「ベストエフォート」という言葉が、宣伝文句によく使われます。
最善の努力と言ったのでは、商売臭すぎるからもうちょっとカッコつけようということかと思うのですが、カナにしてみたところでそれが最もよい結果をユーザーにもたらすかどうか、あまりはっきりはしません。
インターネットは、見たいときに見たいものを見たいだけ見ることができるという環境が整いつつあります。
この「つつ」の域を脱することは永遠にない気もします。
「たい」の欲望には際限がないからです。
たとえば、伝送速度で「ベストエフォート」を達成、というコピーがあったとします。
これは、現行の技術で最高の速度が出せるということで、接続した全ユーザーが同じ速度でデータを受け取ることができるのではありません。
「ベストエフォート」の画質と言えば、見えなくてもよいところまで見せてしまうカリカリの画質が想像できます。
これも現行の技術で最高の解像度を出せるということで、それを見るユーザーの使っているディスプレイの性能を超えることはできません。
「ベストエフォート」のデータは理論的な最大値で、送⇒伝送⇒受信システム全体の実態を見れば、ほぼ実現不可能な理論値で、ここまでいけばいいなあ、ぐらいのことなのでしょう。
(参考サイト)
http://www.724685.com/word/wd031210.htm
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エリック・ボガティン 高速デジタル信号の伝送技術 シグナルインテグリティ入門 |
須藤 俊夫 | |
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