ボディ、スタイラス・チップ共に極上のエラックSTS455Eを見つけた。
発売当時、「クラッシック向き」として評判高かった記憶があり、そのクラッシック向きとは何ぞやと、やや割高と思ったけれど、入手。実は、下位モデルの「ジャズ向き」と言われた3シリーズをリアルタイムで聴いたが今一つピンと来なかった経験も。
最初に出てきた音は、全体の質感、低域のエネルギー感はまずまずだけれど、ちょっと団子気味で高域不足かな(世評も)?
そこで、シェル、リード線をとっかえひっかえ試し、何とかそれなりの音に追い込んだけれど、好みに至らず牢屋(カプセル・キーパー)行きを・・・・・・・
ふと、遊んでいるシェルが目に留まった。その昔、DL-103と同時に購入したDENONもの、リード線は記憶を辿るとアルミ素材(A・テクニカ)で、評判が芳しくなかったのか?直ぐ市場から消えたモデル。今となってはレアものかも?(笑)
シェルは裏側に貼ってあるラバーが音を緩める傾向があり、そしてリード線もこれといって良い印象も残っていない。
暇潰しに全く期待もせず455Eを装着したところ、これがこれが、「瓢箪から駒」とでも言うのでしょうか。
SPからの音離れ、抜けがぐっと良くなり、高域の量感も不足なく出るように。その豹変ぶりは驚きです。シェルよりアルミのリード線のお蔭ですね。よく使われている銅、或いは銀ではあまり変化しませんでしたから。ま、所詮は相性ですね。
久しぶりにT・EDWARDSを、
二枚並べると絵と写真の違いはあるけれど、同じアングルですね。エドワーズお気に入りのポーズなのでしょう。絵はさながら「風と共に去りぬ」のC・ゲーブル(レット・バトラー)です。
”GOOD GRAVY”(CONTEMPORARY)は再発グリーン・ラベル。CONTEMPORARYは再発ものでもオリジナルと同じスタンパーを使用するので劣化は少ないとされるが、この盤の音は他の CONTEMPORARY盤に比べややwetな音に聴こえる。
カヴァに”Warmly Communicative・Vibrant、Rich Tone・Melodic”とクレジットされているので意図的にこうしたサウンドにしたのかもしれませんね。1961年録音、エンジニアはR・ DuNann。なかなか味のある作品に仕上がっています。
一方、”Nothin’ But The Truth!”(PRESTIGE)は濃紺の右トライデント盤。S・クリス同様にNY出張録音第一作目(1966年)。こちらのエドワーズのtsは塩・胡椒が利いたザラっとした本来の音で録音されdryなサウンド。エンジニアはV・ゲルダー。
甘さにやや流され気味のトラックもあるけれど、中でも”But Beautiful”で聴かせる泰然自若のプレイは聴きもので、西海岸のロリンズと言われる所以です。
この2枚、西・東両海岸の名エンジニアの手によりますが、サウンド・キャラは全く違う点が面白く、問題作、傑作等々という類ではありませんが平均以上のレベルは保持している。
いずれにしても寸前に牢屋入りを免れたELAC STS455E、てこずりましたが本領発揮を、かなりGooです。
これといった個性はありませんが、妙に透明感があり、そこがイイ。