桝田道也先生の単行本『日本全国 波瀾万城』が発売されたので、さっそく買ってきました。
『日本全国 波瀾万城』は、『コミック大河』に連載されていた「どっからみても波瀾万城」に書き下ろしを加え、単行本化したものです。
なんと城を擬人化(美少女から熟女まで 一人だけ男の娘)するという驚くべき発想の城うんちくギャグ漫画です。
例えば、西洋式の星形要塞でありながら郭内の奉行所は入母屋造であり、西洋式稜堡も実は和式石垣で補強されているなど和風の部分が多かった五稜郭であれば、外見はドレスをまとった金髪女性でありながら実はズラで、話し言葉は北海道弁や東北弁、といった風な絶妙な擬人化がなされています(そして妹・四稜郭も登場します)。
『日本全国 波瀾万城』では、姫路城・江戸城・五稜郭・熊本城・安土城・小田原城・彦根城・松本城・八王子城・飫肥城・大坂城が取り上げられています(『大河』連載時に爆笑した犬山城が掲載されていないのは残念でした)が、いずれも城にまつわる確かなうんちくと桝田先生独特のギャグが融合し、他では味わえないコクのある作品となっています。
上記の城はすべて桝田先生自らが取材に訪問しているので、縄張や石垣、虎口などがリアルに描かれています(擬人化していますが、城の構造についてはとても詳しく紹介されており、桝田先生のこだわりを感じます)。
上記のほかにも城についてのコラムや、全国三十八城の四コマ漫画も掲載されており、大変内容の濃い本です。
と、いくら私が文字で説明してもこの面白さはなかなか通じないと思いますので、ぜひ一度作品をご覧になっていただければと思います。
ちなみに私が購入した秋葉原の書泉ブックタワーでは、『日本全国 波瀾万城』は平積みになっており、試し読みできる本が一冊置かれていました。
なお、桝田道也先生は私の同人誌『侍たちの警視庁 大警視川路利良の時代』の表紙および本文イラストを描いてくださっています。
『コミック大河』に連載されていた桝田先生の「どっからみても波瀾万城」を読み、すっかり惚れ込んだ私がダメもとで『侍たちの警視庁 大警視川路利良の時代』掲載用のイラストを描いていただけないかと依頼したところ、快く受けていただけた次第です。
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