goo blog サービス終了のお知らせ 

without A trace

favorite stuff...
music, trip, cinema, art, and so on.

Copeland / Eat, Sleep, Repeat

2007-04-08 | music : favorite


それにしても美しい・・・そして儚い。
昨年10月にリリースされたCopelandの3rd 『Eat, Sleep, Repeat』。
まるで哀しいラヴ・ストーリーの映画のサントラのよう・・・。
ジャケのデザインも凝っていて、最初どこから開封していいのか分からなかった。
綺麗なメロディはそのままだが、前2作とはガラッと雰囲気が変わって、本人たちも言っているようにアルバム全体がダークだ。
アルバム・タイトルの “眠って、食べての繰り返し” という日常の普遍的なテーマの中にある様々な形の愛を、音楽だけで描いている。
まるで小さなドラマのような情景を想像させられてしまう。
美しいピアノの音色、ストリングスの壮大なスケールのアレンジ、儚く響くホーン。
なんともドラマティックな、しかし決して派手ではない透明感溢れる珠玉の楽曲が並ぶ。
一度聴いただけではピンと来なかったが、何度も聴いている内にどんどんとその世界観に引き込まれて行ってしまった。
結構ゴツい顔をしているのに、のびのびとしたAaronの歌声は、やはり優しく切なくて胸に沁みる。
前半は少し明るめな楽曲が続き、M-4 「Careful Now」 でだんだんと闇の中に入って行く。
M-5 「Love Affair」 で更に深く閉ざされた闇に沈み、悲しげなサウンドが広がって行く。
しかし、最後には先に見える小さな光の入口を見つけたかのような展開になる。
とても親しみやすいメロディのM-7 「By My Side」 のサビは、日本のTVドラマの主題歌にでも合いそうな感じの曲。
そして、M-9 「Last Time He Saw Dorie」 でのハッとするような輝くサウンド。
淡いベールに包まれた暗い闇の中に、ひとすじの煌く光が差し込む感じの世界観が広がる。
今回のアルバムでは、少しKeaneに似た感じの世界観を感じる。
“暗い” という言葉だけで判断してしまうと間違った解釈をされそうだが、ガラス細工のような儚さの美しいメロディには尊ささえも感じてしまう。

ところで、昨年のサマソニに続き、急遽来日が決まった彼ら。
2005年にはOceanlaneとのカップリング・ツアー。できれば単独で見たいが、今回はAnberlinと一緒だ。
このアルバムの曲が、前2作の曲と交えてどんな展開のライヴになるのかがとても楽しみだ。

キュートな隣のお姉さん

2007-01-24 | music : favorite


私はあまり女性Vo.ものは聴かないのだが、このバンドはコンスタントに聴き続けている。
流行に捉われず、常にドリーミーでキャッチーでキュンとするポップ・ミュージックを届けてくれるThe Muffs。
とってもキュートなVo.Kimのコケティッシュでまっすぐな歌い方が大好きで、その曲の素晴らしさもピカイチ。
これは、活動を休止していた4年後の2004年にリリースされた 『Really Really Happy』。
ほぼ全部1曲3分弱と言った、簡潔明瞭なキラキラしたポップ・チューンが17曲収録されている。
いつまでも変わらないKimのVo.と琴線触れまくりのメロディに、ハートを鷲づかみされてしまう。
期待通りにポップでパワフルで、時に優しく、そして切ない。
M-2 「A Little Luxury」 のサビのメロディ展開なんて、正にMuffsならではで、初めて聴いた時は嬉しくて涙が出たほど。
どの曲も甘酸っぱいバブルガム・ポップで、凝ったアレンジなんかないシンプル&ストレートで元気いっぱい。
タイトル通り、“Really Really Happy” な気分にしてくれる。
ちょっとしゃがれたハスキー・ヴォイスでシャウトするKim。
それを、リズム隊RonnieとRoyのベース&ドラムがガッシリと支える。
彼女のその飾り気のなさが、“隣のお姉さん” 的身近な感じがして、彼らがずーっと親しまれ続けている大きな理由だろう。
The Muffsを語るのに、多くの言葉は必要ない。彼らの曲を聴くだけで、その魅力に触れることができるだろうから・・・。

素晴らしきワーシップ・ロック

2007-01-10 | music : favorite


私が聴く音楽は、その大半がUSかUKのアーティストの音楽で、その次に多いのがカナダのアーティスト。
2007年一発目に取り上げるこのアーティストは、そのカナダVancouverの兄弟バンド、Starfield。
彼らは既にアルバムを2枚リリースしているが、日本ではまだあまり知られていないみたいなのがちょっと残念なところ。
これは昨年5月にリリースした彼らの2nd 『Beauty In The Broken』 で、昨年暮れにやっと手に入れ、年明けの休みの日にじっくり聴けた一枚である。
Leeland同様、彼らもまた神を崇拝するクリスチャン・バンドで、デビュー前は教会のフェスティバルなどでずっとプレイしてきたと言う。もちろん、今も教会でプレイしている。
その音楽は壮大で奥深く、美しいメロディとハーモニーがかもし出すワーシップ・ミュージック。
TomとJonの兄弟のハモりと、ふたりのアコースティックとエレクトリックのギター2本が絶妙に絡み合い、そこに生ピアノやキーボードが入ってエモーショナルに展開していく。
それをBass & Drs.のリズム隊がガッツリ支え、骨太いロックに仕立てあげている。
そしてそのポップで力強いメロディは、カナダの雄大な自然を感じさせる。
ただ単に美しい音楽、というだけで終わらないのは、意外に太い声のVo.Tomの上手さにあるだろう。
M-1 「My Generation」 の畳み掛けるように歌い上げるサビに絡む、重圧のあるギターと優しい音を出す生ピアノの絶妙なバランスは素晴らしい。
ワーシップ・ソングを数多く生み出しているChris Tomlinが参加しているM-3 「Son Of God」 は、アコースティックのとても美しい曲で、正に現代の賛美歌のよう。
同じくアコースティックの美しいメロディが光る M-5 「Captivate」 。
M-2 「Hand That Holds The World」 やM-4 「Everything Is Beautiful」 の、覚えやすいポップなメロディも外せない。
ストリングスなども積極的に取り入れ、アレンジに趣向を凝らし、シンプルな中にもいろんな音色を響かせている M-9 「Obsession」。
グググ~ッと引っ張って行かれるくらい情熱的なVo.の M-10 「Glorious One」。
そして最後は、しっとりと語り掛けるようなウィスパー・ヴォイスのM-11 「Shipwreck」 で締めくくる。
Tomのとても感情のこもった歌は、楽曲の持つメリハリを上手く引き出していて、思いのほかロックしている。
そして、やはりサウンドの中心がアコギというところに、優しさと温かさが湧き出ている。

ヨーロッパに行くと必ず行くのが教会で、別にクリスチャンでも何でもないのに、その場にいるだけでとても神聖な気持ちになる。
そんな気持ちにさせてくれる音楽が、Leelandと彼らStarfieldだ。

ロックン・ロールとキュートなアニメのコラボ

2006-11-06 | music : favorite



12月公開の、ソニー・ピクチャーズのフルCGアニメーション映画 『オープン・シーズン』。
“友情と愛情の感動の物語”
ペットとして愛され、飼われていたクマのブーグが、ある日鹿のエリオットと出会ったことがきっかけで、森へ連れて行かれた。
野生で育ったことのないブーグは、飼い主が恋しくなり、エリオットと組んで帰ろうとする。
狩猟シーズンを迎えた森で、次第に他の動物たちと友情が深まって行く中、愛する飼い主が連れ戻しにくるのだが、果たしてブーグは友情と愛情のどちらを選ぶのか・・・。
というのが、公式サイトから抜粋したストーリーの概要だが、この映画のサントラを、元The ReplacementsのPaul Westerbergが担当。
サントラと言っても、12曲中8曲がPaulの曲なので、Paulのニュー・アルバムと言ってもいいくらいだ。
あとの4曲は、Pete YornとDeathrayがPaulの曲を演奏しているのが2曲、そしてDeathrayのオリジナルとTalking Headsが1曲ずつ。
M-1 「Meet Me In The Meadow」 から、もうPaul節炸裂。カッコいい! 
そしてメロディがもう、Matsを彷彿させずにいられない。
ピアノをバックに切なく歌うM-3 「I Belong」 を、最後にPete Yornが 「I Belong (Reprise)」 として歌っている。
これがまた凄く良い。彼のことは全く知らないのだが、サントラから人気が出たシンガーだそうで、『ふたりの男とひとりの男』 という映画のサントラに曲を提供して話題になったらしい。
同じ曲でも、Pete Yornはより一層しっとりと切なく歌い上げ、アルバムの最後を飾っている。
M-2 「Love You In The Fall」 とM-7 「Right To Arm Bears」 では、ベースで同じく元The ReplacementsのTommy Stinsonも参加。
DeathrayのオリジナルM-4 「I Wanna Lose Control (Uh Oh)」 も、Talking HeadsのM-6 「Wild Wild Life」 もアルバムの流れに全く違和感がない。
それにしてもTalking Heads、懐かしすぎ。でも全く古さを感じさせないのが凄い。
DeathrayがプレイするPaulの曲M-10 「Wild As I Wanna Be」 は、Paulの味を残しつつ、オリジナリティ豊かに仕上がっている。
子供向けのアニメーションのために書き下ろしたとはとても思えないくらいに、全曲カッコいいタイトなロックン・ロールがぎっしり。
アメリカン・ルーツ・ミュージックを究めてきた御大Paulの、キャリアが伺える。
痛快なロックン・ロールあり、ミディアム・ロックあり、しっとり系バラードありで、映画のどんなシーンで流れるのかを想像しながら聴くのも楽しい。

ミラクル・ポップ・ワールド

2006-10-12 | music : favorite


深夜の 『24 ~ シーズンⅣ』 の連日の放送で、ゆっくり音楽を聴く時間もなかった一週間。
それにしても、Ⅲに比べてⅣの面白かったこと! Ⅴも期待だ。

そんな寝不足だった毎日、往復2時間弱の通勤電車の中で聴いていたのが、Soul AsylumとRazorlightと↓のLandon Piggとこれ、Roger Joseph Manning Jr. 『The Land Of Pure Imagination』。
日本先行で発売された 『Solid State Warrior』 のUS盤で、収録曲がちょっと違う。
(『Solid State Warrior』 のトピはこちら。)
M-6、9、11が未発表曲で差し替えられていて、ジャケも全く違った感じ。
夢いっぱいのポップ・ワールドを思わせる、ちょっと近未来っぽいカラフルなアート・ワーク。
中の写真やピクチャー盤だけ見ると、エレクトリック・サウンドか?と勘違いしてしまいそうなデザインだ。
それに裏ジャケの写真なんか、“もう、Rogerったら・・・” と言いたくなるほどのハジケっぷり。(笑)
その3曲がまたまた素晴らしくて、21世紀ポップ界のマエストロの魅力が、これぞとばかりに溢れている。
まずM-6 「Pray For The Many」。この曲を聴いて真っ先に思い浮かんだのが、Carpentersの 「Rainy Day And Mondays」。
ほのかな暖炉の炎の温かさに包まれているような淡い気持ちにしてくれる、ゆったりとした曲。
聴いていて、とっても幸せで優しい気持ちになれる。
そしてM-9 「In The Name Of Romance」 は、Rogerお得意で私の大好きな3拍子のナンバー。
M-3 「I Wish It Would Rain」 の3連でも琴線触れまくりだが、この曲もたまらない!
サビのコーラスの展開はThe Beach Boysバリだし、間奏のトランペットの音色は、Burt Bacharachの王道のポップスを彷彿させられずにいられない。
M-11 「Appleby」 もワルツで攻める。子供の笑い声が入っていて、とっても可愛くって不思議な世界へといざなってくれる。
Rogerのポップ・ミュージックの引き出しは、まだまだひとつかふたつ開かれたばかり。
これからもっとどんどん、素敵なミラクル・ポップ・ワールドに連れてってくれるに違いないだろう。
果たしてこの3曲、ライヴではやってくれるだろうか・・・。

思いのまま、自由に作られた傑作

2006-09-19 | music : favorite


ライヴやレコーディングでバッキングVo.として参加はしていても、それまでメインVo.じゃなかった人がソロ・アルバムを出したりすると、なんかワクワクして第一声を聴くまで心地良い緊張感が走ったりする。
これは、The Mats(The Replacements)のベーシストであり、Guns 'N' Rosesのツアー・メンバーであり、現在はSoul AsylumのメンバーでもあるTommy Stinsonが、2004年にリリースした初のソロ・アルバム 『Village Gorilla Head』。
このアルバムでTommyのVo.をちゃんと聴いたのだが、なかなか味があって渋くてすごく良い。そして、曲作りの才能にも改めて気付かせてくれた。
アルバム・タイトルがこれまた面白い由来で、M-7がアルバム・タイトル曲なのだが、“Village PeopleとGorillazとMotorheadを合わせた” という曲で、それがこのアルバムのコンセプト。
その曲は、“なるほどね~” と思わせるような遊び心が窺える曲で、アルバム全体はそのコンセプト通り、アメリカン・ロック、パンク、パワー・ポップ、ルーツ・ロックなどなど、幅広い音楽性を披露している。
GNRの先行きが怪しくなり、いつ新作を出してツアーをするのか見当も付かない頃、99年頃から自宅のスタジオで自分で楽しむためだけにレコーディングを続けていたが、友人であるPixiesのFrank Blackがスタジオや機材を貸してくれたということもあって、アルバム・リリースに至った。
ベース以外にギターもTommyがプレイしていて、ゲスト・プレイヤーには、Key.にGNRのDizzy Reed、Drs.にThe VandalsのJosh Freeseなどが参加している。
思いっきり好きに、自分のやりたい様に自由に作り上げた一枚だということが、聴き手側にも伝わってくる。
でも、自分が楽しむためだけに作ったとはとても思えないくらい、完成度が高い。
とってもポップなM-2 『Not A Moment Too Soon』。
中期~後期The Matsを思わせるような、M-3 『Something's Wrong』 やM-11 『Someday』。
80年代USガレージ・パンクなM-4 『Couldn't Wait』。
パワー・ポップ・チューンのM-5 『OK』 ではTommyがDrs.をプレイしているが、スリーブには “だって僕のアルバムだもん” と書かれている。(そりゃそうだ!)
リズムを刻むDrs.のビートが心地良い、ルーツ的要素を取り入れたM-6 『Bite Your Tongue』。
アコギとスライド・ギターの音が哀愁漂うバラード、M-8 『Light Of Day』 では、情感たっぷりに歌い上げるTommyのVo.がキュンとなる。
本当にバラエティに富んだ内容だが、決してごちゃごちゃしていなく、自由な雰囲気に満ち溢れていて、とてもこれがただ自分のためだけに録っていただなどとは思えないくらいの傑作である。

Tommyは今、この夏突然精力的にライヴを復活させたGNRとツアー中。
Soul Asylumもツアー中なので、GNRとバッティングしない時だけSAに戻ってプレイしているが、私個人としては、早くGNRを切り上げてSAに戻って腰を落ち着けてほしいのだが・・・。
わがまま自己中Axlくんがウンと言わないのかも・・・(苦笑)。

まだまだ頑張っている!

2006-09-12 | music : favorite


果たして今、彼らのことを知っていて、アルバムを持っている人はどのくらいいるのかな~なんて、ふと思った。
90年代、オルタナ系が大ブレイクしていたUSバンドの中でも、初期Teenage Fanclubのフォロワー的なサウンドを奏でていた彼ら。
ノースカロライナ州Chapelhill出身の4ピース・バンド、Dillon Fence。
これは、93年にリリースされた彼らの2nd 『Outside In』。
ジャケがいまひとつパッとしないが(それでもメンバーの顔のアップが並んだ1stのジャケよりは良いのだが・・・)、ぶ厚く歪んだギターの音、4人ともがVo.を取れるという利点を生かしたコーラス、甘酸っぱくとも芯のあるメロディ。中身は良質のパワー・ポップだ。
元gigolo auntsのPhil Hurleyにすすめられたのがきっかけで聴いたのが、私と彼らの音楽との出会い。
特にブレイクした訳でもなく、日本で話題になった訳でもないが、地道に活動している彼らの音楽は、ふと気付くと私の心のどこか片隅に存在している。
M-1 『Collapsis』 のイントロのギター・メロや、M-2 『Poor Poor Lonely』 の甘くて切ないメロディ・ラインは、TFCに負けずとも劣らぬ素晴らしさだ。
スロー・ナンバーのM-7 『Any Other Way』 は、泣きまくりの切なさ炸裂のナンバー。
サビではバツグンのハモりを聴かせ、パワー・ポップ好きにはたまらないメロディ展開のM-9 『Black Eyed Susan』 やM-11 『Headache』。
全体的には地味だが、押さえるところはビシッと押さえた聴きやすい一枚。
パワー・ポップの要素の中にソウル・ミュージックのルーツ的素材を取り入れ、このアルバムでは特に後半にその影響が現れている。
彼らは今でもコンスタントにライヴ活動を続けている。これは素晴らしいことだし、嬉しいことである。
良質のポップ・サウンドは変わらず、Greg HumphreysのちょっぴりハスキーなVo.は益々味が出て、ソウルフルになっている。

寝苦しい夜のアロマ効果

2006-08-25 | music : favorite


彼らの音楽は、いつだって心地良い気分にさせてくれる。
寒い時はホクホクに、暑い時は涼しげに、そして疲れている時はリラックスさせてくれる、まるでアロマ効果のようなTeenage Fanclub。
今回選んだのは、2000年の6thアルバム 『Howdy!』。
このアルバムには、『Bandwagonesque』 の歪んだノイジー・ギターや、『Grand Prix』 の軽快な疾走感はなく、とっても優しくて甘くって柔らかい音が詰まっている。
一曲一曲が輝いていて、じわ~っとした何とも言えない味わい深さがある。
もしかしたら、いちばんしっとりとしたアルバムかも知れない。でも、私はこのアルバムが大好きだ。
派手さはなくとも、Norman、Gery、Raymondの3人が、それぞれ自分らしさ溢れるクウォリティの高い楽曲を生み出し、キラキラときらめいている。
そして決してそれがバラバラにならず、ガッチリとひとつに溶け込んでいるのがTFCの最大の魅力。
TFCにしか出し得ない音。自然体で、聴くほどに味があり、心の奥まで沁み込んでくる。
ここぞという時には必ず傍にいてくれる、大切な友達のような感覚。
カリフォルニアン・ハーモニーと表現したくなるような、M-3 「Accidental Life」 に代表される絶妙なハーモニー、Normanらしさ溢れるM-6 「Dumb Dumb Dumb」 の左右でおちゃめにチャチャチャと鳴るギター、M-11 「My Uptight Life」 の素朴なメロディ、いつも優しいGeryの声etc...。
いろんなところに、愛すべき要素が散りばめられている。
60~70年代のソフト・ロックが好きな人にも十分受け入れられる、とても聴き易い曲ばかり。
ちなみにこのアルバムのドラムスは、後にThe Primary 5を結成するPaul Quinnと、元BMX BanditsのFinlay Macdonaldがプレイしている。
あ~、来日はまだかなぁ・・・。

ライヴに向けて・・・

2006-07-30 | music : favorite


チケットを買っていたものの、仕事のスケジュールで行けないことがわかり、諦めていたライヴ。
ところが一週間前を切ってから、急遽シフト交代が発生した為、行けることになった。こういう時って、いつも以上に嬉しいものである。
そこで、暫く聴いていなかったCDを聴き込んで、ライヴに向けて予習予習。
いったい誰のライヴなのかと言うと、それはMark Gardener。シューゲイザー・シーンの中心的バンド、元RideのVo.Markである。
今回、FUJI RockでrinoceroseのゲストVo.として出演することになっているMarkが、FUJIの後2度ライヴを行なう。

先にライヴ盤が出ていたが、2005年にリリースされたこのアルバム 『These Beautiful Ghosts』 は、全編アコースティック・ギターを基調とした美しいメロディが並ぶ。
私のいちばん好きなRideのアルバム、『Carnival Of Light』 の頃を思わせる。
The Animalhouseでやっていた打ち込みサウンドも取り入れ、コーラスの多重録音やファズを使ったサイケな音を出したりと、シンプルながらも様々な試みをしている。
Goldrushという地元Oxfordのバンドと作ったこのアルバムは、苦難を乗り越え、時を経て肩の力が抜け、優しさを帯びたMarkのVo.が伸び伸びと広がる。
久しぶりに聴いてみて、改めてそれを感じる。
派手な曲はないが、一曲一曲を丁寧に作り上げているという印象が強く、ノスタルジックなしっとりとした曲が多い。
軽快だが厚みがあって、美しく切ないメロディのM-1 「Snow In Mexico」。
天使が舞い下りてきたかのような、ふわふわしたM-3 「To Get Me Through」。
M-4 「Magdalen Sky」 は、Ride時代の 「Twisterella」 や 「1000 Miles」 とかに通じる煌びやかさがあり、Mark自身はこう言われることを嫌うかも知れないが、やはりRideを思い出さずにいられない曲も何曲かある。
特にインストのM-8 「Flaws Of Perception」 は、ノイジーな轟音ギターが炸裂し、懐かしささえ感じる。
アコースティックながらも壮大なスケールをかもし出す、M-6 「Summer Turns To Fall」。
タイトル・チューンのM-7 「Beautiful Ghosts」 や、ヴァイオリンの綺麗な音色が冴え渡るM-11 「Water And Wine」 は本当に美しいメロディで、彼の優しい歌声が沁みる。

ライヴは日本のバンドとの共演スタイルだが、恐らくMarkは弾き語りであろう。
たっぷりと優しい歌声に触れることができそうで、楽しみだ。
もし、「Twisterella」 とか 「Chelsea Girl」、「OX4」 なんか演ってくれたら、悲鳴を上げそうだ。(笑)

自宅でちょっぴりライヴ気分

2006-07-29 | music : favorite


欲しい欲しいと思いながらも後回しになってしまい、やっと購入したRooneyのDVD 『SPIT & SWEAT』。
彼らのホームタウンである、ロサンゼルスのWiltern Theaterで行なわれた2004年夏のライヴより、「Simply Because」 「Blueside」 「Daisy Duke」 「Paralyzed」 「Popstars」 「If It Were Up To Me」 「I'm Shakin'」 「Sorry Sorry」 の8曲を収録。
その合間に各メンバーのインタビューや昔のスタジオでの演奏風景、ツアー中の様子などが織り込まれている。
その中には、ちょこっとだけ2003年のサマソニの映像もある。
そして嬉しいのが、ライヴ映像とは別にPVが4曲収録されている。
会場は超満員、そして女の子が多い! 
音声を消すと、まるで若い頃のDeep Purpleか何か?と錯覚してしまいそうな、70年代風ルックスの彼ら。
ステージでは、白いスーツに身を包んだVo.&GのフロントマンRobertはもちろんのこと、GのTaylorがとても華があってカッコ良く、ギュイ~ンギュイ~ンとディストーションを効かせたギターを唸らせる。
LouieのKey.は心地良くレイドバックして、NedとMatthewのリズム隊も息がピッタリ。
ツアーの最終日とあって、オーディエンスに向かって “みんなのエナジーが必要なんだ~~~っ!” と叫ぶRobertが熱い!
「Blueside」 のイントロのギターのストローク、「I'm Shakin'」 のイントロのポップなKey.の音色。
たった8曲だが、Rooneyというバンドの “音” はこうだ!と、ビシッと印象付けるライヴ。
Taylorの自宅ガレージでセッションしている、2001年の 「If It Were Up To Me」 の映像はかなり貴重。
みんなまだ幼い顔つきで髪も短く、Louieなんて確かまだ高校生。
ウケたのが、トイレでのインタビュー。何故にトイレ?
Taylor、Robert、Nedと3人並んで用を足している。一番早く済ませたTaylorがカメラに向かって話し出すのだが、あとのふたりはずっと背中を向けたまま。
時折Robertが顔だけ振り向いたりして様子を伺い、でもTaylorはずーっと喋り続ける。
その内Nedが終え、Taylorの話を聞いているが、Robertはまだ背を向けたままで、本当に長い用足しだった。(笑)
それに突っ込むこともなく、Taylorは淡々とハイスクールの頃のバンドのことなどを話す。
LouieがUSを飛び出してロードに出た時のことを語る際にサマソニのことに振れ、少しだけかいつまんだ映像が流れる。
“UKはとてもいい所だけど食事がイマイチ” と言っていたが(確かに!)、そんなUKツアーでのオフ・ステージの様子はとても楽しそうだった。
恐らくライヴの本編最後の曲だろう・・・ 「I'm Shakin'」 では、興奮した女の子が次々にステージに昇ってRobertに抱きつき、セキュリティに戻されるという一幕も・・・。
すごい盛り上がりで、映像を観ているだけでちょっとしたライヴ気分が味わえる。
PVは 「If It Were Up To Me」 「Blueside」 「I'm Shakin'」 「Popstars」 の4曲で、 「Popstars」 以外は全部プレイ・スタイル。
特に 「If It Were Up To Me」 は本当にみんなまだ若くてフレッシュだ。
「Popstars」 はこのDVDで本邦初公開のPVとのことで、貴重な映像となっている。
待ってました!の新作が、10月にはリリースされる彼ら。
先行シングルの新曲 「Tell Me」 が先頃オフィシャル・サイトMySpaceで発表されたが、これがまた素晴らしい曲で、ニュー・アルバムへの期待が膨らむ。