小松格の『日本史の謎』に迫る

日本史驚天動地の新事実を発表

閑話休題  -日韓問題に思うー 続編 ・ 日本の左翼はレイシスト

2020年09月27日 | Weblog

 近年、多くの自治体で反韓ヘイトスピーチ禁止条例が可決されている。私もテレビでその集団のデモを見たことがあるが、その周囲に「レイシスト」とか「人種差別主義者」との罵声を浴びせる一団がいた。しかし、この一団こそ真のレイシスト(人種差別主義者)である。今、その理由を明らかにしたい。

 ードイツのメルケル首相は隠れネオ・ナチ ?-

  ごく最近、ポーランドとギリシャの首脳が、今次大戦で自国が受けた被害は数十兆円にのぼるとの声明を出した。これに対してメルケル首相は完全ネグレクト(無視)した。当然、極右ネオ・ナチはメルケルを称賛したであろう。メルケルは我々の仲間だと・・。ところが、メルケル首相はネオ・ナチとは正反対で、中東・シリア難民をすでに数十万人受け入れており、今後も増えていくであろう。メルケルはこれら難民を全 EU 諸国に割り振ろうとしたが、旧東欧諸国は国境にフェンスをはり巡らし、唯の一人も入れない構えである。これにはメルケルも困り果てている。

 メルケルは過去のナチス・ドイツの戦争犯罪被害者には賠償しないが、現在の戦争被害者には救いの手を差しのべているのである。つまり、メルケルは人道主義者なのである。これも当然である。過去の戦争被害にドイツが賠償すればその金額は天文学的数字になり、ドイツの国家予算が吹っ飛んでしまうからである。軍人を除いた民間人だけの死者数でも優に2千万人を超える。ポーランドは500万、ギリシャは50万、いち早く中立を宣言したのに、ドイツ軍の侵攻を受け、その後の連合国軍の反攻で戦場となったオランダとベルギーは、両国併せて40万人の死者を出している。また、チトー元帥のパルチザンで有名な旧ユーゴスラビアは150万、ソ連に至っては2000万人の死者を出したと言っている。その他、鉄道、橋、建造物などの物的被害を併せれば最早、算出する手段もない。ポーランドではワルシャワ蜂起(1944年8月)でワルシャワ旧市街は廃墟となった。この時、20万人のポーランド人がドイツ軍に虐殺されている。戦後、ポーランド国民はこの旧市街を元通り再建した。その費用を全額 ドイツは負担したのであろうか? 口を開けば「ドイツは謝罪と賠償をした」と言う韓国人は一度でも在韓ポーランド大使館に問い合わせたことがあるのだろうか・・。

 ーたしかに、韓国・朝鮮人も被害を受けているー

 今次大戦で朝鮮半島は幸いなことに唯の一度も米軍の空爆や艦砲射撃を受けていない。平穏そのものだった。がしかし、20万人の死者を出している。その内訳は自分の意思で日本の軍人・軍属となって戦争に参加して戦死、もしくは日本軍人としてシベリア抑留され死亡した人が一番多い。また終戦時、満州でも日本人と見なされ、中国人に襲われている。その他、戦前から日本に出稼ぎに行った人、ならびに戦時中に徴用され日本本土の工場や炭鉱で働いていて米軍の空襲で死んだ人も多い。中でも悲惨であったのは、南太平洋の島々に労務者として徴用された人たちである。日本軍はこれら朝鮮人労務者に戦闘義務は課さなかったが、あの米軍の爆撃と艦砲射撃、その後の激しい戦闘の中で生き残ったのが奇跡といえる。硫黄島で数十人、サイパン島では千人、マキン、タラワなど日本軍が玉砕した島々でも数百人が米軍に保護されている。(太平洋戦争の写真集で米軍に投降した日本兵として、下着姿の兵士の写真が出てくるが、あれはみな朝鮮人労務者である。かれらは日本兵と見られないように、いち早く軍服を脱ぎ捨て米軍に投降したのである。帝国軍人が陛下から支給された軍服を脱ぎ捨てるわけがない)

 -フィリピンでは100万人の死者を出しているー

 フィリピンは朝鮮半島とは違い、日米両軍の戦場となり100万人のフィリピン人が死んでいる(米軍中のフィリピン人部隊も含めて)。中でも悲惨だったのはマニラ攻防戦で、当時のマニラ市は「FREE  CITY(自由都市)」を宣言して日米両軍から中立の立場をとった。山下奉文軍司令官はこれを受けて陸軍部隊を北方の山岳地帯に移動させたが、これに不服の海軍部隊がマニラ市内に残った。マニラ市民の多くは郊外に逃げず、教会、学校、病院などに避難していたが、卑劣にも日本軍はそこを占拠して市民を人質に立て籠った。当初、米軍は攻撃をためらったが、最終的にマッカーサーが攻撃の命令を下し、マニラ湾上の軍艦から艦砲射撃と空爆が始まり、避難していた市民たちに爆弾・砲弾が降り注いだ。戦闘終了後、米軍はその惨状を写真に残している。女、子供が折り重なって倒れ、まさに地獄絵図である。この時の死者は10万人にのぼる。また、山岳地帯でも補給もない日本軍は山中の村落を襲い食料を略奪した。抵抗する者は容赦なく殺している。

 -泰緬鉄道(たいめんてつどう)の建設でも数万人の死者を出しているー

 映画「戦場にかける橋」は泰緬鉄道の一つの橋の物語であり、登場人物は英軍捕虜だけである。この鉄道は日本軍がビルマ(現・ミャンマー)侵攻作戦のため、タイ北部とビルマを結ぶ鉄道として建設したものであり、今でも使われている。実はこの建設にはビルマ人、タイ人、マレー人、インドネシア人などの労務者が多数徴用され働かされた(その数、20万人と言われている)。重労働と飢餓で数万人が死んでいる(英軍捕虜も含めて)。タイは今次大戦では中立国で戦場にはならなかったのに、約1万人の死者を出している。大半はこの鉄道建設に動員された労務者である。日本政府は戦後、これら労務者には何の補償もしていない、死者にも生存者にも。この人たちはタダ働きさせられたのである。

 -ビルマ(現・ミャンマー)でも10万人の死者を出しているー

 ビルマではインパール作戦が有名であるが、その後、ビルマ中央部、マンダレーを中心に進攻してきた英軍、ならびに中国・雲南省から南下してきた国民党軍も参戦して、日本軍との激しい戦闘が行われた。それに巻き込まれて10万人のビルマ人が死んでいる。その他にも、戦場になったマレー半島でも10万人、 インドネシアではなんと400万人の死者が出ている(インドネシアでは日本の敗戦後の対オランダ独立戦争の死者数を含めてのことだと思うが、この戦争に現地残留日本兵が多数参加し、今でもインドネシア人から尊敬されている)。

 それと、日本軍が侵攻したパプア・ニュ-ギニア、南太平洋の島々のことも忘れてはならない。この地域にも数は少ないが現地住民はいた。今ではそのほとんどが独立国となっている。当時は原始的な村落が点在するだけであったので、その被害の全容はよく分かっていないが、被害者も相当数いたはずである。最後に中国がある。中国は日中戦争で1千万人の死者が出たと言っているが、話半分としても相当数の被害者を出している。かって、周恩来首相が日本に賠償は求めないと言ってくれたお陰で賠償は免れたが、その後、ODA(政府開発援助)などの経済援助で代行してきた。勿論、東南アジア諸国や南太平洋諸国にも日本は誠実に経済援助を行ってきたし、今もやっている。そのことで、これら諸国はほぼすべてが親日国である。韓国・北朝鮮を除いては・・・。

 -おわりにー

 日本の左翼はなぜ韓国サイドに立って賠償すべきと言うのか、(1965年の日韓条約で済んだことなのに)。日本 K 党の S 委員長は徴用工の韓国弁護団に日本で会って支持を表明している。では、私がここで書いた東南アジア、南太平洋の被害者のことを一体どう思っているのか、一度、S 委員長に聞いてみたい。戦後、日本政府はいっさい個人賠償はしていない。韓国人だけに賠償するなら、それは明らかにレイシスト(人種差別主義者)である。賠償するなら日本が起こした戦争の被害者すべてにする義務がある。たとえ、日本の国家予算の半分を差し出しても・・。そうでなければ、反韓ヘイトデモをやっている集団を「レイシスト」呼ばわり出来ないはずである。

 メルケル首相はナチス・ドイツの戦争犯罪を正しく認識している。だからと言ってどこにも賠償は出来ないこともまた分かっている。ある特定の一国だけに個人賠償するなどとんでもないことである。メルケルは人道主義者であるが、日本の左翼は実は人道主義を装った偽善者としか言いようがない。なぜ、韓国・朝鮮人だけを特別扱いするのか、その理由を聞かせてほしい。自分たちが人種差別主義者ではないことを証明するためにも・・。ちなみに、メルケル首相は旧東ドイツの共産党員であり、今は左派リベラルに属する。

 ヒトラーは言っている、「ドイツ人は世界一優秀な民族である。ユダヤ人やロシア人は劣等民族である」と・・。戦時中、徴用された朝鮮人は優秀民族だから賠償しなければならないが、泰緬鉄道に徴用された ビルマ人、タイ人、マレー人、インドネシア人、並びに、フィリピン人や南太平洋の島々の現地住民は劣等民族だから賠償する必要はないというのが日本の左翼の見解なのか・・。もしそうなら、それはそれで筋は通っている。

 ヒトラーは確信犯的人種差別主義者であったが、日本の左翼政治家・学者・文化人などは、むしろ自分たちは人権派の人道主義者と思っているようである。そうなら、今次大戦での全被害者の遺族に一人1000万円賠償すべきである。徴用工裁判では韓国側が正しいと認めているのだから・・。これを実行してこそ、日本は本当に世界から尊敬されるし、自分たち左翼は人種差別主義者ではないことの証明にもなる。「日本の平和憲法は世界から尊敬される」などの空虚な言葉遊びよりもはるかに・・。だが、私個人としては全く心配していない。日本の左翼はレイシスト、かつ偽善者であり、韓国・朝鮮人以外に賠償する気など毛頭ないことぐらい最初から分かっているからである。

 <追記>

 今の若い人は知らないであろうが、フィリピンで上官の命令に従い、戦後20年以上も戦闘行為を続けていた小野田寛郎少尉に父親を殺されたあるフィリピン人が、日本のマスコミの取材を受けて次のように言っていた、「日本政府から父親殺害について賠償したいとの申し出があったが、私は断った。なぜなら、日本軍に殺されたのはなにも私の父親だけではないから・・」と、その人は日米戦争に巻き込まれて死んだ全フィリピン人に賠償するなら、自分ももらうとのことであろう。このフィリピン人は立派である。一方、韓国人は有りもしないウソ話(慰安婦強制連行)をつくり、日本から金をだまし取ろうとする。事実、元慰安婦救済のため安倍首相が渡した10億円もどこに消えたか分からない。また、その詐欺行為に加担する A 新聞もある。この A 新聞も本当は正義と公正を装った人種差別新聞社である。

 

 

 

コメント (2)
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