大人の休日倶楽部2019年12月号の特集の一つとして「山形に根付いた個性豊かな麺文化」というのがあり、興味深く読みました。山形県は何度か訪れていますが、「ひっぱりうどん」、「板そば」、「麦きり」という個性豊かな麺類があるのを初めて知り、それらを食べに訪れたくなりました。個性も感じられるアルバム。
CAROL SLOANE (キャロル・スローン)
LITTLE GIRL BLUE (SSJ 1959年録音)
キャロル・スローン(vo, 1937年生)は、大好きな歌手で、とりわけデビュー作の「Out of The Blue」(1961年録音)と「Live At 30th Street」(1962年録音)は、愛聴盤です。また、デビュー作の前に録音されたテープから制作された「Hush-A-Bye」と今回アップの「Little Girl Blue」も若い時のキャロルの歌声を聴けるので大事にしています。
メンバーは、キャロル・スローン(vo)、チャック・ウェイン(g)、バッキー・ピザレリ(g)、ラルフ・パット(g)、ケニー・オブライエン(b)、ビル・フィネガン(cele)、ラリー・エルガート楽団(Walkin'のみ)などです。元は、ラリ・エルガートが彼女を売り出すためにプロモート用として録音されたものです。
曲はスタンダード揃い。「Little Girl Blue」、「I've Got the World on a String」、「Bewitched」、「Someone to Watch Over Me」、「Danny Boy」、「What's New?」、「Honeysuckle Rose」、「Mood Indigo」、「Lover Man」、「You Stepped Out of a Dream」、「Walkin'」の全11曲。「Walkin'」は、ラリー・エルガート楽団主体の演奏で、キャロル・スローンはトランペットの役目で声を出しています。
ギター主体の伴奏により、キャロル・スローンが歌うスタンダード曲をじっくりと楽しめました。この音源は、ラリー・エルガートが秘蔵していて、録音から50年経過した2009年になって発表されたものですが、古臭さはまったくなく、初々しいキャロルの声が新鮮です。切々とした「Little Girl Blue」、格調が高く声も良く出ている「Danny Boy」、出だしの「What's」でこぶしを効かせてフェイクする「What's New?」など、歌詞や原曲のメロディを大事に歌っている優れたアルバム。
【同時期録音の「Hush-A-Bye」のレコードをフレームに入れて飾りました。】
【JR東日本 大人の休日倶楽部2019年12月号】
表紙。
山形県は、最上、村山、庄内、置賜(おきたま)の4地域に分けられ、それぞれの地域に個性的な麺があるそうです。
「ひっぱりうどん」は、乾麺をゆで、サバの水煮、生卵、納豆、醤油などを混ぜたたれで食べるソウルフードで、戦前、炭焼きをするためにやまごもりをする時に茹でた麺を鍋からひっぱり上げて食べたのが起源だそうです。山形市の「香味庵まるはち」で食べることができるそうです。
「板そば」は、最上・村山地域にみられるもので、巨大な木箱に盛られて供されるそうです。農作業の後などにその労をねぎらうため大勢に振る舞ったのが由来とされているそうです。新庄市の「手打ちそば さぶん」などでいただけます。
「麦きり」は、庄内地方に受け継がれる細いうどんといった麺です。原材料は小麦粉で、粉の配合や作り方はお店に伝わるものだそうです。鶴岡市の「寝覚屋半兵エ」で食べられるそうです。
「米沢ラーメン」の特徴は、細い縮れ麺だそうです。米沢市内には製麺業者が5つあり、ラーメン店は100を超えるようです。大人の休日倶楽部2019年12月号では「やまとや本店」が紹介されていました。
キャロル・スローンを取り上げていただいたので、投稿させていただきました。
私も彼女の歌は大好きで、自身のブログにも何回か取り上げています。
彼女の歌を聴きこんでみようと思った切っ掛けは、ジャズ批評142号(2008年3月号)の後藤誠さんの記事からでした。
そこにはディスコ・グラフィーが掲載されていたことから、これを頼りに収集を加速した想い出があります。
その中で、特に好んで聴くのは比較的初期の録音盤、東京のクラブで帰国前に
録音した「ナイト・オブ・バラード」、そしてローランド・ハナとジョージ・ムラーツがバックを務めるダイレクト・カッティングのレコードなどです。
話しは替わって、山形の麺特集、
「大人の休日倶楽部」は持っていませんが、過去に仕事の関係で、山形市内、東根、鶴岡等には幾度も行く機会があり、その度に、ご当地の麺を食べており、こちらも懐かしく拝見させていただきました。
その中でも、強く印象に残っているのは山寺の近くの店で食べた「板そば」です。
キャロル・スローンについては、コロンビア盤の後は録音が途切れているのが本当に残念なところです。今回のものもプロモート用ではあるものの、録音が残っていて嬉しい一枚でした。
今回初めて山形県にいろいろな麺類があるのを知りました。ashita45thさんがご存じの板そばは、是非食べてみたいと思っています。山形の「オクテット」も再訪したいしで、来年あたり東北への旅を考えようと思っています。コメントありがとうございました。