安曇野ジャズファンの雑記帳

信州に暮らすジャズファンが、聴いたCDやLPの感想、ジャズ喫茶、登山、旅行などについて綴っています。

キャロル・スローン「LITTLE GIRL BLUE」と山形県の麺文化の話題

2019-11-27 20:02:17 | ヴォーカル(A~D)

大人の休日倶楽部2019年12月号の特集の一つとして「山形に根付いた個性豊かな麺文化」というのがあり、興味深く読みました。山形県は何度か訪れていますが、「ひっぱりうどん」、「板そば」、「麦きり」という個性豊かな麺類があるのを初めて知り、それらを食べに訪れたくなりました。個性も感じられるアルバム。

CAROL SLOANE (キャロル・スローン)
LITTLE GIRL BLUE (SSJ 1959年録音)

   

キャロル・スローン(vo, 1937年生)は、大好きな歌手で、とりわけデビュー作の「Out of The Blue」(1961年録音)と「Live At 30th Street」(1962年録音)は、愛聴盤です。また、デビュー作の前に録音されたテープから制作された「Hush-A-Bye」と今回アップの「Little Girl Blue」も若い時のキャロルの歌声を聴けるので大事にしています。

メンバーは、キャロル・スローン(vo)、チャック・ウェイン(g)、バッキー・ピザレリ(g)、ラルフ・パット(g)、ケニー・オブライエン(b)、ビル・フィネガン(cele)、ラリー・エルガート楽団(Walkin'のみ)などです。元は、ラリ・エルガートが彼女を売り出すためにプロモート用として録音されたものです。

曲はスタンダード揃い。「Little Girl Blue」、「I've Got the World on a String」、「Bewitched」、「Someone to Watch Over Me」、「Danny Boy」、「What's New?」、「Honeysuckle Rose」、「Mood Indigo」、「Lover Man」、「You Stepped Out of a Dream」、「Walkin'」の全11曲。「Walkin'」は、ラリー・エルガート楽団主体の演奏で、キャロル・スローンはトランペットの役目で声を出しています。

ギター主体の伴奏により、キャロル・スローンが歌うスタンダード曲をじっくりと楽しめました。この音源は、ラリー・エルガートが秘蔵していて、録音から50年経過した2009年になって発表されたものですが、古臭さはまったくなく、初々しいキャロルの声が新鮮です。切々とした「Little Girl Blue」、格調が高く声も良く出ている「Danny Boy」、出だしの「What's」でこぶしを効かせてフェイクする「What's New?」など、歌詞や原曲のメロディを大事に歌っている優れたアルバム。

【同時期録音の「Hush-A-Bye」のレコードをフレームに入れて飾りました。】

   

【JR東日本 大人の休日倶楽部2019年12月号】

   

表紙。

   

山形県は、最上、村山、庄内、置賜(おきたま)の4地域に分けられ、それぞれの地域に個性的な麺があるそうです。

   

   

「ひっぱりうどん」は、乾麺をゆで、サバの水煮、生卵、納豆、醤油などを混ぜたたれで食べるソウルフードで、戦前、炭焼きをするためにやまごもりをする時に茹でた麺を鍋からひっぱり上げて食べたのが起源だそうです。山形市の「香味庵まるはち」で食べることができるそうです。

   

「板そば」は、最上・村山地域にみられるもので、巨大な木箱に盛られて供されるそうです。農作業の後などにその労をねぎらうため大勢に振る舞ったのが由来とされているそうです。新庄市の「手打ちそば さぶん」などでいただけます。

   

「麦きり」は、庄内地方に受け継がれる細いうどんといった麺です。原材料は小麦粉で、粉の配合や作り方はお店に伝わるものだそうです。鶴岡市の「寝覚屋半兵エ」で食べられるそうです。

   

「米沢ラーメン」の特徴は、細い縮れ麺だそうです。米沢市内には製麺業者が5つあり、ラーメン店は100を超えるようです。大人の休日倶楽部2019年12月号では「やまとや本店」が紹介されていました。