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緑色蛍光タンパク質(GFP)と顕微鏡

2008-11-02 15:36:36 | うんちく・小ネタ

 顕微鏡(厳密には光学顕微鏡)と言えば子供の頃、未知の微視的世界を覗く手段としてわくわくしながら覗いたものである。ちょっと高級な遊びとして、染色液を垂らすと組織がくっきりと染められる。細胞染色は現在でも盛んに用いられており、染色液の数は何千とある。

GFP(緑色蛍光蛋白)の重要性は、分子レベルでGFPを光らせ(染色し)、単に形だけでなく、動きも見ようとするものである。幸い、観測手段として、三次元解像度抜群の共焦点蛍光顕微鏡が開発されている。レーザー技術と遺伝子工学技術とタイアップして、これを用いた医学・生物学の研究が大々的に推進されている。1985年に井上敏、Douglas Prasher らのグループによって、イクオリンの遺伝子が同定・クローニングされたことに始まる。また、イクオリンはカルシウムセンサーであるという理由からも、レポーター遺伝子として様々な生物学の研究に応用されている。色もGFPの緑だけでなく、YFP(黄)、DsRED(赤)、CFP(シアン)などがある(図1参照)。

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図1 開発されている蛍光蛋白の蛍光の様子と顕微鏡画像例(クリックで拡大)(Tsien博士研究室のHPより引用)。

 遺伝子工学技術が発達したおかげで見たい蛋白に目印のように蛍光蛋白をぶら下げて生きたままで顕微鏡撮影ができる。複数の蛍光蛋白をぶら下げれば独立に、あるいは相乗的に双方の蛋白の挙動を追跡することもできる。筆者が初めて見て感動したのはIP3刺激で発生するカルシウム波のビデオであった。(ここに引用してもよいが、「カルシウム波」を検索して、読者が直接ビデオ観察のHPを探すことをお勧めする)。いささか感動的である。世の中はここまで来たのかと実感する。

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