幕末掃苔屋 公式ブログ

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『コミック 日本の名城』

2011年03月07日 | その他
桝田道也先生の「どっからみても波瀾万城」が掲載されている『コミック 日本の名城』(発行:実業之日本社)が発売されたので買ってきました。
今月は桝田先生の漫画がたくさん読めるので嬉しいです。

桝田先生の「どっからみても波瀾万城」は『コミック大河』に連載されていた作品です。
城を擬人化(美少女から熟女まで 一人だけ男の娘)するという驚くべき発想&城にまつわる確かなうんちく&桝田先生独特のギャグが融合した、他では味わえないコクのある作品です。
当初、みなもと太郎先生の「風雲戦国伝」を目当てに『コミック大河』を読み始めた私ですが、「どっからみても波瀾万城」にすっかり夢中になりました。

「どっからみても波瀾万城」では姫路城・江戸城・五稜郭・熊本城・安土城・小田原城・彦根城・松本城・犬山城・八王子城が取り上げられていました。
これらの城はすべて先生自らが取材しているので、縄張や石垣、虎口などの画がリアルです。
しかし残念なことに『コミック大河』が休刊となってしまったため、連載も中断となりました。
桝田先生の中では会津若松城など、まだ描きたい城がいくつもあったということなので、新作が読めるのを楽しみに待ちたいと思います。

『コミック 日本の名城』に掲載されている桝田先生の作品は、安土城・彦根城・松本城の再録と「桝田道也 お城用語の基礎知識」と「桝田道也のコミックコラム」です。
桝田先生の作品以外にも、松山城・二条城・江戸城・大阪城・忍城・大津城・柳川城・三原城・熊本城・五稜郭・姫路城・伊賀上野城・名古屋城・小田原城が漫画化されています。

私は幕末有名人の掃苔のために全国各地を旅していますが、時間に余裕があるときにはその土地の城も訪れます。
この本で取り上げられている城も、三原城・大津城・伊賀上野城以外はすべて訪れています。
しかし『コミック 日本の名城』を読むと知らなかった情報が満載で、楽しく読めて勉強にもなりました。
『コミック 日本の名城』はコンビニでも売っています。

なお、私がこれまでに訪れた中で一番好きな城は松江城です。
これまでに三度訪れています。
小泉八雲は松江城のことを「この創造物は大きな怪物を集めて造った、まさに建築術の妙をきわめた一大怪龍だ」と書いています。
この表現が松江城のイメージにぴったりです。

二番目は悩みますが、津山城です。
現在は天守が残っておらず石垣だけですが、そのため観光客もまばらで、岡城に通じる雰囲気はたまりません。
城の入り口近くには、古き良き博物館の雰囲気溢れる「津山科学教育博物館(現:つやま自然のふしぎ館)」があります。
動植物の剥製や標本に混じって、初代館長の遺体も展示されていました。
忘れられない思い出です。

※写真は津山城