世界最貧国の一つ、イエメンの内戦が2年ぶりに解決しそうだ。人口2500万人の7割が餓えに苦しみ、子供1800万人が栄養失調にあると、テレビのBSニュースが報道していたが、やっと、政府側と反政府側との休戦に向けての話し合いが始まりそうた。人道的になんとかならないかと思っていただけに国際社会をほーっとさせた。
アラビア半島の最南端にあるイエメンは、他のアラビア諸国と違い石油など自然資源に恵まれない世界でも最貧国の一つである。そのうえ、この半世紀以上、間断的に内戦が続いている。1962年(昭和37年)11月、僕が新聞社の中東移動特派員として、アラブ諸国を歴訪した時もイエメンは王政が崩壊したクーデターがの直後だった。イエメンの名前が新聞に出るたびに当時を想い出す。
僕とカメラマンの二人は、当時英国の直轄植民地であったアデンから、空路イエメンの首都サヌアへ向かったが、政情が悪くタイズという町の飛行場で降ろされ。結局、折り返し陸路でアデンに引き返した。写真はその時、砂漠の中の道,ワデイで車がエンコしたときのものだ。
内戦はサウジアラビアが支援するイスラム.スンニ派の政府がとイランと関係が深いシーア派との対立で根が深いようで、一朝一夕での解決は難しそうだが、遠く極東の済州島まで難民が流出してきている。かってはシバの女王時代には栄えた歴史がある。僕が訪れたタイズの町にも往時の遺跡があった。なんとか、今度は解決したいものだ。