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マンガの神様に導かれた男たち!

手塚治虫に憧れて多くの若者が漫画家を目指した1950年代。まさに、漫画の神様に導かれ、日本の漫画界が大きな進化を遂げた時代であった。

そんな漫画界に活気のあった時代をリードした10人の漫画家を取り上げた本、『コミックを創った10人の男』を先日購入した。2002年に出版されている本ながら、まるで新刊のようなキレイな状態の中古本を入手することが出来た。



取り上げている漫画家は、松本零士、永井豪、さいとうたかお、横山光輝、赤塚不二夫、ちばてつや、小池一夫、望月三起也、石ノ森章太郎、手塚治虫の10人。僕が特に好きな手塚治虫と横山光輝が取り上げられているだけでも買いたいと思ったのだが、他にもトキワ荘組の赤塚不二夫と石ノ森章太郎もフィーチャーされており、そして惜しくも先日他界した『ゴルゴ13』のさいとうたかおも今となっては貴重である。



150ページに渡る本なのだが、なんとオールカラー!しかも紙質もしっかりしており、とても良い質感のある本だ。20年近く前に出版された本とは思えないクオリティーだ。各漫画家彩り豊かに取り上げており、構成もかなり凝っている。作家へのインタビューを中心に過去の作品リストなども網羅しており、ファンにはたまらない貴重な資料だが、ファンでなくともついつい読みたくなってしまうエピソードなども載っており、充実した内容となっている。



横山光輝の項目もかなり丁寧に取り上げており、代表作である『鉄人28号』や『伊賀の影丸』、そして『三国志』などもしっかり解説されていて、なかなか良い編集となっているのが嬉しい。写真や作品からのイラストなども充実。



漫画の神様、手塚治虫はラストに取り上げられているが、初期作品の名作から、手塚治虫全集として出版されている殆どの手塚治虫作品を解説しており、こちらも素晴らしい内容となっている。

そして、先日トキワ荘マンガミュージアムを訪れて以来、藤子不二雄にも久々にハマっているが、トキワ荘唯一の女性住人であった少女マンガの基礎を創った水野英子が編集している『トキワ荘パワー!』という本も購入。2010年に出版されているので、既に11年も前の本である。日本の少女マンガの原点は『トキワ荘』にあり!!ということで、当時トキワ荘で描かれた少女マンガだけを取り上げて収録しているが、今、まさにトキワ荘マンガミュージアムで開催されている展示会『トキワ荘の少女マンガ』のベースになった本と言っても良いだろう。



収録されているのは手塚治虫の『リボンの騎士』、石ノ森章太郎、赤塚不二夫、藤子不二雄、つのだじろう、よこたとくおが描いた貴重な当時の少女マンガが収録されており、また特筆すべきなのは、水野英子、石ノ森章太郎、赤塚不二夫の3名が“U.マイアというペンネームで描いた作品も収録。U.マイアとは”うまいや“というのをもじった遊び心たっぷりのペンネームである。



僕は昔のマンガが大好きなのだが、やはりこの時代のマンガにはどこか活気と未来への希望が満ち溢れており、毎日締め切りに追われながら徹夜をしながら必死でマンガを描いていた漫画家たちの息吹が聞こえてきそうで、読んでいるだけでワクワクしてしまう。

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