「老人タイムス」私説

昭和の一ケタ世代も高齢になりました。この世代が現在の世相をどう見て、考えているかーそのひとり言。

       政府は実現性のある”指針”や”工程表”を!

2011-05-18 06:39:20 | Weblog
政府は昨日、東日本大震災の政策順位を決める「政策推進指針」や東電福島原発事故の被災者支援などに関する「工程表」を矢継ぎ早に公表した。とかく政策が後手後手だとの批判のある菅内閣にしては珍しいことだが、内容を見ると果たして工程どおり実現できるのかどうか疑問もある。民主党の方々はマニフェストの例もある。政策が画餅にならなければよいのだが。

早いものだ。菅内閣が発足してそろそろ一年になるが、この一年何をやってきたのだろうかー。”小鳩”体制が普天間問題で迷走のあげく崩壊したのは、昨年の6月2日だったが、あれから一年、懸案だった”政治とカネ”の問題はまったくウヤムヤのまま、その上に”想定外”の東日本大震災が発生してしまった。

”先送り”は民主党政権の得意技だが、昨日の「政策推進指針」で、あれだけ大騒ぎしていたTPP(環太平洋連携協定)への交渉参加時期を先送りすることに決定した。大震災で、とうてい6月までに決定することは難しいのはわかるが、一つの参加表明のメドである11月のアジア太平洋経済協力会議(APEC)までには間に合うのだろうか。

原発事故被災者に対する賠償支払いに関する「工程表」では、東電の「工程表」のステップ1にあたる7月中旬をメドに損害賠償紛争委員会の中間指針をまとめ、ステップ2の秋ごろから賠償を受け付け、支払いを開始するというものだ。また、避難している住民に対して8月半までに仮設住宅1万5千戸を確保するとしている。”国策の被害者”に対する政府の「工程表」だから間違いないと信じているが、マニフェストの例もある。実施できないことをいうことを京都では”連木(すりこぎ)で腹を切る”というそうだ。そうならないことをせつに望んでいる。