佐藤佳弘・スマイリーキクチ『ネット中傷 駆け込み寺』武蔵野大学出版会,2021年

すでにネット上で誹謗中傷の被害に遭っているのであれば、本書p.75-77の箇条書き12項目が有益。語り口がやわらかく読み易い。できれば、ネットで中傷被害に遭う前に読んでおきたい本。良書。

(ご参照)
一般社団法人インターネット・ヒューマンライツ協会
https://interhumanright.org/
以上
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魚住昭『渡邉恒雄――メディアと権力』講談社,2000年

中央公論社に不採用となったことがあった由(p.84-85)。興味深い。
”社会部の読売新聞”の社会部への入社を希望したものの入る余地がなく、新人時代は『読売ウイークリー』(週刊読売の前身)編集部へ預けられて修行したこと、のち、政治部記者として自民党幹部へ深く深く食い込み、政局にたくみに絡み、読売新聞社の独裁者にのしあがっていく過程、1999年に日本新聞協会の会長になるまでが描かれている。
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井上章一『京都ぎらい 官能篇』朝日新書,2017年

京都という「みやこ」は「女」と因縁が深いことがわかる。東海道新幹線開通後、京都が変わったという指摘があり、それはあり得るかもしれない。本書を読むと京都のイメージが変わる。おもしろい。
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国立国語研究所編『日本語の大疑問――眠れなくなるほど面白い ことばの世界』幻冬舎新書,2021年

本書「おわりに」(p.248-252)によると、本書は「国立国語研究所の科学的研究の成果の一部」。ちらちらとページをめくるだけでも「言語生活全般を豊かにする」感じが伝わってくる。”むずく”なく、楽しみながら読める。おもしろい。
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魚住昭『出版と権力――講談社と野間家の110年』講談社,2021年

著者の魚住昭氏は共同通信社の司法記者出身のフリージャーナリスト。
本書は、出版界の雄、講談社の初代社長・野間清治(のま・せいじ)から4代社長・野間省一(のま・しょういち)までが中心に描かれたノンフィクション。当代の7代社長・野間省伸(のま・よしのぶ)氏も、本書の終わりのほうで登場する。講談社だけでなく、明治時代からの出版・雑誌流通界の発展、盛衰の様子が、その時々の出版・雑誌流通界の有力者とともに現れる。戦時中の軍部とのかかわりや、敗戦直前直後の様子、GHQ占領の時期の記述が興味深い。本書を通じて、雑誌メディアから見た日本の近現代史を”感じる”ことができる点が好い。一気に読めた。
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神田松鯉『人生を豊かにしたい人のための講談』マイナビ新書,2020年

著者の講談師・神田松鯉(かんだ しょうり)先生は重要無形文化財保持者(=人間国宝)で、話題の、六代目・神田伯山の師匠。著者は数百のネタをお持ちの由(p.108)、好きなネタは『勧進帳』とのこと(同)。「男の美学」がはっきり出ている話だからだそう。p.198に書かれた作家吉川英治氏の言葉が重い。「菊根分けあとは自分の土で咲け」。
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スマイリーキクチ『突然、僕は殺人犯にされた――ネット中傷被害を受けた10年間』竹書房,2011年

web上の匿名の書き込みにより中傷された被害者の立場から書かれた本。結果としてこの事件の複数の容疑者は不起訴になった。しかし、警察の捜査を通して、web上の匿名の書き込みは、現実問題として”匿名”ではありえないことが、実際にわかる、という点で良書。著者の苦渋を労いたい。特別付録のマニュアルも好い。このマニュアルは残念ながら現時点でもある程度、有効と思われる。すくなくとも、改正プロバイダー責任制限法が2022年秋までに施行されるまでは。
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志賀櫻『タックス・イーター――消えていく税金』岩波新書,2014年

極みて辛口かつ興味深い内容の本。10月31日(日)投開票の衆議院総選挙を目前に控え、財政歳出については垂れ流し案、歳入については気前の好い減税案を含む公約をしばしば目にするが、これこそ、”金で票を買っている”と思わざるを得ない。
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武井一巳『今すぐ使えるかんたん Chromebook クロームブック 入門』技術評論社,2021年10月6日

武井一巳『今すぐ使えるかんたん Chromebook クロームブック 入門』技術評論社,2021年10月6日
https://gihyo.jp/book/2021/978-4-297-12303-1

本書の動作確認済みの環境は、
・Chromebook:Acer CB314-1H-A14P、Acer CB314-1H-A14N、Lenovo Ideapad Duet、
・Chrome OS:バージョン92
の由(p.8)。

(管見)
Chromebookについて、体系的、且つ、わかり易い本がやっと出てくれた感じ。良書。著者と版元に感謝。これでやっとChromebookを使う準備が整った。とくに、「Chromebookのフォルダの構成」(p.43)、「『ファイル』アプリには『ゴミ箱』がない」(p.52)などの記述は重要。以上
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本郷和人『「失敗」の日本史』中公新書ラクレ,2021年3月10日

取り上げた人物は27人。評者にとって、面白かったのは、春屋妙葩(しゅんおくみょうは)と織田信長。面白い。文庫本になってほしい本。
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