jazz and freedom and avenger

勝手気ままな戯事日記 暇つぶしに・・・・

愛聴盤 ・・・・・ TENORS HEAD-ON / BILL PERKINS & RICHIE KAMUCA

2019-11-02 | ジャズ・ts

 

長年の愛聴盤。

何年か前、手を滑らしディスク・スタビライザーを盤面に落としてしまった。当たり所が悪かったのか、無残にもひび割れが、もう最悪。

以来、出ものを待っていたけれど、なかなか・・・・・

久し振りに円盤屋に寄った所、まるで待ち受けていたようにコレが。プライスは美味しかったが、カヴァ、盤質、共にC。カヴァは背と上部に損傷があるけれどパッと見て問題なしのAに近く、盤質について、この店は超音波で洗浄し、査定はシビアなので、他店ならワンクラス以上付けるはずなので、試聴せずレジに。

オーバーな表現かもしれえないが、かっての恋人に逢うワクワクした気分で針を降ろすと、曲と曲の間の無信号の所、やや針音が大きいかな?と思う位でSHURE44G・Mono専用針で聴くと全くノー・プロムレムですね。これで一葉一枚、お釣りでちゃんとしたコーヒーを楽しめるとは。

ひんやりと秋が深まりつつある中、真逆の春風駘蕩の演奏にまた殺られた。

二人ともL・ヤング派なので根は同じだが、微妙にして確実に異なり、ルーズでソロに発展性がやや狭いパーキンスと、その正反対と思えるカミュカの絶妙なブレンドが実に心地よい。二人の聴き分けはクレジットに頼れば簡単ですが、瞬時にはなかなか困難ですね。ブロンド嬢が「一体、どっちなんだろう?」と困惑するのも無理ありません。そう言えば、二人のジャケツトも色違いです(笑)。

以前は”Indian Summer”がベスト・トラックと思っていましたが、改めて聴くと、B-2の”Oh! Look At Me Now”に気が移りました。タイトルからのイメージと違う柔らかで滋味溢れる二人のソロと合奏に不覚にも酔ってしまった。 

 

 

かって「幻の名盤読本」にリスト・アップされたもののジャズ・マスコミは2テナーと言えばアル&ズートばかり吹聴し、本作はそれ程話題にも上らなかった。確かに、数ある名盤群が有する特異性、新進性等々の要素は見当たらない。LED時代における白熱灯のような存在。

でも、そこが良い。「静かな名盤」としてこれからもずっと愛聴していく。