くのに役立つ。良書。
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『自衛隊感染予防BOOK』イカロス出版,2020年12月30日

イカロス出版website内のwebpage
https://www.ikaros.jp/sales/list.php?srhm=0&tidx=33&Page=1&ID=4885
「新型コロナウイルス、インフルエンザ、ノロウイルス――。数々の感染症に、どのように向き合えばよいのか。危機管理のプロ集団・自衛隊が実践する、日常生活に活用したい予防の知恵を、幅広くまとめました。本書では航空自衛隊・入間基地をはじめ、自衛隊の部隊を取材。集団での任務・勤務を常とする陸海空自衛隊で、どのような「感染症予防策」がとられているのかを紹介します。あなたにぴったりの感染予防策を見つけるためのガイドブックです。」

(管見)自衛隊では感染症対策が徹底されている由。本書では、手洗いなどの感染症対策の基本から、特殊な環境下での対策まで、多くの写真を使って説明されている。基本に忠実なのでわかりやすい。普通の人が日常生活を送るうえでのヒントになる。
なお、この類の本が現時点で極めて少ないのはどうしたことか? 本書のようなわかりやすい対策ガイドブックがもっともっと、それこそ競い合って出版されてほしい。出版界の奮起を期待する。以上
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三島由紀夫『宴のあと』新潮文庫,1969年

本書は、憲法のプライバシー権と表現の自由との問題で裁判(東京地判昭和39・9・38)になったことで有名。この事件は、二審係属中に和解が成立して決着がついた(註)由。読んでみると、物語として意外におもしろい。”生命力旺盛な”主人公の福沢かづをたたえる”風土”がわが国に”現存する”ことは認めざるをえない。しかしながら、理想家で不器用な脇役、野口雄賢をなんとしても”押し”たい。正直言って、かづのようなタイプは大嫌いだ。
註:芦部信喜・高橋和之補訂『憲法 第6版』岩波書店,2015年,pp.123-124。
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村上芽・渡辺珠子『SDGs入門』日経文庫,2019年6月

著者の二人は株式会社日本総合研究所の社員。普段、企業や自治体向けのSDGsについての講演や、SDGsに貢献する取り組みを検討するワークショップの講師などを担当されている由(p.3)。
2030年に向けた全世界共通の目標がSDGs。「未来像を描いているという点で『ビジョン』にも近いとも言え」(p.17)る。
SDGsについての基礎知識や取り組みかたが、わかりやすく書かれている。良書。
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