自然言語処理という奇妙な熟語を見つけた。
はじめは何のことかわからなかったが、Wikipedia という便利なサイトのおかげで、この6文字の意味だけはつかめた。
自然言語処理とは、人間が日常使っている自然言語をコンピュータに処理させることだった。
知ってしまえばそれまでなのだが、この分野、うっかり足を踏み入れようものなら、放射能汚泥のように、残りの生涯では始末しきれなくなる。上空から遠目で覗くだけにしておこう。
言語処理は、特徴をつかまえてなんとかするところにカギがある。
日本語の特徴は曖昧さにあるから、それを解消する技法が肝心なところらしい。
それには、構文の中の一つの単語が、どういう意味で使われているのかを、まず機械に判断させなければならない。そこにまたカギがある。
言葉の意味は、一つの熟語をとり出して、何だなんだと攻めても、解明できるものではない。
熟語の持っているいわば自前の意味と、前後に述べられている言葉の群れの、それぞれの自前の意味と、つながり方から生まれてくる様々な意味とが、組みあがったときにどういう意味になるか、そこにまたカギがある。
こんなにカギと・カギ・カギとつながってこられたのでは、唱えているだけで背中がかゆくなってくる。
それだけではない。修辞法などという怪しげな技法が使われ、書き方言い方のうらおもて、読み方聞き方のうらおもてと、虚々忸々の文言が次々に現れては、自動判定などというものが、果たして可能なのかどうかさえも判定しかねるのではないか。
久しぶりに見えた青空、自然は美しい。
だが、そのあとに言語処理の4文字がつながると、頭はたちまち曇ってくるのである。
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