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中欧の旅 ~オーストリア、ヴァッハウ渓谷編~

2008-12-12 | travelog


★11月2日 : メルク(Melk)&デュルンシュタイン(Dürnstein)
ウィーンに着いて2日目、まだほとんどウィーン市内を見ていないが、理由があってこの日はドナウ河の景勝地巡りに出かけた。
西駅から7:44発のザルツブルク方面行きIC(インターシティ)に乗り、途中ザンクト・ポルテン(St. Pölten)駅でローカル線に乗り換えて、ヴァッハウ渓谷のメルクという街に行った。
オーストリア連邦鉄道のICは、2列シートが向い合せになってテーブルがあり、各テーブルにパンフレットが置かれていた。中を見てみると、途中停車駅の到着時刻と発車時刻、及び各駅からの乗換列車の情報が載っていた。オーストリア連邦鉄道の行き届いたサービスに、ちょっと感動。
ザンクト・ポルテン駅で乗り換えたローカル線で検札に来た車掌さんが、私がメルクで降りることを覚えてくれていて、デッキに行くと “次ですよ” と言って着いたらドアを開けてくれた。(ヨーロッパの列車は自分でドアを開ける)
メルクに着いたのは定刻の8:52、私のほかに降りたのは、地元の人らしきおじさんひとりだけ。
メルクという街はとても小さな街だが、ここには世界遺産にも登録されている、とっても美しいベネディクト派のメルク修道院がある。実は一般公開はこの日が最後で、冬の間はドイツ語のガイド・ツアーだけになるので、ギリギリ・セーフで来ることができたのだ。
駅を出ると、目の前の丘の上にそびえる修道院が見えた。一応地図を見たが、どこからでも修道院が見えるので、道がわからなくても自然に辿り着ける。
“修道院への道” という意味のStiftswegという、とても風情のある細い路地を上って行くと、途中にある家の庭に可愛い猫がいた。少し戯れてから先に進むと、修道院と同じクリーム・イエローのアーチが見えてきた。
別の道から何人かの人が同じく修道院に入って行く。あとからわかったのだが、この人たちは観光客ではなく、教会の日曜日のミサに行く人たちだった。
 修道院への近道

メイン・ゲートを入るとまず綺麗な庭があり、その横の建物でチケットを購入したあと、更に建物を抜けて行くと、建物に四角く囲まれた広い中庭があった。
ここは、かつてマリー・アントワネットがフランス国王ルイ16世のもとに嫁ぐため、ウィーンからパリへの移動の途中で宿泊に利用し、モーツァルトが滞在したこともある由緒ある修道院。
 メイン・ゲート
 それを抜けると庭があり・・・
 更に抜けると広い中庭に着く

修道院の中に入ると、まずギャラリーがあった。中学生くらいの学生のグループが先生に引率されながら、ギャラリーを見学していた他は、見学者は誰もいなかった。子供の頃から、こんな素晴らしいところを見学できるというのはうらやましい。
先に進むと “マーブル・ホール” という大理石の間があり、淡い色使いが綺麗な天井のフレスコ画に見とれながら、その美しい広間にたったひとりで佇んだ時の気持ち良さと言ったら・・・。
マーブル・ホールのドアを開けると、そこはテラスになっていて、メルクの街やドナウ河の自然溢れる景色を堪能することができた。誰も居なかったので、セルフ・タイマーで自分の写真を撮ったりしながら(笑)、しばらくそこでゆっくり過ごした。
 マーブル・ホール  
 テラスからの景色

テラスを挟んでマーブル・ホールと対になっている建物に入ると、そこは美しい図書館。プラハのストラホフ修道院の図書館といい、ここの図書館といい、中世に造られたヨーロッパの図書館の、贅沢なまでの豪華な美しさに目を見張るばかり。
ここも天井のフレスコ画の色が綺麗で、奥にある小図書館の窓からは、緑豊かな風景が広がっていた。
 マーブル・ホールからテラスを通って図書館へ  
 修道院図書館

図書館を出たあとは、アール・ヌーヴォー調のステキな手すりのらせん階段を下りて修道院教会へ。教会ではミサの真っ最中。後ろでそ~っと見学して外に出ると、そこは丁度さっきのテラスの下の中庭だった。
 修道院教会、ミサ中   教会の外観
 中庭の像、後ろに見えるのがテラス

修道院を出て左側にあるガーデンに入り、奥にあるパビリオンの中のガーデン・カフェでお茶でも・・・と思ったのだが、次の街に移動するバス停の近くまで行っておいた方がバスの時間を気にせずゆっくりできると思ったので、美しい内装の中だけ見て立ち去り、街の中心まで戻った。贅沢な気分でお茶できそうだったので、ちょっと後ろ髪を引かれたが・・・。
中央広場の横のホテルの人にバス停の場所を教えてもらってからドナウ河の方に歩いて行くと、丘の崖の上にせり出す様に建っている修道院が見えた。
 美しい内装のガーデン・カフェ
 丘の上にそびえ建つ修道院

そのあとバス停近くの 「Café Central(ツェントラル)」 に入って、メランジェでひと休み。昔ながらのカフェで、壁に掛かったモノクロの写真がいい雰囲気を作り出しているステキなカフェだった。
 Café Central

バスの時間になったので、カフェをあとにした。5分ほど遅れてきたバスは、誰も乗っていなかった。運転手のおじさんに行き先を告げて料金を払い、貸切状態でドナウ河沿いを走る景色を見ながら、列車に乗り換えるシュピッツ(Spitz)駅まで行った。
夏のシーズンは、メルクからドナウ河を下る観光船のクルージングで、渓谷の景色を見ながら移動するのが定番のルートだが、もうこの時期は船の運航が終っていた。何とか移動方法はないものかとオーストリア連邦鉄道のHPで調べたら、バスと列車を乗り継いで行けることがわかり、バスの時刻も調べることができた。
 ドナウ河、バスの車窓から

この辺りは、ヴァッハウ・ワインの生産地で、可愛いシュピッツ駅の駅舎には、ぶどうが生っていた。駅のホームというものがなく、線路が2本あるだけだった。どっちの線路に着く列車に乗ればいいのかを、バスの運転手のおじさんに聞いたあと、回りの景色に見とれながら写真を撮っていると、いつの間にか列車が到着していて、心配したおじさんが駅舎の裏にいた私に声を掛けてくれたので、無事に乗り過ごすことなく乗れた。もし乗り遅れていたら、次の列車まで1時間待たなければならない。
 Spitz駅   シュピッツの街並

列車が動き出すと、おじさんは手を振って見送ってくれた。一両編成単線のローカル線の車内はとっても綺麗で、地元の人が2~3人乗っているだけ。車窓からは再びドナウ河ののどかな景色を楽しむことができ、反対側にはぶどう畑が一面に広がっていた。
 駅員さんと話しているおじさん(左)、ありがとう!
 綺麗な車内   ぶどう畑

目的地デュルンシュタインに近付いてくると、この街のシンボル、水色の教会が見えてきた。デュルンシュタイン駅は無人駅で、ここもホームはなかった。夏の間はたくさんの観光客で賑わう街だが、ほとんどの人は船を使うので、駅前には小さなお店が少しあるだけだった。
 デュルンシュタインの水色の教会が見えてきた
 このままここで列車を降りた

ぶどう畑の間を抜けて街に向かって歩いて行くと、山の上に城の砦が見えてきた。(タイトル写真)
砦まではハイキング・コースになっていて、30分くらいで歩いて行けるが、そこには行かず、まずは水色の教会、聖堂参事会修道院教会を目指した。
中を見学することはできないので、街中からドナウ河岸に下りて行き、崖の下から水色と白で彩られたその珍しい配色の美しい姿を眺めた。周りにあしらわれた天使の彫像も美しく、水色という色のせいか、なんだか夢の中にいるような錯覚にすらなった。
 街からドナウ河岸への道  
 聖堂参事会修道院教会

近くには観光船の船着場があり、教会下の広場にはレストランなどがあったので、きっとシーズン中は多くの観光客でごった返すのだろう。
ドナウ河沿いに道が続いていて、散歩を楽しむ地元のお年寄りたちの姿も見えた。河岸のベンチに座って広大なドナウ河を見ながら小休憩したあと、洞窟のような崖の道を上って街のメイン・ストリートに行くと、そこそこ人通りもあり、おみやげ店やレストランやホイリゲ(ワインの造り酒屋)が賑わっていた。
ヴァッハウ・ワインの中でも、ここデュルンシュタインはオーストリアの最高級ワインの産地として有名で、ホイリゲはもちろんのこと、レストランの店先にもワインがたくさん並べられていた。美味しいと評判のチェコ・ビールといい、この街のワインといい、私はアルコールが全くダメなので、その味を堪能することができないのが残念。
またこの街は、ウィーンのレストランや東京のオーストリア大使館にも冷凍輸送されているヴァッハウアー(Wachauer)という小さな丸いパンが有名なのだが、そのお店シュミードル(Schmidl)も日曜日で閉まっていたので、パンを買うこともできなかった。メルク修道院の見学の都合でこの日しか来れなかったので、日曜日は開店していないことは知っていたが、やはり残念である。
 教会下から街の中心へ   店先に並んだワイン

横道に入ったり、おみやげを買ったりしながら時間を過ごしたあと、カフェに入って軽く何か食べることにした。
カフェと言えど、外のテーブルでは皆ワインを嗜んでいた。何を食べようかと考え、カイザーシュマーレン(オーストリアのパンケーキ)はないかと聞いたがそこにはなく、ではヴルストゼンメル(ソーセージ・パン)は?と聞くと、気の良さそうな女主人は笑顔で腕まくりをし、“OK!” と言って早速作り始めてくれた。
ゼンメルとは表面がパリッと、中はふんわりとしたパンで、ヴルストとはソーセージのこと。ソーセージはどれにする?とプレーン・ソーセージとサラミを冷蔵庫から取り出して聞いてくれたので、両方挟んでほしいと頼み、飲みものはカプチーノにした。
実はこのヴルストゼンメル、オーストリアに来たら絶対に食べなくちゃと思っていたもの。ウィーンが舞台の大好きなドラマ、『Kommissar REX』 のREXの大好物なのだ。
ゼンメルは香ばしい味のパンで、ケチャップやマヨネーズも何も挟んでいないのに、ソーセージ2種の味とよく合ってシンプルながらも美味しかった。
アットホームな店内のカウンター越しに、気さくな女主人とここでもREXの話をした。共通の話題があるというのは、面白いことだ。


駅に戻る途中、ぶどうの木にぶどうが生っているのを発見。これが美味しいワインになるのだな(飲めないけど・・・)、なんて思いながら、ゆったりと楽しんだのどかなデュルンシュタインの街に別れを告げた。
再びローカル線でKrems(クレムス)駅まで行き、そこでウィーン行きのICに乗り換えて、ウィーン市内郊外のハイリゲンシュタット(Heiligenstadt)で降りた。
 ぶどうの木  
 駅の線路越しの景色
 
Krems駅で乗り換えたICはサッカーのイベント・カーだった


★「ウィーン編 Pt.2」 に続く。


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